■夫への不満が高まっている
妻の不機嫌理由ナンバー1は「夫への不満」である。それが蓄積してきたとき、妻は不機嫌になる。大きなきっかけがあるわけではない。日々の蓄積だ。
「靴下やTシャツを裏返しに脱がないでと言っているのに、毎日裏返しのまま洗濯カゴに入っている。トイレの便座は上げっぱなし、お風呂掃除はお願いといっているのにしない。また今日も同じことを言わないといけないのかと思うと、夫の顔を見るのも嫌になることがあります」(37歳)
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「今週末は疲れているからごろごろさせてほしいと言われ、次の週は子どもたちを遊びに連れて行くはずが、またも『疲れて……』って。疲れているのはこっちも一緒。協力して子どもを育てていこう、仲良く家庭を作っていこうと言ったのはどこの誰よと言いたくなります」(41歳)
「すぐそこにゴミが見えていても、またいで通る。ちょっと拾えばいいのに。縦のものを横にもしない。夫がいるとイライラしっぱなしです」(44歳)
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一つひとつは些細なことでも、それが毎日となると妻たちの不満はたまっていくばかりなのだ。
■妻の不機嫌を察したときは……
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多くの男性たちは逃げたくなり、わざと帰宅を遅くしたりするのだがこれは逆効果。妻たちが求めているのは、「ごめん」「いつもありがとう」というお詫びとお礼の言葉なのだ。
「うちの夫はずる賢くて(笑)、私の不満が高まっているなと感じると急に家事を手伝ったり料理をしてくれたりする。キレる寸前でなだめられちゃう感じ」
そう話すのは、マリエさん(39歳)だ。9歳を頭に3人の子育てに忙しいマリエさんは、自宅でネット関係の仕事もしている。忙しさがピークに達すると、夫は「いつもごめんね。今度の週末はオレが子どもと遊びに行くから、きみは1人で仕事を片づけちゃえば」と救いの手を差し伸べてくれるそう。
「普段は知らん顔なんですが、いざというときは助けてくれる。それでなんとかやっていけている」とマリエさんは言う。
「私は夫への不満が高まると、無口になってしまうんですが、そういうとき夫は『オレはママが大好き。いつもありがとうね』と後ろから抱きしめたりする。調子いいこと言ってとは思うんですが、そこで実際に換気扇やベランダの掃除など手間のかかることをやってくれると、まあ、今回は許そうかという気になる」(45歳)
妻の機嫌をとるなんて簡単なこと。それをしない夫にムカつくのだという女性たちの声も多数ある。
「お互いに少しずつ譲り合いながら、感謝の念を忘れずにいることが大事なのかもしれません。妻が不機嫌になるのは言い争いをしたくないから。だけど、自分の気持ちをわかってほしいから、不機嫌という形で夫にメッセージを送っているんです。それを夫にはわかってもらいたい」
マリエさんはそう言った。怖いからと逃げずに、明るく妻をなだめてみようではないか。