「アンガーログ」とは、怒りを文字に表すテクニックであることは、以前ご紹介しました。コントロールしづらい怒りの感情を、文字で「見える化」することで、コントロールしやすくなるのです。
これは、頭に来たり、イラッとしたときに書くことが有効なのですが、あまりに自分の怒りに向き合い続けると辛く感じることもあります。そんな時は、怒りとは反対の感情である「嬉しい」「楽しい」と感じたこと、またはその日に「できたこと」を書くことをおすすめします。前者を「ハッピーログ」といい、後者を「サクセスログ」といいます。
「ハッピーログ」(嬉しいことメモ、幸せ日記)は、どんな些細なことでも構わないので、嬉しかったこと、楽しかったことをメモ帳等に記録していくものです。スケールテクニック同様、喜びについても10点満点で点数化してもいいでしょう。日々の生活は、腹の立つことばかりではなく、小さな喜びや楽しみがいくつもあることを確認し続けることによって、だんだんとポジティブなことに意識が向いてくるようになります。ただし、気分が沈んでいるときには、楽しいことを考えることすら辛いときがあるので、無理をして書く必要はありません。
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心が不安定な状態や心配事が多いときなどは、焦燥感からイライラにつながりやすいので、そんな時は「サクセスログ」(成功体験メモ、達成メモ)がおすすめ。どんな些細なことであってもいいので、うまくいったことや改善したことを書くことで自己肯定し、「毎日こんなに多くのことができている」と、自信を持つためのテクニックです。
たとえば、「引っ込み思案なのに、自分から挨拶ができた」「地味な活動を見てもらえて、しかも、評価してもらえた」「早起きして会社に一番乗りできた」など、他人にとってはどうでもいいことでも、自分にとって意義のあったことを積極的に書き出し、プラス思考で自分を褒め、鼓舞します。とにかく、小さくても成功体験を積み重ねることは、折れにくい(イライラしにくい)心を育てていくにはもってこいなのです。
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ご存知の通り、「怒り」はとても強い感情です。そのため、寝る前に「思い出し怒り」はやめてください。眠れなくなります。そこで寝る前にぜひともやってもらいたいことがあるのです。それは、翌日の嬉しいハイライトを思い浮かべること。ワクワクした気持ちで眠りに就くことができれば良い夢が見られます。試してみてください。ただし、ワクワクし過ぎると逆に眠れなくなるかもしれませんが。