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夏休みがつらい ――小1親、キッズウィークについて考える

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2017年08月04日 10:33  MAMApicks

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これを書いている時点で、夏休み開始から数日であるが、もうすでにつらい。早く新学期がはじまらないかなあと思っている。

なにがつらいかといえば、弁当である。
幼稚園を経由して入学されたご家庭ならば、どうってことない日々のルーティンなのだろう。しかし食事面では至れり尽くせりだった保育園から小学校に上がり、はじめての長期休暇を迎えた今、力尽きそうなほどのつらさである。


普段であれば家を7時45分に出るところ、学童は8時15分開門なので(※学童の場所は小学校の中なので、通う場所は同じ)15分ほどの猶予があるのに甘えて、ついつい弁当作成に時間がかかってしまう。

「遠足じゃないから、いいよね?」と了解を取り、冷凍の“おにぎり丸”を突っ込んだら大きくなってしまったおにぎり、スーパーで売っている“切れてる卵焼き”を2切れとチーズはんぺんをおもむろに詰め込み、別のタッパーにミニトマトを入れる。凍らしていた飲むゼリーを保冷剤代わりに入れて完成……。

「大丈夫だよ、野菜もたんぱく質も炭水化物もある!上等!」と自分に言い聞かせる。

長男は気をつかって「べつに、かったおべんとうでも、いいんだよ?」と言ってくれるが、普段まったく料理をしない筆者の、せめてもの母としての役割を、“手作り弁当”でチャラにしようと思っているのかもしれない。

よく考えりゃ、子どもを産んだ時点で、ワタシ“お母さん”なのにな。

■夏休みの宿題に振り回される親たち
夏休みの宿題というのは日々のそれと違い、8/31まで猶予があるぶん、「あしたまでに終わらせなきゃ!」というプレッシャーからは開放される。

しかし、“毎日やらないと忘れるであろう1行日記”、“放置すれば即枯れるだろうアサガオ”、“うしろ倒しするとつらくなる自由研究”、“ドリル1冊”、“絵が苦手な子には苦行の絵日記”などが控えているのだ。

小学1年生に関しては、親が促さずに自発的に宿題をやるなんて、おそらく夢物語に近いだろう。

自由研究だって、何を研究すればいいのか、どうまとめるのか、ネタ出しはどうすればいいのか……など、そこに必ず保護者の関与が必要になる。

幸い、夏休み初日に算数のドリルだけは全部終わらせてきた筆者の長男だが、国語のほうがいっこうに進まない。なぜか途中のページからスタートして飛び飛びにやってくるもんだから、親もどこが今日のぶんか把握できずにいる。

これに、学校の水泳に参加するなら、毎朝検温し、丸つけと押印が必要で、学童の参加カードも忘れると預かってもらえない。

さらに、実家帰省や土日のお出かけ、習い事を細かくスケジューリングしないといけないので、日々綱渡りである。

我が家はまだ第二子が小さく、下の子の用事はあまりないのでいいが、きょうだいそれぞれのスケジュールに四苦八苦しているご家庭もきっと多いだろう。

入学からの3ヵ月でやっとルーティン回せるかどうか、というところまできたのに、一気にペースを崩される。率直に申し上げれば、夏休み、大迷惑である。

ある自治体で夏休みの短縮を行うというニュースを見たが、親としてはうらやましい限りだ……。

■キッズウィーク、もしかしたらWMの救世主になるのでは?
政府がその方針を打ち出してから、「いつ休みなんか取れるんだ」など、いい評判を聞かない『キッズウィーク』構想。

筆者も最初聞いたときは、ちょっとどうなのかなあと思っていたのだが、“小学生の夏休み”が現実味を帯びてから考えが変わってきた。

まず、少しでも長期休みの期間が短縮される=お弁当を作る日数が減るということである。これ以上に歓迎すべき事柄は現状ない。

次に、この暑い時期に無理してどこかに行くよりは、気候のいい時期に旅行でもしたほうが、移動がしんどくないのでは?ということだ。

筆者の義実家は夏が繁忙期のため、お盆の数日しか休みがないが、旅行のハイシーズンであるため、帰省が金額的にも混雑的にもきびしい。休みを分散できるならそのほうがいいだろう。

そして、休みの日数自体を短縮することで、授業に余裕が作れるのではないか、ということなのだ。

筆者の子の通う学校の宿題内容を近隣他校の保護者に話すと、みな一様に「宿題多いね!」という。月に2日ほど土曜授業もあり、1年生の1学期から5時間授業なのだが、それでも間に合わないほどのスケジュールなのだろう。

であれば、なるべく日々の生活サイクルを崩さぬよう、休みを分散しつつ、授業日数を増やすことは、生徒にも先生にもいいことなのではないだろうか。
……もちろん、学校の教室にエアコンが完備されている前提だ。

しかし問題は、そんなに有休がたくさんあるご家庭がどのくらいあるのか、ということだ。夏休みを有休と別に付与されている正社員もいることだろう。

仮にこのままキッズウィークがスタートすると、夏休みとして用意されている休日を行使できず、有休を使うことになると思われる。

乳幼児を抱える家の有休消化率はおそらく高い。

小さい子の急な病気で親の有休はどんどん減っていく。我が家もかつて、“有休が多く残っているほうが休む”という運用をしていたことがあった。

「子の看護休暇」という制度もあるが、実際にうまく活用されている会社は少ないだろうし、子の看護休暇は無給の上、面倒な書類提出が必要といわれた筆者の例もある。結果として有休を使わざるを得ないのだ。

正社員ならば入社年に有休を20日付与されることもあるが、非正規雇用の場合は法定どおりの付与となることだろう。初年度の10日などあっという間だ。わざわざお給料を減らしてまで休まねばならないのか、というところには疑問を持っている。

共働き家庭において、趣味で仕事をしている人はきっと多くはないだろう。毎日がカツカツの中、子どもとの時間を増やしたいのは前提として、月の収入が減っては家計が破綻するからである。

生活が立ち行かなければ子どもとの楽しい時間だってなくなる。
ある種の“ニワトリが先かタマゴが先か”である。
この場合、どちらを優先すべきだろうか。

■キッズウィーク、成功させるなら“有休増”?
ひとつ懸念があるとすれば「各企業に任せていては有休取得がすすまないのでカレンダーを休日にしてしまえ」と誰かが言い出すことだ。

時給で働く身としては、休日が増える=収入減である。キッズウィークが休日になることだけは断固阻止せねばならない。

筆者に限っていえば、下の子がまだ小さいから長期の旅行もきびしい。
幸い、休みを取りやすいように配慮されている職場なので、定期的に連休+有休を使ってちょこちょこ休めればそれでいいし、長期休みは先述のように親がつらい。

子ども自身も長い休みが入ることで生活リズムが崩れるし、生活リズムを立て直すのが困難な子には長期休みはないほうがいいのでは……と思うこともある。

おそらくだが、キッズウィークが制定されたところで、親は休まないだろう。もちろん休める人は休むだろうが、そういう人はきっと元から休みを取っているのだ。

しかし、30日間も弁当を作る地獄から開放されるなら、私はキッズウィークを歓迎する。どんどん分散していただきたい。各従業員に付与される有休が単純に今より増えれば済む話のような気もしているからだ。

なお、従業員の有休取得について、基本的に会社側は拒否できないこととなっており「労働者の請求する時季に有給休暇を与えないこと」は労働基準法第39条違反となる。会社側には時季変更権というのがあるが、同じ日にたくさん人が休んでしまって困る、という場合にのみ使われるもので、業務多忙を理由に拒否はできない。

つまり、子どものいる従業員が同時期に「キッズウィークなんで休みます!」というと会社から「その時期はやめて欲しい」といわれる可能性もあるということだ。

学校単位で時期を調整したって、職場に集う人の子が通う学校はさまざまである。うっかりかぶったときにどうするのか、までを考慮する必要もあるのではないだろうか。

個人的には「キッズウィークに休暇を取ったら現金支給!」といわれれば、ホイホイ休みを取ることだろう……。

ワシノ ミカ
1976年東京生まれ、都立北園高校出身。19歳の時にインディーズブランドを立ち上げ、以降フリーのデザイナーに。並行してWEBデザイナーとしてテレビ局等に勤務、2010年に長男を出産後は電子書籍サイトのデザイン業務を経て現在はWEBディレクター職。

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