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両立不安白書から読み解く次世代のワーママ像

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2017年12月04日 12:03  MAMApicks

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仕事と子育ての両立に対するモヤモヤの要因を紐解いた『両立不安白書』が話題になっている。

同白書は、「子育てしながらキャリアアップできる人材・組織の育成」を目指し、仕事と子育て両立体験型人材育成プログラム「ワーク&ライフ・インターン」などの事業を展開しているスリール株式会社がこの夏にリリースしたもの。


スリールはこれまでにも、学生向けの「ワーク&ライフ・インターン」の他、企業向けの、子どもがいない管理職に、部下の子どもの保育園のお迎えから、夜ご飯、お風呂、寝かしつけまでの“子育てゴールデンタイム”を体験してもらい、子どもがいる社員への理解を深めてもらう「育ボスブートキャンプ」などのユニークな企業研修を提供している。育児と仕事の両立にまつわるテーマで、たびたびメディアに取り上げられている会社である。


さて、同白書によると、出産経験のない20〜30代の働く女性の実に92.7%が、子育てと仕事の両立に不安を感じているという。将来に対して、何らかの不安を抱えることは特別なことではないが、92.7%という数字だけを見ると、ちょっと普通の数字ではないなと感じる人も多いだろう。しかし、この数字は紛れもなく現代の女性の心のうちの実態なのである。私自身、モヤモヤした経験があるし、もし、私の周りのママ友10人にきいたら、きっと10人とも「わかるー!!」と共感するに違いない。

■現代女性は、育児経験がない
同白書を手がけるスリール株式会社の代表取締役社長・堀江敦子さんによると、子育てと育児の両立不安が生まれる社会環境的な背景は以下のとおりだという。

日本の子育てを歴史的に振り返ってみると、戦前までは農業が産業の8割を占め、乳飲み子を抱えるママであっても当たり前に農作業に出ていた。人々は多世代の大家族で暮らし、親戚や近所との繋がりも強かった時代でもあり、子育ては「ママだけ」がするものではなく、つねに誰かしらのサポートが得られていた。また、上の子が下の子を見るのも当たり前だったので、当たり前な日常生活の中で、誰もが「子育て経験」を得ることができていた。

時代が変わり、高度経済成長期に入ると、モーレツ社員化と専業主婦化がセットで推し進められた。生まれ育った故郷を離れ核家族化が進んだことで、子育ては一気に「孤立化&孤独化」する。

誰かの手を借りることができなくなると、否応無しにママによる育児のワンオペが進み、結果的にその次の世代の子どもたちは、「子育て経験のない大人」になる。そして、その「子育て経験の欠如」が、じつは女性の「育児不安」の要因の一つになっている。

現在、日本の初産婦の中で、「自分自身の赤ちゃんが人生で初めて抱っこした赤ちゃん」である割合は、60%にも及ぶという。私自身もそうであったが、抱き方すらよく分からない“初めての抱っこ”の印象は、「可愛い!」と同時に沸き起こった「すぐに壊れてしまいそうで怖い……」という不安だった。

■抱え込みがちな日本人女性
仕事と育児の両立不安。最近の日本国内ではホットなテーマであるが、私自身も子どもを産む前は、長らくこの両立不安に苛まれた。「早く子どもが欲しい!」という旦那さんからの圧力をかわしながら、モヤモヤした20〜30代前半を過ごした経験があるので、両立不安白書の内容は、「ウンウン!」と首が大きく動くほど共感する話ばかりであった。

出産後も働き続けたいと考える女性は多いが、日本人の母親像は未だに一世代前の「良妻賢母」なイメージのまま取り残されていて、世間からは「子育てはママの仕事」と思われがちである。しかし、じつはママ本人もその思い込みにとらわれてしまっている状態なんだとか。

日本の女性はとても真面目なタイプが多いようで、「子育てはママの仕事。しっかりやらなくては!」と思い込んで、なかなか周りの助けを頼ることができないことも多いときく。白書の中でも、「家事も育児も自分(女性)の仕事だと感じている」という人は82.4%にも及んでいた。

さらに、「子どもがいるのに、仕事でも自己実現を図りたいと思うのは自分勝手なこと」とか、「仕事をすると、子育てをないがしろにしてしまうことになるのでは?」などと考えてしまい、子どもを産んでから仕事をすることが負い目に繋がっていることもあるらしい。このような真面目な日本人女性のジェンダー特性が、両立不安に拍車をかけてしまっている。

女性が両立不安に苦しんでいる一方で、男女分業制を唱える旦那さんは未だに少なくないと感じる。「男が働いた方が効率的に稼げるんだ! お前も俺と同じくらい稼いでくるなら、家事を半分やってやってもいい。」みたいなことを言う旦那さんは、じつは私の周りにもたくさんいる。

「父親が稼いできている家庭で、母親が働くのは趣味だろ?」と言う人もいる。そんな言われ方をしてしまうと、子育ても家事も完璧にこなしながらの仕事でなければ、「ほれみろ」と言われてしまう不安ものしかかってくるだろう。もしかして、「ほれみろ」と言われたくない!という想いもあるから抱え込んでしまうのかもしれない。

同白書では、両立不安を抱える女性たちに、ママはいろいろ抱え込みがちである状況を認識させ、「もっと周りを頼っていいんだよ!」「完璧を目指さなくていいんだよ!」「自分にとって両立しやすいバランスをとればいいんだよ!」ということを伝えている。

“白書”のようなソースから、「大丈夫だよ!」と言ってもらえると、肩のチカラが自然にとれて、ホッとする自分に気づく。フリーランスという働き方を選択して、比較的両立できている私も、なんやかんやで未だに抱え込みがちなのかもしれない。

■次世代のワーママ像
両立不安白書は、子どものいる私にとってもすごく興味深く勉強になる内容であったが、じつはメインターゲットは「これから子どもを産む女性たち」の方である。同白書のセミナーイベントには、未婚女性や、DINKS女性の他にも、学生の参加者も多いと聞く。彼女たちは、自分自身のモヤモヤした不安を自覚し、その解消に向けて一歩歩みを進めているのである。最近の若年女性は、すごく堅実だなーと感じた。

彼女たちは、子どもを生む前から、仕事と子育ての両立不安を解消しておこうと動けるわけなので、かなり行動力もある。最近の若年層は、消費意欲が低く恋愛も淡泊な草食系「悟り世代」などと言われ、恋愛は女性からアプローチしないとうまくいかないんだとか?!

次世代のワーママ像をイメージしてみると、仕事選びも会社選びも「産んだ後も継続しやすいもの」を合理的に選択し、子どもを産んだ後の保活やシッターさんも産前に周到に手配し、今よりももっとスマートに子育てを楽しんでいる女性が脳裏に浮かぶ。女性は、さらに躍進していくのかもしれない。

とは言え、乳児期の夜中の頻回授乳や、2才前後のイヤイヤ期がこの世からなくなるわけではないので、きっと子育て自体の大変さは、今も昔もこれからも変わらないだろう。しかし、「仕事と子育ての両立」に苛まれる女性は減っていくかもしれないなと期待している。

両立不安白書
http://ryoritsu-fuan.sourire-heart.com/
スリール株式会社
http://sourire-heart.com/

森田 亜矢子
コンサルティング会社、リクルートを経て、第一子出産を機にフリーランスに。現在は、Baby&Kids食育講師・マザーズコーチング講師・ライターとして活動中。3才長女と0歳長男の二児のママ。

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