言葉の使い方を間違えた…!? ファミマの“忖度弁当”が残念すぎる

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2017年12月07日 01:00  citrus

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時代のトレンドを敏感に察知して、ファミリーマートが新語・流行語大賞の年間大賞に輝いた言葉を用いた弁当『忖度御膳』を12月1日から発売した。しかし、東スポによると、これがまさかの大コケ状態となっている……らしい。

 

なんでも「腹黒い」高級魚のノドグロや「ごますり」のごまあえ……など、政治の世界を連想させる食材を多用し、メニューは盛りだくさんの、なかなかに充実した内容……なのだそう。にもかかわらず、ファミマの店員とみられる人物は、SNS上で「忖度弁当全く売れねーじゃねーか(中略)売れるわけねーよ800円もすりゃよ」と悲痛な叫びを上げているという。

 

東スポの取材を受けた某流通ライターは、売れ行きが伸び悩んでいる原因を以下のように分析する。

 

「ファミマの弁当の中心価格帯が400〜500円台。忖度弁当は税込みで798円ですから、少し高額。陳列されると『忖度』の文字しか見えず、中に何が入っているのかもわからない。これでは客も手に取りにくい」(と苦笑)

 

さて。「高額な値段」や「中身のわかりづらさ」といった敗因は、まさに前出の流通ライターさんのご指摘どおりだが、私はそれ以外にも「一品一品にかつぐ(駄)洒落が捻りすぎ」であることが、このたびのスタートダッシュミスにちょっとした影響を及ぼしているのではないか、と考える。「腹黒い=ノドグロ」って……ああ、わかりづらいw。しかも、ネガティブ!

 

ここでもう一度、「忖度」の意味をきちんと再確認してみよう。デジタル大辞泉によれば、

 

「他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること」

 

……とある。つまり、政治絡みで流行してしまったがゆえ、つい斜にかまえたようなニュアンスが強いものの、本来は日本人ならではの“阿吽の呼吸”を示す美しい言葉なのである。

 

だったら、もっとシンプルに、あと政治色なんかは潔く排除して、たとえば「肉々しいハンバーグに忖度した野菜たっぷり弁当」だとか「レモンに忖度した牡蠣フライと焼き魚とアサリ弁当」だとか、「赤ワインに忖度した鴨弁当」だとか「日本酒に忖度した酒の肴弁当」だとか……もっとシンプルに「忖度」という旬の単語を使用すればよいのではないか?

 

ただ、今回の東スポによる「忖度弁当騒動」(※「騒動」にまで発展しているのかどうかは怪しいところだが?)に対するささやかな言及がきっかけで、もしかすると「売れないこと」が逆にネット上で話題となり、爆発的に数字を伸ばす可能性もなくはない。

 

新語・流行語大賞の候補語は発表された11月9日から、わずか3週間ほどで「忖度」に目を付け、発売へと至ったセンスとフットワークの軽さは間違いなく評価されるべきなのだから、ここは“巻き返し”のために、およばずながら私も、微力ながらに筆を取って立ち上がった次第であった。まだ食べたことはないけど。賞味期限、勝負どころは今年いっぱいがせいぜいだろうけど……? ってなわけで、ファミリーマートさん、ボクにもギャラくださいm(_ _)m!

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  • 腹黒いならサヨリでしょ?でも由来知らなきゃ意味ないしねぇ��������
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