ムショにも「2世」はゴロゴロいる――“親子で懲役”も珍しくない塀の中

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2017年10月22日 17:04  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

Photo by Dave Nakayama from Flickr

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

■清水良太郎は刑務所より病院へ

 急に寒くなりましたね。ムショはめっちゃ寒かったなあとか思い出す、今日この頃です。

 さて、またまた2世タレントが覚醒剤使用(覚せい剤取締法違反)の疑いで逮捕されました。清水アキラさんのイケメン息子・良太郎さんです。違法カジノ出入り問題に続いての不祥事ですが、まあ覚醒剤の使用自体は初犯なので、執行猶予でしょうね。

 でも、「ホテルで(良太郎さんから)薬物を飲まされた」って女性に通報されるって、それはアカンですわね。もうキメセクでしかイケなくなってるんだとしたら、やっぱり刑務所より病院ですよ。

 最近では、橋爪功さんの息子さんとか、C・W・ニコルさんのお嬢さんとかが覚醒剤で逮捕されていますね。こういうことは、親に全く責任がないとはいいませんが、本人の問題です。本人が気づかなければ一生治りません。

■ムショには「親子で懲役」も“あるある”

 いつも思いますけど、覚醒剤に限らず、いろんな事件で「有名人の子ども」として取り上げられるのは、ホンマお気の毒ですね。悪いことは悪いことですし、目立ってしまうのはわかりますが、同じことをしても記者会見しない一般人のほうが大半ですからね。そもそも有名人のお子さんでもがんばってる方は多いですし。

 それに、もう成人してて、いいトシなのに、親が記者会見までやって謝るのもかわいそうですね。そこまで、さらし者にする必要があるんかなあと思ってしまいます。

 そんなことを言っていたら、編集者さんから「ムショで2世を見かけたことありますか?」と聞かれました。芸能人ではないけど、「ヤクザの2世」とか「シャブ屋の2世」とかはゴロゴロいましたね(笑)。「あのコのおとうちゃん、○○やねん」と、有名なヤクザの名前を聞くことはけっこうあります。

 また、母娘や姉妹で入ってるコも珍しくありませんでした。廊下なんかで「おかあちゃん、がんばってえ」とか言っているコに、私たちは「いや、むしろ、お前ががんばれ」とか言っていましたよ。

 私も経験ありますけど、なんでシャブなんかに手を出すんでしょうかね。私の場合はズバリ失恋でした。もうショックで何も手につかなくて、生きているのがイヤになりました。

 私の地元は、大阪でも不良の多い街なんで、ツテを頼れないこともないから、入手もできたんです。で、ちょっと薬物に逃げちゃおうかなと。今思えば、本当にバカでした。

 でも、そういう愚かさは誰にでもあると思うんです。有名人の2世が薬物に走りたくなる気持ちもわからないではないんですよ。だって、親がめっちゃ有名だとプレッシャーはハンパないですよね。あと普段から、親が家にいなくて、ちゃんと育ててもらえなかった寂しさとかもあると思います。

 2世でなくても、芸能人の中には売れなくなってくると薬物に手を出すとか、売れてるのにプレッシャーに負けて……とかあるんだと思います。庇うわけではありませんが、罪を罪と認めて向き合っている人は応援したいですよね。人間とは弱いものです。

 ムショにやってくるのは、半分近くは覚醒剤事案でした。前も書きましたけど、やっぱりシャブやってるとすぐわかりますね。落ち着きがないとか、唇をしょっちゅう舐めてるとか。何かと挙動不審です(笑)。ちなみに私はすっかり立ち直っているので、ぜんぜんキョドってないですよ。ウソだと思ったらお店に来てください(と営業してみる)。

 そういえば大物議員2世の覚醒剤事案の逮捕って、どうなってるんでしたっけ? 一時は大阪でも話題でしたけどね。

nakanorumi_portrait中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)

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