夏になると恋しくなるかき氷。あまたあるかき氷の中でも、行列を厭わず食べたいと思わせる名店のかき氷には、どれも店主の愛情がたっぷり詰まっています。今回はそんな店主とお客さんが愛するかき氷の物語をお届け。日本料理の名店が手掛けるこちらのかき氷は、和の食材をプラスした甘じょっぱさがクセになる。最後の一滴まで余すとことなく楽しめるその魅力をレポート
◆隠し味の醤油の甘じょっぱさがたまらない大人スイーツ
北海道産の小豆から作るあんこや、さくさくとした食感のクルミなど和テイストあふれるかき氷。てっぺんにたっぷり盛り付けられた自家製の鹿の子も嬉しい「黒みつきなこ」1400円
日本料理の名店が生み出した唯一無二のかき氷
ミシュランの星を獲得した日本料理の名店「くろぎ」の姉妹店「廚菓子くろぎ」。オーナー兼料理長・黒木純氏が監修する「黒みつきなこ」のかき氷を求めて、遠方から訪れるファンが多いそう。
ボリューム満点のかき氷は純氷を使用。柔らかく削って仕上げているので、ふんわりとしてとても軽やか。氷の表面が見えないほどたっぷりとかけられたきな粉は、香ばしさが楽しめるよう深煎りに。口溶けのよい食感に1口目から幸せ気分。
氷の中から顔を出す北海道産の小豆や、氷上にかけられた黒蜜入りの生クリームソースにも和食に欠かせない醤油をプラス。甘じょっぱい味わいはまさに新感覚。一度食べたら忘れられない!という人続出!
お盆に乗せて運ばれてくるかき氷は、野の花や草木が添えられ、和の心あふれる計らいも乙女心をくすぐる。また、別添えの黒蜜を途中でかけながら、甘さを調節しながら味わうのが店のおすすめ。約1カ月毎に替わる限定メニューもチェックして。
◆木の温もりがあふれる近代建築の中で日本料理の名店ならではの甘味を
1:期間限定「枝豆みるく」
枝豆の濃厚な味わいをダイレクトに感じるずんだソースの下には、醤油風味のクリームソース、クリームチーズ入りの練乳ソース、こしあんが何層にも! 甘さ控えめなのでさっぱりした味わいが猛暑に嬉しい ■「枝豆みるく」1400円 ※期間7/15〜 ※終了は公式Twitterで告知
2:通年「蕨もち」
注文が入ってから職人が練り始める、蕨もちには希少な本蕨粉を使用しているので、ツルツル&モチモチの食感に。自家製黒蜜、青大豆きな粉と抹茶をブレンドしたうぐいす抹茶、国産大豆を使用したきな粉をお好みで。猿田彦珈琲とコラボしたオリジナル珈琲にも注目 ■「蕨もち」2500円
3:隈研吾氏デザインのおしゃれな和カフェでひと休み
東京大学の本郷キャンパス春日門側 ダイワユビキタス学術研究館1Fに構えるカフェ。細かい板が無数に張り巡らされた芸術的なデザインは、同大学の教授でもある建築家・隈研吾氏によるもの。木の温もりを感じる店内、緑に囲まれたソファ付きのテラス席の2タイプあり、どちらも心地よい時間が過ごせる。
かき氷DATA
【期間】通年
【メニュー】2種 黒みつきなこ1400円と期間限定(約1カ月毎)メニュー
【氷の特徴】純氷を柔らかく削って仕上げる
【シロップの特徴】ミシュランの星獲得シェフが監修する、醤油の効いたクリームと深煎りきな粉&黒蜜
【トッピング】なし
※期間限定かき氷についてはTwitterで確認を
廚菓子くろぎ
TEL:03-5802-5577
住所:東京都文京区本郷7-3-1 国立大学法人 東京大学 本郷キャンパス春日門側 ダイワユビキタス学術研究館1F
営業時間:9:00〜19:00(18:30 LO)
定休日:なし ※東京大学の入試期間中など臨時休業あり
予約:不可
アクセス:都営大江戸線「本郷3丁目駅」より徒歩3分
その他のメニュー:葛切りセット2500円、あんころもち500円、珈琲各種900円など
【入店・待ち時間について】
・満席時には配布されるカードに電話番号を記入。
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・比較的空いている時間帯は、オープン後の朝9:00〜10:00
PHOTO/YUKO CHIBA TEXT/SHIORI YAMAKOSHI、NAOMI TERAKAWA