「おんぶ紐がなければ、娘の命はなかった」、被災者に聞く「必要な備え」〈AbemaTV〉

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2017年06月24日 10:33  弁護士ドットコム

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大震災などで被災すると、どんなことに困るのか。そして、いざという時に備え、日頃からやるべきことは何か。6月24日放送の「Wの悲喜劇 〜日本一過激なオンナのニュース〜」(AbemaTV)では、熊本地震、東日本大震災、阪神淡路大震災で被災した女性たちにMCのSHELLYさんらが話を聞いていく。(弁護士ドットコムニュース編集部・山口紗貴子)


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●「家具は倒れるのではなく、飛んでくる」

大震災の発生直後について、被災者たちは次のように証言する。


阪神淡路大震災の被災者(当時・神戸市長田区在住)は、「家具は倒れるのではなく、飛んでくる」と証言する。揺れがおさまって外に出ると、女性の視界に入ってきたのは「戦時中の映画の撮影場所のよう」な光景だった。「建物が倒れて、平衡感覚が保てなくなる。不思議なことに、皆、叫んでいない。呆然と立っている」ことも印象に残っているそうだ。


東日本大震災で被災した、宮城県石巻市在住の山本美穂さんは、揺れがおさまった後、近所の人たちと「逃げたほうがいいのかな」と話し、車に乗って高台へ向かった。しかし道路は、すでに渋滞。そして、前方から車がUターンしてきたかと思うと、目の前から真っ黒な津波が見えた。さらには、横からも津波がくる様子が見えたという。


「車からおり、ダッシュしました。行き止まりになったので、フェンスにのぼり、近くの倉庫に飛び乗った」そうだ。その時、山本さんの背には、まだ小さな娘がいた。「おんぶ紐がなかったら、娘の命はなかった」と話す。


●何が必要か?

では日頃、私たちはどのような備えが必要なのか。


「スマートサバイバープロジェクト」特別講師のかもんまゆさんによれば、背負って逃げる「防災リュック」を用意するなら、女性1人で持てる大きさである「10キロ」くらいが目安だという。東日本大震災で被災した山本さんも、「4日すれば物資は届く。1週間分まではいらない」と話す。


また、かもんさんが、被災した母親たちにアンケートをとったところ、〈母子手帳、簡易携帯トイレ、飲料水、ホイッスル、マスク、レジ袋、小型LEDライト、除菌シート、生理用品、ミルク・おやつ、子ども用爪切りバサミ、電話番号メモ〉などが必要だという声があがったという。


なお、収録で話を聞いて気になったのは、震災をきっかけに夫婦関係に「亀裂」が入ることもあることだ。阪神淡路大震災で被災した女性は「震災離婚ではないが、価値観のズレを感じた」ことがきっかけになり、その後、離婚したと話す。「その時に言われたこと、してくれなかったことなどが、(その後も)私の中に残っていた。最初の亀裂だった」。


東日本大震災から6年。あの時にそろえた非常食の賞味期限を、チェックしていますか。そして、家族やご近所さんとは、いざという時に支え合える関係を築けていますか。


【番組情報】


放送日時:6月24日(土)23時45分〜


番組名:「Wの悲喜劇 〜日本一過激なオンナのニュース〜」(AbemaTV、Abema Newsチャンネル)


テーマ:「オンナたちの大震災」。ニュースが伝えない女性ならではの苦労や危険を震災体験者が語る。女性にとって本当に必要な震災への備えとは?


視聴予約はこちら:


https://abema.tv/channels/abema-news/slots/9Bp75LStdrXhbm


(弁護士ドットコムニュース)


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