「シュッ!」「ドバッ!」「ヒュ〜」…なぜ関西人は擬音を駆使してしゃべるのか?

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2017年08月03日 01:00  citrus

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朝日新聞DIGITALの関西版に、ちょっと気になる記事が掲載されていた。

 

タイトルは『【オノマトペ】会話ポンポン 心ホンワカ』で、関東生まれの朝日新聞記者(31)が、関西への赴任直後から「コッチの人たちの日常会話は『ドバッ』『カツカツ』といったオノマトペ(擬音語・擬態語)が、しょっちゅう飛び交う」という“東西ギャップ”の理由を探っていく内容となっている(作家の三島由紀夫も『文章読本』(中公文庫)の中で「関西の人の方が、東京の人と比べると日常会話にも擬音詞をよく使います」と述べている…らしい)。とりあえず、その一部を抜粋してみよう。

 

オノマトペ、なぜ関西人は好んで使うのか。「大阪の商人文化と関係があるのでは」という仮説を立て、「浪速のカリスマ添乗員」として絶大な人気を誇る日本旅行の平田進也さん(55)を訪ねた。

 

開口一番、「商売にオノマトペは欠かせません」。通天閣の案内では「展望台は股がひゅ〜っとするほどスリルがあるで」、市場に行けば「このマグロ、食べたらふわ〜っとなるわ」。オノマトペを駆使して、お客さんのリピート率は8割という。

 

この力は何なのだ? 「感覚的な言葉。『感じ方が一緒やんか』という前提で使う。だからこそ、仲間意識を持たせることができる」と、武庫川女子大学の言語文化研究所長、佐竹秀雄さん(64)は言う。

 

いくつかの取材を重ね、この関東生まれの記者さんは

 

商人の街では、相手を自分の土俵に引き込むツールとしてオノマトペが重宝された、ということなのかもしれない──。では、このあたりでぼちぼち失礼しましょか。

 

……と文章を〆るが、たしかに大学卒業までの22年間を関西で過ごした私も、そう指摘されてみればオノマトペを多用しがち……だったりしなくもない。

 

おそらく、関西人は関東人と比べ、良く言えば「感性を重んじる」、悪く言えば「論理的思考に欠けている」のではないか。首都・東京を擁する関東は、排他性の強い関西よりもいろんな地方から人が集まってくるため、オノマトペによる“阿吽の呼吸”ってやつが通じにくい……っていうのも、あるかもしれない。

 

こういった関西人と関東人の気質の違いは、たとえば「たぬきそば」からも垣間見ることができる。

 

関西の「たぬきそば」とは、「甘く煮立てた大きなお揚げが入っているそば」のこと。すなわち「きつねうどん」の反対語、「そばはうどんの反対やろ!」→「きつねの反対はたぬきやろ!」といった「駄洒落(=感性的な発想)」に基づいたネーミングである。

 

一方、関東の「たぬきそば」とは、「天かす(揚げ玉)が入ったそば」のこと。すなわち「天ぷらのタ(ネ)ヌキ(抜いた)」といった「説明(=論理的な発想)」に基づいたネーミング。ゆえに、関西人からすれば関東人のたぬきそば解釈は「シャレもわからんのかい!」「つまらんやっちゃなあ」ってことになるわけだ。

 

もちろん、どっちが正しくてどっちが誤っているか……なんて判定はできないし、する必要もない。生まれ育ちの違いから生じるギャップをおたがい尊重し合って、楽しめばいい。ちなみに、かの長嶋茂雄さんは、巨人軍監督時代の「ここをグッと入れてバッと振る」みたいなオノマトペ指導が有名だったが、じつのところ生まれは千葉県だったりする……。

 

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  • 使わないとしゃべれないんじゃねえの?wwもしかして 関東人はよそ者関西人にいいようにされるまえに突っ込んで黙らせろ。
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