ベテランライターが「電話はOKでもメールが苦手な人」に授ける“とっておきの秘策”

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2017年08月04日 20:00  citrus

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夏休みの宿題の難関「読書感想文」の攻略漫画が話題に インタビュー形式で子どもと話し要点を引き出す

〜文末を丁寧語で言い換えて文字数を稼ぐ小技も大事〜

 

といったタイトルのコラムが掲載されていた。

 

漫画家の佐野妙さんという人の漫画投稿がネタ元で、息子さんと一緒に実践した「インタビュー形式で子どもに話を聞き、夏休みの宿題の定番・読書感想文を“親子の共同作業”で完成させる手法」を紹介する内容となっている。

 

「聞き出す要点」を10個にまとめ(※一つの質問につき、だいたい3行ほどの原稿が書けるらしい)、それに丁寧語による文字数稼ぎなどを加えると、いっぱしのボリュームを有する、それなりの“作品”が出来上がる……といった、なかなかに親切かつ実践的なノウハウであるが、要は文章を書くのが苦手な子でも、マイク(っぽく見える空き缶や筆記用具)を向けられ、会話をさせてみれば続々アイデアが生まれてくる……という“切り口の転換”を作者は促しているわけだ。

 

「しゃべるのは得意だけど、文章が書けない」なんたる思い込みに悩むのは、なにも子どもだけにかぎったことではない。そこそこの年収を稼ぐIT起業家だとか、10代から散々悪さをし尽くしてきた百選錬磨のギャルだとか……そんな“いい大人”ですら、いまだそういうことを口走り、「オレ(アタシ)の波瀾万丈な人生を(口頭筆記)で本にしてくださいよ!」みたいな無茶を平気でおっしゃってくる御仁も、かなりの複数実在した。

 

ビジネス上でも「メールを書くのがイヤで、すぐ電話をしちゃう人」は、けっこう多い。なにを隠そう私にもわりと“そのフシ”があったりするのだがw、あのホリエモンも「電話してくる人とは仕事するな!」と極論で指摘するとおり、メールやSNS文化がここまで浸透し尽くした今の世の中は、30年前と比べ「文章は苦手」という言い訳が通用しづらくなっているのは、悲しいかな真実であるのは間違いない。

 

では、なぜ「文章が書けない人」は「文章への苦手意識」を抱いてしまうのか? 「緊張」「億劫」「(偏差値的)コンプレックス」……いくらかの理由は推測される。が、私は「文章を書けない人」の苦手意識の根元として一番大きいのは、その「作業感」にあるのでは……とにらんでいる(私のように「文章を書くこと」で生業をたてる者にとって“執筆”はあきらかな“作業”であり、銭にならない文章は、たとえメールだろうが一文字たりとも書きたくない、電話で事が済めばラッキーとほくそ笑んでしまう)。

 

たとえば、仕事でちょっとしたミスを犯したとしよう。私なら、ご迷惑をかけた先方さんへのアプローチは、メールじゃなく「まず電話」だ。「ホンマすんませんっ!!!」といった心底からの反省っぷりを伝えるには「過剰なアクセントをつけた一言の涙声」のほうが、はるかに容易だから……にほかならない。

 

仮に、これらのニュアンスをメールで伝えようとするならば、それは相当に骨の折れる“作業”である。「本当に申し訳ございませんでした」「アレアレがこうこうでこんな事態に至ってしまいました」「以降、こういう失態を晒さぬようよりいっそう精進する次第であります」「本件に懲りず、今後もこのゴメスをよろしくご贔屓にお願いいたします」……なんぼでもお詫びの文章が思い浮かんでくる。陳謝だけで原稿用紙一枚くらいのメールが書けてしまう。

 

……と、もしアナタが、この手の「面倒臭さ=作業感」に「文章への苦手意識」を抱いているヒトならば、私はビジネスメールであれ「文中に絵文字を入れてみる」のもアリだと考える(あくまで、ある程度の信頼関係を築いている相手限定ではあるが)。

 

「本当に申し訳ありませんでした。」

 

 

「本当に申し訳ありませんでしたm(_ _)m」

 

にしただけで、最低限の“作業量”をもって「心底からの反省っぷり」は……少なく見積もっても30%はアップする。ちなみに私は省庁相手のおカタい仕事でも、ここ数年はこの手法を好んで多用し、現時点でそこにダメ出しされたことは一度もない……とジャッジしている。

 

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