ちょいワルジジの美術館ナンパ炎上、失笑スルーが“大人のたしなみ”

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2017年06月16日 01:00  citrus

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citrus編集長殿の話によると、最近は編集会議をやると(そんなのやってたんだ…と軽く驚いたw)、若手のヒトたちが「ゴメスさんに書いてほしい!」みたいな感じで、いろんな起案をしてくるのだという。
 
本当なんだか社交辞令なんだかはイマイチ不明だが、どちらにせよ悪い気分はしない。ありがたい話である。実際、ここ一週間くらいはいくつものテーマをメールに列記したものが頻繁に届き、「なにかキーワードさえ与えてもらえれば、基本、文字数を埋める作業には苦労しない」派の私としては、とても助かっている。
 
で、そのうちの一つで、とりあえず私の琴線をもっとも揺さぶったのは『「ちょいワルジジ」になるには美術館へ行き、牛肉の部位知れ』ってヤツである。
 
LEON元編集長・岸田一郎氏が、週刊ポストのインタビューで「美術館ナンパのススメ」を力説し、只今炎上中だという。「熱心に鑑賞している女性がいたら、さりげなく『この画家は長い不遇時代があったんですよ』などと、ガイドのように次々と知識を披露する。そんな『アートジジ』になりきれば、自然と会話が生まれる」のだそう……と、citrus編集部からの依頼メールには書いてあった。
 
なかなか、叩きがいのあるオイシイ案件である。さっそくそのメール下に追記してあったネタ元のURLをクリックしてみれば……「ページが見つかりません」ですと(笑)。
 
おおかた、あまりの激しいバッシングの嵐に、さすがの週刊ポストも堪えきれなくなって削除しちゃいました……ってことなんだろう。こうなったらもう、気になって気になってしょうがない。とくに「牛肉の部位知れ」のくだり。なんだそれは!? いったいどういう理屈でこうなるのか? 教えて教えて!! 我慢できずに、ネットに精通する知人に「この削除された記事、どうやって探せばいいの?」と尋ねてみると……1分も経たない間に「コレですか」と、原文をスクショした画像が私のLINEに送られてきた。目を通してみれば、どうやらこういうことであるらしい。
 

美術館には“おじさん”好きな知的女子や不思議ちゃん系女子が訪れていることが多いので、特に狙い目です。
 
牛肉の部位を覚えておくのもかなり効果的。たとえば一緒に焼き肉を食べに行ったとき「ミスジってどこ?」と聞かれたら、「キミだったらこの辺かな」と肩の後ろあたりをツンツン。「イチボは?」と聞かれたらしめたもの。お尻をツンツンできますから(笑い)。


たしかに、イチボの解説にかこつけてお尻をツンツンするなんて行為は、「ちょっとだけ悪い」という意味では“正しい実例”なのかもしれない……が、それにしたってセコい話だ。
 
私はけっこうな昔から、この岸田氏が提唱する「ちょいワル思想」や「上から目線な理想のジジ(GG)像」を真っ向から全否定していた人間で、「カモにならない、ちゃんとセックスできる極ワルを目指せ」「若い女子に経験をひけらかすのではなく、若い女子から真摯になにかを学べる可愛さがある年輩男子こそがモテる(※ネタ元の記事を探してきてくれたのも29歳の女子である)」と、方々のメディアでも散々書き尽くしてきたわけだが、こと今回に関しては……読めば読むほど、なんか可愛そうになってきた。
 
ジジ同士がこうやって不毛な情報を発信し受け止めながら、ささやかな妄想に浸っているだけなのだ。じつに微笑ましいではないか。そっとしといてあげましょうよ……。コレにインスパイアされ、美術館で不思議ちゃん系女子に声をかけるじいさんなんか、ほぼ実在しませんから。ってことは“出会い”もないゆえ、「イチボはここ」とお尻をツンツンされることも、まずない……のだったら、ヒステリックに過剰反応せずとも、失笑で済ましてあげることこそが“大人のたしなみ”なのではなかろうか。

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