リーアム・ニーソン “熟年アクションスター”を生んだ悲しすぎる妻との死別

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2017年09月22日 10:03  Techinsight Japan

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リーアム・ニーソン、アクション映画への思いを明かす
大ヒット映画『96時間』シリーズなどで知られるベテラン俳優リーアム・ニーソンは65歳の今も人気は相変わらず、多くの映画で主人公を演じている。しかし体力の衰えを実感しているらしく、このほどリーアムはアクションシーンの欠かせない映画には「出演してもあと1本だ」と語った。

高齢ながらアクションシーンも見事に演じるリーアム・ニーソンは、かつて今後の映画出演の予定についてこう話していた。

「もし健康でいられたら、あと2年はアクション映画にも出演するかもしれない。」
「でもその後は(アクション映画への出演を)やめると思うね。」

それから2年が経ったが、今の彼は本当にアクション映画への出演をやめるつもりだとして、参加した映画祭でこのように胸中を明かした。

「(そもそもアクション映画に出るようになったのは)単なる偶然って感じだったんだ。」
「今の私は、もう65歳だよ?」
「来年1月に公開される映画は、撮影も終わったんだ。ひょっとすると、もう1本は(アクションシーンのある映画を)撮るかもね。でもそれでおしまいさ。『96時間』のようなシリーズものは一切やらないよ。」

ちなみにリーアムの場合、『96時間』の大ヒットがきっかけとなり「アクションもこなせるトップ俳優」というイメージが定着した。本人はこの作品のヒットを全く予期しておらず、劇場公開はされずDVDとして発売される程度だろうと考えていたそうだ。しかし作品は世界的に大受けし、リーアムは「タフで硬派な熟年を演じればピカイチ」と言われるまでになった。その後も何作もアクション映画をヒットさせたが、それにはある理由があったことを過去に『Esquire』でこう語っている。

「(2009年の妻の死から)逃げることで、私は生き延びたのさ。そう、仕事に逃げたってわけだ。」

仕事に没頭することで悲しみを忘れ、そんな仕事で失敗しないよう「トレーニングにも励んだ」というリーアム。愛妻家だった彼は当時「妻も成功を喜んでくれると思う」と述べていたが、そのまま65歳まで突っ走ってきたのだ。

憂いのある表情、素晴らしい演技力と彼ならではの渋み―どれをとっても完璧な彼を多くのファンが愛し「アクションスターに向いている」「これからもどんどん出てほしい」と望んでいるが、本人は演技に癒しを求め、その時たまたま出た映画の内容ゆえにアクションスターとしても成功したのである。なおリーアムは『007』シリーズのジェームズ・ボンド役を熱心にオファーされたことがあるが、当時婚約中だった亡き妻に「嫌よ」「あの映画に出るなら結婚はしない」と言われ、あっさり諦めたらしい。

リーアムの妻はスキーレッスンの最中に転倒し頭を負傷。その後に脳死状態となり生命維持装置をつけられたものの、かねてから「植物状態になったら延命はしない」と互いに約束してあったとのこと。よって医師団に選択を迫られたリーアムは妻に「愛してる」と伝え、延命措置を中断し妻の望んだ通りに見送ったという。男らしく何事にも屈しないアクションスター像をつくりあげたのは、リーアムの妻に対する深い愛情だったのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)
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