勃たぬなら勃たせてみせよう妻力!医学博士に聞く「妻だけED」夫の勃たせ方

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2017年08月17日 22:01  週刊女性PRIME

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“妻だけED”夫を勃たせる方法とは

「俺、奥さんだと勃たなくなっちゃったよ……」今この瞬間も日本のどこかで、そんな台詞を吐いている男性がいる。これってつまり“妻だけED”。妻としてはこれほど屈辱的な言葉があるだろうか。一体、なぜそんな言葉ができてしまったのか、またどうしたら改善できるのだろうか。話題の新刊『男性機能の「真実」』(ブックマン社)を担当編集した、小宮亜里さんに聞いてみた。

                ◇   ◇   ◇

『男性機能の「真実」』をご執筆いただいた、ED治療の第一人者である永井敦医師との出会いは、実は、ベストセラーとなった『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』の著者である宋美玄医師からのご紹介であった。

桃源郷を目指したかっただけなのに…

『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』は、幅広い年齢層の男性から支持を頂き、セックス本としては異例の大ヒットとなったが、実は男性にとって心地よい報を集めた本ではない。むしろ、その逆。

 女の9割はイッてないのに、イッたふりをしている。潮吹きなんてウソ。アダルトビデオのテクなんて全部ファンタジー。イケ!と女に言う男は最悪。おっぱいを強く揉まれてもそこに性感帯ないし……等々、「あなたのセックス、間違いだらけです!」と、産科医として多くの女性の悩みを聞いてきた宋美玄先生が、男性が抱いてきたセックス幻想を、斬りまくっている本なのだ。

 しかしこれは、女性にとっても「不都合な真実」である。

 なぜか。女性だって、愛する人とより気持ちのいい境地にいってみたい。でも、「あなたのセックスは間違っている」「もっとこうしてほしい」と伝えるだけで、(自称?)繊細で傷つきやすい殿方の中には、気持ちのいいセックスどころか、女性の言葉にショックを受け、勃つものも勃たなくなってしまう人が、少なからずいるから。

 二人で桃源郷を目指したかっただけなのに、気づけばペンペン草も生えない荒れ地に突き落とされて、セックスレス地獄。あぁ、あのひと言さえ彼に言わないでおけば……。

 そんな状況の中で聞き捨てならない言葉。それが、「妻だけED」である。

 俺、奥さんだと勃たなくなっちゃったよ……今この瞬間も日本のどこかで、そんな台詞を吐いている男性がいる。男としてのちょっとした虚勢だったり、照れ隠しのつもりかもしれない。しかし妻として、これほど屈辱的な言葉があるだろうか。

 というか、そもそも医学的にそれってどうなの……!?

 永井敦著『男性機能の「真実」』は、この「妻だけED」問題についてもきちっとフォローをしてくれている。

 夫婦のセックスレスは、無論、熟年離婚につながるという。ちなみに、年金分割制度が認められた2007年には、前年と比べ16パーセントも熟年離婚が増えたそうな(こんなことを書くとかえって“妻だけED”が増えそうな気もするが……)。

 永井氏は、本書の中で、セックスの観点から熟年離婚度テストを紹介しているので、ここでは、妻目線にアレンジした形で、ご紹介しよう。

 最近……

●夫とキスしていない

●一緒にお風呂に入っていない

●笑顔で抱き合っていない

●夫がセックスを面倒くさがっている(もしくは私が)

●マスターベーションのほうが気持ちいい

●セックスの時はパジャマを着たままだ

●セックスの時はいつも無言だ

●昔と比べて、前戯が短い

●久しぶりにセックスだ!と思えば、夫だけが勝手にイク

●夫だけが勝手にイッて、終わったらすぐにイビキをかいて寝る

 以上10個。

 もしもあなたの夫が、全問ビンゴだったら、今すぐ離婚も考えたほうが将来の幸せというものかも。義務と演技なんて一生続くわけがない。

 永井氏はこうも言う。しかし、セックス=挿入ではないと。一線を越えるとか越えないとか、大事なのはそういうハナシじゃないんです、今井絵理子議員!

《ED治療の目的は、満足のいく性的関係を回復することであり、単に硬い勃起を得ることではないと、ED診療ガイドラインに明記されています。

 つまり、EDの治療によってよい勃起と射精が回復したとしても、単に挿入と射精で終わるセックスというのは、男性本意の考え方で、パートナーを無視した考え方だということになります。

 ED治療は、“満足のいく性的関係の回復”が最大の目的なのです。その点から考えますと、スキンシップは大変重要になります。女性が体を触られて気持ちがいい。性感帯を触られるうちにイってしまう。大いに必要なことです。

 その延長線上に男性自身の挿入があり、スラスト運動(いわゆるピストン運動)があり、射精があるのです》(『男性機能の「真実」』−−男は結局挿入ありきですか? より抜粋)

 つまり「妻だけED」の問題は、妻とのセックスで勃つか、勃たないかという物理的なことよりも、夫が妻とのスキンシップを心から望んでいるかどうか、妻を気持ちよくさせてあげたいという気持ちがあるかどうか、ということだ。

 もちろん逆も然りで、妻は、夫と抱き合うことで幸福感を得られるかどうか、夫を気持ちよくさせてあげたいという気持ちがあるかどうか……セックスの問題は、100対0でどっちかが悪い、なんていうことは、ないのだ。 

人生は、結婚してからが長い

 日本人の平均寿命は過去最高を更新し続け、男性約81年、女性約87年となった。

 閉経の平均年齢は50歳。アガッたからといってそこから37年も、性的スキンシップなしに女を生きるのはかなり辛い。

 だから、ぜひ『男性機能の「真実」』をご夫婦で読んでいただき、寄り添う気持ちを再認識してほしい。場合によっては夫に一度、泌尿器科へ行ってもらうことを提案してみよう。

 男性ホルモンが低下することで起こるLOH症候群(男性更年期障害)になると、男性は性欲低下どころか、イライラとし高圧的になり、うつ症状なども現れるというから、妻にとってもロクなことはない。LOH症候群なら、きちんと治療を受ければ改善する。

 それでもなお、「俺は妻だけEDだ」とかのたまうような夫なら、無理に勃たせる必要はどこにもない。

 さっさと別れて前に進もう。未知との遭遇のために。ED GO AWAY!

著者プロフィール 永井敦(ながい・あつし)◎医学博士 昭和57年、岡山大学医学部卒業。同大学付属病院にて医学部助手、医学部・歯学部講師を務めた後、平成18年に川崎医科大学泌尿器科教授に就任。前立腺肥大症をはじめ泌尿器科学を専門とし、できるだけQOLを落とさない最先端のレーザー治療や腹腔鏡下手術などを取り入れた最新治療に取り組む。監修した本に『愛が深まるセックス体位365』(日本語版)など。

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