妻を亡くした94歳男性、近所の子供たちのため自宅にプールを設置「もう寂しくないね」(米)

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2017年08月19日 19:03  Techinsight Japan

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自宅にプールを設置した高齢男性(画像は『KARE 11 2017年8月13日付Facebook「Hard not to love this. At 94 years of age, Keith Davison has just installed a backyard pool.」』のスクリーンショット)
長年連れ添った伴侶を亡くし抜け殻のようになってしまった94歳の男性。孤独に耐えられず自宅にプールを設置したところ、今では近所の子供たちで賑わっているという。『Kare 11』や『Today』など複数の米メディアが伝えている。

米ミネソタ州モリスに暮らす元判事のキース・デイヴィソンさん(94歳)は、昨年4月に妻のエーヴィーさん(90歳)をがんで亡くした。結婚66周年の記念日のわずか4日前のことだったという。

長年連れ添った妻を喪ったキースさんは涙が止まらず、長い間悲しみに暮れていたそうだ。「妻を亡くすということはどんなものか、想像もつかないことだろうね。もうここにはいないと思うと、ただ泣けてくるんだ。妻は私の人生で最も大切な人だった。彼女を亡くしてからはこの家も静かになってね…悲しんでばかりだった」と話している。

家にひとりでいることに耐えられず、何かしなければと思い立ったキースさんはあるアイデアを思い付いた。成人した子供が3人いるキースさんだが、孫はいない。「私はこの地域でいい友人に囲まれているし、ご近所とも仲が良いんだ。周りには子供たちも結構いるし、それならばと思い付いたんだよ」と、自宅裏庭にプールを設置することにした。

近隣住民らは最初、キースさんのアイデアを冗談だと思ったという。しかし今年初めから工事が始まり、7月に幅4.9メートル、長さ9.8メートル、飛び込み板の下の深さが2.7メートルのプールが裏庭に完成した。キースさんは早速、近所の子供たちや親を呼び、プールができたことで自宅は日々来訪者で賑わうようになった。

子供たちが楽しそうに泳ぐ姿を、キースさんはプールサイドで椅子に腰かけ笑顔で眺めている。子供たちが帰った後は、ひとりで静かに泳ぎを楽しむこともあるそうだ。7年越しの近所付き合いがあるジェシカ・ヒューブナーさんは「キースさんとエーヴィーさんは、本当に素晴らしい人たちで子供たちにもよく接してくれました。キースさんは私の4人の子供を孫のように思ってくれていて、一緒に過ごす時間が大好きなようですよ。プールができてたくさんの子供たちがここに集まって来るので、キースさんは近所の子供たち全員を養子にしたような感じですね」と話している。隣人のジェイミー・マンダルさんも「プールができてからは、毎日ここに来ています」とすっかりキースさん宅の常連となっている。

キースさんは、プール使用に関して「子供たちが泳いでいる間は親や祖父母が一緒であること」を条件にしており「元判事としては、やはりルールは守ってもらわないと」と笑う。このニュースを知った人からは「なんていい人なんだ。いつか近所の人たちがキースさんに何かお返しできるといいね」「寂しさを乗り越えるだけでなく、コミュニティのためにプールを設置するというアイデアはなかなか出ないもの。すごい人だ」「心が温かくなるようなこんなニュースをもっと世の中に伝えてほしいね」といった声があがっている。

画像は『KARE 11 2017年8月13日付Facebook「Hard not to love this. At 94 years of age, Keith Davison has just installed a backyard pool.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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