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【スポーツの舞台裏】宮里藍も悩んだイップスって何? ストレス社会のアスリートを苦しめる心と体のサイン

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2017年09月13日 12:02  産経新聞

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産経新聞

 力強く華やかなパフォーマンスを見せていたトップアスリートが突如、スランプに陥ることがある。思い通りのプレーどころか、簡単な動作すらできない。そんな状態を「イップス(Yips)」と呼ぶ。今季限りでの現役引退を表明したプロゴルファーの宮里藍も5月の記者会見でパターのイップスに苦しんだことを打ち明けた。イップスとは何か。専門家に聞いた。


子犬の甲高い鳴き声


 イップスは筋肉などに問題がないのに、ミスへの不安、過度の緊張から小さな震えや硬直が起き、プレー上のミスを繰り返してしまうことをいう。1930年前後に活躍したプロゴルファーのトミー・アーマーが引退に追い込まれた自分の状態に、子犬の甲高い鳴き声を表す「yips」をあてて用いたとされる。


 パターが定まらない、送球がそれてしまう−など、日本では10年ほど前からゴルフや野球の関係者の間で知られ始めた。メディアに取り上げられるようになったのはここ数年のことだ。


 イップスに関する啓発とケア、トレーナーの育成に取り組む「日本イップス協会」会長の河野昭典(こうのあきのり)さん(59)によると「イップスは小脳の新皮質が関連したパニックと考えられる」という。


 プロ野球の場合、生き残りのプレッシャーがかかる2軍選手などに多く、守備を変更して改善することもある。ただし、アマチュア競技などで「監督やコーチが練習不足と考えて技術面だけで指導していくと、焦りが焦りを生んでさらに悪化することがある」と指摘する。


 イップスの最初の大きな壁は「本人が認めたがらない」ことだという。「試合に出られなくなる」「周囲から認められたい」などの不安や焦りが無意識に生まれるからだ。


 「イップスなら使うのをやめよう」といった指導者側の姿勢も影響してくる。


 河野さんはかつてソフトバンク・ホークスのメンタルトレーナーを務めるなど約5000例のイップス・ケアにあたり、プロ、アマ、少年スポーツの選手たちを克服に導いてきた。


 「暴投やエラーなどイップスに陥った原因や症状は個々に違い、乗り越え方も選手によって異なってくる」という。


「能力が高いからこそイップスに」


 アプローチは選手とじっくり話しあいながら、(1)不安をはき出させ、イップスになった自分を受け入れてもらう(2)競技を通して得た固定的な考えやプレッシャーを和らげる(3)目や関節、筋肉の使い方、タイミングやバランスの取り方など適切なトレーニングで、本人が持つ本来の動きや力を取り戻していく−ことが基本になる。


 「能力が高いからこそイップスになる。ただ、子犬の叫びといわれるように、トップアスリートの心が体に向けて発するサインでもある。選手も指導者もそこを十分に理解してほしい」と河野さんは訴える。


 同じような症状は音楽の演奏家などにも知られ、医学では「職業的ジストニア」と呼ばれる。


 河野さんのもとにはスポーツ選手の以外にも、美容外科医やネイルサロンのスタッフなどからも相談が寄せられるという。


 河野さんは「ストレス社会で鬱病やパニック障害が増えるように、スポーツ界でイップスは今後も増えていくでしょう」と話している。


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  • 次いでにイップスと言うだけで保険に入れない現状もどうにかして欲しい。
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  • 早く藤浪を助けてやってよexclamation
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