悪気はなくてもNG! 「質問しているつもり」の上司と「詰問されている気分」の部下とのすれ違い

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2017年09月22日 00:00  citrus

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部下の仕事をチェックする上司。部下の作った資料を見ながら、本人に対して次々に質問をします。「ここは、どういうこと?」「この点は、何を意味しているの?」矢継ぎ早に部下に疑問を投げかかる。そんな上司の姿、思い当たる節がありませんか。果たして何故、そこまで質問したがるのでしょうか?今回はそんな質問をめぐるすれ違いを解消する方法について考えます。

 

 

■上司は、部下の仕事について詳細に把握したいので、次々と質問する

 

部下の仕事について責任を持つ立場である上司。やはり、部下の仕事の内容をしっかりと把握しておかなければならないという義務感があります。後々問題が起こると、自分自身に火の粉が降りかかり兼ねないのです。ただし、自分の部下の仕事とは言っても、他人の作った資料であることには違いない。どんな意図があってこの数字を乗せたのか、何のためにその一文を入れたのかなど、作成者ではない上司には一見分からないことは多い。だから、気になったポイントはとことん聞いて、自分で納得したがる傾向が強いようです。

 

もちろん、部下を試している側面もあります。部下自身が、きちんと自分の仕事に対して責任を持ち、細部まで検討しているかどうか。それを質問により確認しています。要するに、自分で納得したい欲求、そして部下を育てたいという欲求、その両面が相まって、上司は部下に次々と質問をするのです。

 

 

■部下は、仕事のやり方が気に入らないから詰問されていると感じる

 

一方、部下にとっては、上司の質問は「詰問」に聞こえてしまう傾向が強いようです。自分の作った資料の内容が気に入らないから、揚げ足を取るように質問を投げかけられている。一つ一つの質問が、部下には責め言葉のように聞こえてしまう場合が少なくないのです。

 

採用面接を受けている場面を想像してみてください。面接官からの質問が、厳しい詰問に聞こえた記憶、ありませんか?面接者は、あなたがどんな人物なのかを知りたくて、質問しているにもかかわらず。面接官から、あたかも攻め立てられているように感じてしまうでしょう。何故ならそれは、面接官に、自分自身が審査されているからです。上司に仕事を提示するときも、本質は一緒。自分の仕事をチェックしてもらう時間は、自分をジャッジされているようなものです。だから、多少なりとも緊張してしまうことも無理はない。その状態で質問を投げかけられれば、それが「つっこみ」に聞こえてしまうのが人間の心理。例え上司は責めているつもりが無くても、部下は質問が投げかけられるたびに「あぁ、聞かれてしまった…。」「早く説明の時間、終わらないかな…」と心の中で呟いているようです。

 

このようなすれ違いを解消するには、お互いどんなことを心がけたら良いでしょうか。

 

■上司からの質問は全て敬語で!「詳しく教えて」と謙虚に申し出て

 

某官公庁のT課長(男性/30代)は、若手管理職の有望株というだけのことはあり、部下との接し方にも目を見張るものがあります。部下から資料の説明を受けるときに、まず一言。「俺、この件についてあまり知識がないから、詳しく教えてもらってもいいですか?」あくまで謙虚な姿勢で臨んでいます。そして、必ず質問は「〜〜のポイントについて、何か具体例はありますか?」という具合に、敬語で話す。これにより、部下はT課長からの質問を気負うことなく、正面から受け取れます。

 

このように接するようになったのも、元を辿れば、ご自身が若い頃、上司からずいぶん上から目線で説明を求められることが多かったから。自分が上の立場になったときは、部下に対して謙虚な姿勢で臨もうと心に誓っていました。若い頃の経験が生きて、部下の気持ちを理解できているのですね。

 

 

■部下は「〜と思う」ではなく、「〜です」と言い切り型で答えること

 

一方の部下は、質問には自信を持って答えましょう。具体的には、語尾を「〜と思う」とするのではなく、「〜です」と言い切り型にするのです。「〜と思うのですが…」と語尾に曖昧さを残すと、上司は煮え切らない気持ちになります。単に資料や報告書の内容を詳細に把握したいだけなのに、自信がなさそうに答えられると、部下に信頼が持てなくなってしまう。すると、イライラが募り始め、ますます質問がヒートアップし、詰問染みた口調になります。

 

「〜です!」バシッと言い切り型で答えると、上司も「そ、そうか」と納得せざるを得ない。すると、例え他にも質問したいポイントがあったとしても、「こいつの仕事なら、大丈夫だな」と信頼し、意外とあっさり資料や報告書の内容について納得してくれるのです。

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  • 上司も日々成長しなくちゃな…。上司に限らず年上とか、将来老害って呼ばれるのダサいだろ?
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