「ドラクエ熱狂的ファン層は30〜40代
“働き盛り”のゲーム休暇が物議」
こんな見出しの記事が東スポの社会面に掲載されていた。どういうことかと問われれば、どうやらこういうことらしい。
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7月29日に発売された人気ゲーム『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』(スクウェア・フェニックス)を巡り、ネット上で物議を醸しているのが“ドラクエ休暇”だ。
とある企業で部下が「ドラクエをクリアするため」という理由で有給休暇を申請したことが話題に。社長は部下と相談した末に、土日含めて4連休になるよう調整したらしいが、そのエピソードに対し、一部では「ほかにやることはないのか」「ゲームのために有休を使うなんて考えられない」……といった声も聞かれる。
(中略)問題なのは“ドラクエ世代”が、ファミコン時代からゲームに馴染んできた“働き盛り”の30代後半〜40代に多いことだ。
(中略)政界関係者は「(国民が)有休を取り、外に出掛けることで消費活動を促進したいが、ドラクエ休暇では家に引きこもるだけなので、日本経済としてはメリットが少ないかもしれない」と話す。
今回のドラクエは、いわゆる「やりこみ要素」が充実しており、総プレイ100時間超えもザラ……であるようで、「ドラクエが日本経済を低迷させるかも!?」と、東スポは(一応)ドラクエ現象の弊害を憂いではいる(フリをしている?)ものの、「権利として与えられている有給休暇をどう使おうが個人の自由」といった“大前提”には抗えるはずもない。
そりゃあ、そうだろう。たとえ政府がどんな意図をもって「有休消化」をアピールしようが、また結果として国民がその意図どおりに動いてくれなくても、それはそれでしょうがない。「せっかくの休みの日くらい、外に出ずゆっくりと羽を伸ばしたい」と考える人が部屋に閉じこもってドラクエをやろうが、海外ドラマを一気観しようが、料理をつくろうが、セックスに明け暮れようが、まさに「個人の自由」であって、それに対して誰が文句を言える立場にあろうものか。
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ただ、なんで有休を申請する際に「ドラクエをクリアするため」という理由をいちいち付け足さねばならないのか、その必然性が私にはよくわからない。「私用」だけでは、会社側が納得してくれないのか? そんな窮屈な会社がイマドキ実在するとは信じられないが、仮に実在したとしても、そこまで正直に“告白”しなくてもよいのでは……?
私の友人に、やはりドラクエをはじめとするゲーム類に目がない40代の男がいる。その彼は、暇なときと忙しいときの差が激しい職業に就いていて、暇なときは2週間以上も仕事がない……といった生活のサイクルを生きており、しかも収入は私なんかの下手すりゃ50倍近くもある大金持ちだったりする。
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ドラクエIXが大流行していころのある日、当時その彼と同棲していたカノジョが平日の朝、働きに家から出る。そして夜の9時過ぎ、家に戻ってくれば、なんと! その彼はまるで写真のごとく一寸たりとも違わない、まったく同じポーズでドラクエに興じていた……のだそう。
やるべきことはきちんとやるべき日にやっている、それで半端じゃない額のお金を稼いでいる……ことは理解できる。が、その彼女はその瞬間、その彼のことを「ダメ人間」だと思わずにはいられなかった……と聞く。ってなわけで、もう一度言おう。休みが取れないヒトたちの深層心理を逆なでしてまで、わざわざ「ドラクエをクリアするために有休を取りたい」とは申告なくてもよい……と、私は考えるw。これこそが「一言多い」ってヤツの好例なのではなかろーか?
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