平日の観客動員数増へ、西武が大学生をターゲットとした新たな取り組み

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2017年09月25日 17:41  ベースボールキング

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キャンパスクイーンから5人がメットライフドームに訪れた
◆ 「平日の観客動員数増」へ西武が新たな取り組み

 4年ぶりのクライマックス・シリーズ進出を決めた西武。優勝こそ逃したものの、今季から指揮を執る辻発彦監督の下、『炎獅子ユニフォーム』を着用した7月21日から破竹の13連勝をマークするなど、現在は2位と好位置につけている。

 好調を維持するチームとともに、ファンの熱狂も冷めやらない。本拠地・所沢は大きな盛り上がりを見せており、9月14日までの入場者数は前年同期比4.6%増。同月18日には、今季の主催試合観客動員数が150万人を突破。観客動員数が実数発表となった2005年以降、最速での達成となった。

 そんな中、球団側はさらなる盛り上げのため、新たな取り組みを始めようとしている。

 2014年以降、年々観客動員数を伸ばしている西武だが、まだまだ課題も多い。その中の大きな課題の一つである「平日の動員数」増加へ、大学生とシニア層へ向けた施策を考えているという。そして今回は、大学生をターゲットとした新たな取り組みを行った。


◆ “大学生インフルエンサー”招待

 今回、球団は9名の大学生をメットライフドームで行われた24日の対オリックス戦に招待。その9名はツイッターやインスタグラムなどで多くのフォロワーから人気を集める“大学生インフルエンサー”だ。

「マスメディアではリーチしきれない大学生に対して、影響力の強い大学生インフルエンサーを利用することにより、野球観戦の魅力を届けたい。同じ大学生からの発信ということで、野球観戦への共感を持ってもらえるのでは」と話すのは、今回の企画担当者である事業部の坂川誠基さん。影響力のある“大学生インフルエンサー”を集めたのは、この球団の取り組みを大学生へPRしてもらうという狙いがある。

 当日は今まで野球観戦に来たことがないという学生など男女9名が西武の本拠地・メットライフドームに集結。試合観戦だけでなく、球場グルメやマスコットとの交流、試合後のフィールドイベントなどを楽しんだ。






◆ 大学生「野球に接する機会ない」

 さらに、試合後には座談会を開催。この日の感想や、野球に対するイメージ、改善点などを話し合った。



 座談会では「7回の攻撃時に飛ばす風船が楽しかった」「ルールがわからなくても楽しめた」「グルメがおいしかった」との意見が多く、野球観戦は好評価。参加した田ケ原恵美さんは「駅に着いた瞬間の別世界観というか。一致団結感がすごくよかった」と興奮気味で話すなど、全員が「また来たい」と答えた。

 一方、まだまだ改善の余地はありそうだ。

「もっとフォトスポットがあったら」と話すのは脇田璃奈さん。「ライトで照らしてあったり、お花とか描いてあったり。手にもって写真が撮れる看板とかもいいと思う」と提案する。





 また、「見た目が可愛いカフェとかとのコラボレーションがあったら行きたい」と女子大学生らしい意見も飛び出した。

 その中でも、一番の課題は「野球に接する機会がない」ということだ。

 「来てみたら楽しかったけど、チケットがいくらするのか、どうやって取るかとか…そういう情報がわからない」「自分から(情報を求めに)いかないとわからないから、もっと発信してくれれば、友達とか誘ってきやすい」「大学生は『どこかに行きたい』という気持ちはある。アプローチがあれば選択肢になる」などの声があがった。


◆ 来季以降への取り組みへ

「今回、一番に重点を置いてのは座談会。特に“悪かった点”が聞きたかった」と坂川さん。実は今回の企画は、来季以降の大学生動員に生かしていくために行われたいわば“トライアル”企画として開催したという。

 そして「座談会で出た意見やSNSでの反応を参考にして、来季以降、大学生に向けた取り組みにつなげていければ」(坂川さん)と今後の展望について語った。


 まだまだ平日の球場は空席が目立つ。坂川さんは「一回(球場に)来ると、野球の魅力が伝わると思う。今回、来ていただいた皆さんは影響力の強い方だと思うので、ぜひ野球の魅力を伝えてほしいですね」と話す。今後、チームを一層盛り上げていくために、どんなアプローチを仕掛けてくるのか。さらに、こうした活動が、球界全体のファン増加へとつながっていくことに期待したい。

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  • まず、立地が悪い。パ・リーグで政令指定都市にホームグラウンドがないのは西武だけ。
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