いよいよ冬将軍が到来! 週末は“雪マーク”が並ぶ地域もありましたね。
急な寒さに体調を崩されているお子さんも多いのではないでしょうか?
そこで今回は風邪の症状のひとつである「鼻水」について、ママの気になるギモンを小児科医の剣木聖子先生に伺ってみましたのでご紹介します。
鼻水は、鼻粘膜にある鼻腺(びせん)というところで作られます。
鼻の中に入ってきたホコリや花粉、ウイルスなどの刺激、温度の変化などに反応して、分泌されます。
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分泌された鼻水は、吸い込んだ空気を加湿し、ホコリやウイルスなどを包み込んで鼻粘膜を守ります。
つまり、“身体を守る働き”をしているのです。
鼻水は粘膜の腺毛運動によって喉へ運ばれ(後鼻漏:こうびろう)、そのまま食道へと流れ落ちます。(※1)
アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎、風邪などではこの一連の働きが障害され、鼻閉や鼻汁過多となってしまうのです。(※2)
鼻水は基本的には無色透明ですが、色や粘性によって気をつけなければいけません。
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さらさらとした鼻水(水様性)・・・ホコリ・花粉などへのアレルギー反応、温度変化への反応で見られます。
透明だけれどやや粘性を持った鼻水(粘液性)・・・風邪の初期で多く見られます。
黄色くどろっとした粘性の高い鼻水(膿性)・・・風邪のときに、白血球が、体内に入り込んで増殖したウイルスなどの病原体を攻撃し、その結果死滅して鼻水に大量に含まれることで出てきます。
副鼻腔炎の際も同じような理由で、黄色〜緑色の粘性を持った鼻水が出てきます。(※1.2)
鼻水症状が悪化すると、鼻水が喉に大量に垂れ込むために、咳き込んで嘔吐してしまったり、夜寝付けず寝不足で不機嫌になったりします。
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また、集中力低下・食欲低下・鼻水が常に垂れていることで鼻周りの皮膚がかぶれてしまう(接触性皮膚炎)……などといった様々なことが起こってしまうかもしれません。
また、鼻水が大量に停滞していると、「中耳炎」や「副鼻腔炎」を引き起こしてしまいます。
とくに小さいお子さんは、大人と違って耳と鼻をつなぐ耳管という管が短いので、中耳炎になりやすいです。(※3)
鼻水が増えているときは、小児科もしくは耳鼻科に早めに受診し、中耳炎を併発していないかを確認してもらうのがオススメです。
そして鼻水や痰(たん)を排泄しやすくする薬を処方してもらい、しっかり内服させましょう。
そして、鼻をかめる子は鼻水を出させ、出来ない子は“鼻水吸い器”でこまめに吸い取ってあげましょう。(※4)
また、鼻水が多くて咳混んで夜寝付けない時には、少し頭を高くするようにタオルなどで“傾斜”を作って横にならせてあげるとよいでしょう。
室内をよく加湿してあげるのも効果的ですよ。
いかがでしたか?
鼻水の色や粘性が、体調のバロメーターになります。
これからの季節、このようなサインを見逃さずに冬を乗り切りましょうね。
【参考・画像】
※1 鼻 からだとくすりのはなし – 中外製薬
※2 鼻のしくみとはたらき – 家庭医学館
※3 中耳炎副鼻腔炎判定基準・ガイドライン – 一般社団法人日本耳科学会
※4 赤ちゃんの鼻水、鼻づまりに 鼻吸い器「ママ鼻水トッテ」 – 丹平製薬
※ Kaspars Grinvalds / Shutterstock
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