クルム伊達公子がお手本!? 「ステージアップ離婚」を選ぶ女たち

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2017年06月23日 13:00  citrus

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先月、プロテニスプレーヤーのクルム伊達公子さんが、元F1ドライバーのミハエル・クルムさんと離婚したことを発表しました。ブログで「円満離婚」を強調した伊達さんですが、離婚後も「友達」としてつき合っていくという「仲よし離婚」について不可解、不可思議と感じた方は少なくないようです。

 

最近、こうした前向きな離婚を選択する女性たちが少なくないようです。「夫が浮気や不倫をした」「夫からのDVやモラハラに悩んでいる」といった離婚事由がないのに、自分の人生の大きな目標を見つけたことで、次のステージに上がるために離婚をする…、いわば「進級・進学離婚」または「ステージアップ離婚」といってもよいかもしれません。

 

こうした選択をする女性の特徴は、経済的に自立していることはもちろんですが、メンタルが自立していることです。妻という立場にいては、なかなか達成できない大きな目標を見つけたことで、彼女たちは離婚を選択します。特に嫁という立場にいれば、自分で意識してはいなくても、さまざまなしがらみがあるもの。家庭より優先される目標をもつことは、いろいろなトラブルの種になりかねません。そうしたしがらみからも自由になるために、離婚を選択するのでしょう。

 

伊達さんがミハエルさんと結婚したのは2001年、その7年後の2008年に伊達さんがいきなりテニス界に現役復帰を発表し、奇跡的な勝利を続けたことで話題になりました。伊達さんは世界中を転戦することになり、家を留守にすることが多くなった結果、夫婦がすれ違ってしまったことも離婚原因の1つでしょう。また、夫のミハエルさんは子どもを強く望んでいたということですから、伊達さんが現役復帰宣言をしたことで、2人の方向性にズレが生じ、離婚という結果になったのかもしれません。伊達さんが、結婚生活を経験し、その中で成長したからこそ、次のステップを目指したいと考えるようになったともいえます。「僕は、きっと公子が僕に対してそうであるように、彼女が今後何をしようともいつもサポートし続けていきます」と元夫となったミハエルさんは応援を続ける意思を示しています。

 

 

■夫婦ともにステージアップし幸せになるための離婚

 

少し前に話題になった「卒婚」は、夫婦という形を残しながら、お互いにやりたいことを見つけてやる、という新しい夫婦の形です。そして今回の「進級・進学離婚」は、お互いが自由になって、やりたいことをやるという、お互いがステージアップし幸せになるための離婚といっていいでしょう。ですが、離婚を選択することで、退路を断つというリスクも伴います。現状では、こうした離婚を選択できる女性は限定されてしまいます。たとえば、まだ手の掛かる小さな子どもがいたり、介護が必要な両親を抱えていては、決断をすることは難しいでしょう。また、仕事をもたない専業主婦も、周りの確かなサポートが保証されなければ難しいでしょう。そして、一番のハードルは、こうした妻のステージアップを望む姿勢を「我がまま」と考える夫たちが少なくないということです。現状の生活に特に不満がないのであれば、家庭のなかでできる範囲でやりたいことをやればよいのではないか、と考える男性たちからの反発も想像されます。

 

現在でも、「結婚=女の幸せ」という固定観念は、女性たちの中に深く根付いています。こうした思い込みから解放されるためにも、「ステージアップ離婚」をする女性が少しずつでも増えていくことは、女性たちの新しい時代の訪れを感じさせる喜ばしいことではないでしょうか。

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