いじめ被害の15歳少年、ボールペンで片目を突かれて失明(英)

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2017年07月24日 21:14  Techinsight Japan

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15歳少年、いじめで片目を失明(画像は『KentOnline 2017年7月20日付「Schoolboy Haydn Smith blinded in one eye after being hit with biro」』のスクリーンショット)
いじめは被害者の心身に深刻な傷を与え、取り返しのつかない事態を引き起こすことがある。このほど英ケント州の男子生徒がボールペンで目を突かれるいじめに遭い、片目を失明するという事件が起こっていたことを『KentOnline』『Metro』など英メディアが伝えた。

ケント州イースト・モーリングにあるビーチロード学校に通っていたヘイデン・スミス君(15歳)は、ある男子グループから度々いじめを受けていた。4月のある日、ヘイデン君がサッカーをしているとそのグループの男子が近付き、持っていたボールペンでヘイデン君の左目を突いた。

その後、母のミッシェルさん(41歳)に付き添われてA&E(救急救命科)に行ったヘイデン君は緊急手術が必要だと言われ、翌日ロンドンの病院へ搬送された。そこで3時間に及ぶ手術が行われ、医師らはなんとかヘイデン君の左目を救おうと試みたが、ボールペンが網膜を深く傷つけており救いようがないことが分かった。事件があった3週間後、ミッシェルさんは医師から「ヘイデン君の左目には二度と光を取り戻すことはできない」と言われ愕然とした。

ヘイデン君は当然のこと、この事実は家族を悲しみのどん底に突き落とした。「息子の左目は内側から出血し、真っ黒になっていて目を開けることができなかったんです。今後は網膜下に液体が溜まる可能性が高くなり、それが増加した場合は液体の排出のため息子をロンドンの病院に連れて行かなければなりません。最悪の場合、眼球摘出もあり得るのです。息子は『なんで僕がこんな目に…』と言ってとても落ち込んでいます。家から出たがらず、些細なことも困難になりパニック発作を起こすようになりました。息子の目は、激しく突かれて瞳の形が歪んでしまいました」と話す。

学習障がいを持つヘイデン君は、大工になることが夢だった。しかし左目を失明してしまったことで、学校側は「健康と安全上の理由」としてヘイデン君をコースから除外した。ヘイデン君はこの出来事があってから登校しておらず、出席不足のために留年が決定している。ミッシェルさんはビーチロード学校を辞めさせ、9月からは新しい学校にヘイデン君を転校させることを予定しているという。通っていた学校のカール・ロバーツ校長から何の一言もないことも理由になっているようだ。

「学校長以外のスタッフは息子のことを気にかけて頻繁に連絡をもらいますが、学校長からは何の音沙汰もありません」とミッシェルさんは不快感を露わにしている。しかしロバーツ校長は英メディアの取材に「学校スタッフ一同ヘイデン君と家族をサポートしたい。このような恐ろしい出来事が起こってしまい、それに関わった全ての生徒に深く同情する」と話している。現在、ケント警察が事件の捜査中だという。

なおイギリスでは今年3月、いじめで16歳の娘を亡くしたチェシャー州の父親が最期の痛々しい姿をSNSに公開し「いじめを絶対にやめようという意識をみんなに持ってほしい」と訴えていた。

画像は『KentOnline 2017年7月20日付「Schoolboy Haydn Smith blinded in one eye after being hit with biro」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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  • だから。いじめじゃない。傷害事件。犯罪。子どもだからって、人の目を突いてはならないということくらい理解できてないはずがない。
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