今年の『紅白』の軸になる2つの都市とは?見どころをざっくり紹介。

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2018年01月04日 16:11  CINRA.NET

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左上から時計回りにPerfume、椎名林檎、安室奈美恵、ゆず
第68回NHK紅白歌合戦』の全貌が徐々に明らかになっている。

安室奈美恵の特別枠での出演が大きな注目を集めている、今年の『紅白歌合戦』。11月16日に東京・渋谷のNHKで行なわれた同番組の矢島良チーフプロデューサーの囲み取材では、安室の出場可否についての質問が相次ぐ中、番組全体を貫く「軸」の1つが「東京」であることが、以下のように語られていた。

「東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向けて、『紅白』がどういうことで応援していけるか、という中で、今年は東京の文化、魅力を発信していくという軸、柱を立てたいと考えています」

この記事では「東京」と「五輪」をテーマに今年の『紅白』の見どころを紹介する。

■出場者46組が総登場、豪華絢爛のOPは「渋谷」が舞台
グランドオープニングは、NHKホールがある渋谷が舞台。紅組・白組の出場歌手に加えて、有村架純、二宮和也、内村光良といった司会陣が総出演する。オフィシャルサイトでは「スクランブル交差点」「センター街」など渋谷の名所が舞台として挙げられている。

ステージングを担当したのはMIKIKO。星野源“恋”の振付や、Perfume、BABYMETALらの振付で知られ、リオオリンピック閉会式のフラッグハンドオーバーセレモニーの総合演出を務めた。東京オリンピック・パラリンピック開会式および閉会式の基本プランを作成する「4式典総合プランニングチーム」の1人だ。

■『ひよっこ』を大フィーチャー
今年の『紅白』のカギになるのが、4月から9月まで放送された朝の連続テレビ小説『ひよっこ』。岡田惠和が脚本を手掛けた同作では「東京」という街が重要な役割を担い、前回の東京オリンピックが行なわれた1964年から1968年を背景にしていた。主人公・みね子を演じた有村架純は昨年に続いて司会を務める。

今年は紅組の特別企画として『ひよっこ 紅白特別編』が2度にわたって番組中に織り交ぜられるほか、特別出演の桑田佳祐は『ひよっこ』の主題歌“若い広場”を歌唱予定。またグランドオープニングのテーマ曲は『ひよっこ』の音楽を手掛けた宮川彬良が担当する。

■椎名林檎&トータス松本は「銀座」を歌う
同番組の矢島良チーフプロデューサーが「東京」を応援する軸の一環として挙げていたのが、紅組と白組のコラボレーションとなる、椎名林檎&トータス松本による“目抜き通り”。銀座にオープンした商業施設「GINZA SIX」のオープニングテーマソングで、「新たなる銀座のテーマソングを」というオファーを受けて椎名が書き下ろした楽曲だ。

椎名もまた、MIKIKOと同じく「4式典総合プランニングチーム」の1人。リオオリンピック閉会式のフラッグハンドオーバーセレモニーでは音楽監督をはじめ、企画や演出などに携わった。

なおプランニングチームは椎名林檎、野村萬斎、映画監督の山崎貴、振付家のMIKIKO、映画プロデューサー・小説家の川村元気、クリエイティブ ディレクターの栗栖良依、佐々木宏、菅野薫の8人から構成されている。

■Perfumeは「渋谷」の街で“TOKYO GIRL”
『紅白』ではライゾマティクスによる最先端テクノロジーを駆使した演出を披露してきたPerfume。今回の楽曲はずばり“TOKYO GIRL”。振付はMIKIKOが担当している。

番組オフィシャルサイトでは「現在、大規模な再開発で変貌を遂げる渋谷の街から、ライブ感あふれるパフォーマンスを届ける」とある。先日はNTTドコモの企画で、東京、ロンドン、ニューヨークを繋ぐライブパフォーマンスを試みた彼女たち。『紅白』での演出も期待できそうだ。出場順は椎名林檎&トータス松本の次となる。

■TOKIOは東京五輪を支える人々を訪問
東京オリンピック・パラリンピックのフラッグツアーでアンバサダーを務めるTOKIO。メンバーたちは今回、競技場を作る有明の現場やハンマー投げのハンマーを作る千葉の工場、選手村近くにある月島のもんじゃ焼き屋など、五輪を支える人々を訪問。“AMBITIOUS JAPAN!”を歌うステージ上で、どんな演出が行なわれるのか楽しみだ。

■安室奈美恵、ゆずは過去の五輪関連曲を歌う
2018年9月16日をもって引退することを表明した安室奈美恵は、特別出演枠で出演。歌うのはNHKリオオリンピック放送テーマソング“Hero”。持ち時間は5分間ほどになる見通しだ。

初の大トリを務めるゆずは、2018年の平昌オリンピックに向けて、新メンバー2018人を迎えて活動中。2004年のNHKアテネオリンピック放送テーマソング“栄光の架橋”を歌唱する。

■全員合唱は“いつでも夢を”
番組中で出場歌手全員が歌う予定なのが、橋幸夫と吉永小百合による1962年の楽曲“いつでも夢を”。番組オフィシャルサイトには、「前の東京オリンピックの2年前」と丁寧に記載されている。ピアノはYOSHIKI(X JAPAN)が演奏。なお“いつでも夢を”は『ひよっこ』劇中でも登場人物が口ずさんでいた曲だが、『あまちゃん』で使用されていた印象のほうが強いかもしれない。

『紅白』は2020年に向けて、2019年までテーマを「夢を歌おう」にすることを決定。今年の全員合唱が好評だった場合、テーマと合致する“いつでも夢を”が2019年まで歌われる可能性もある。

■もう1つの「軸」になる都市は?
今年の『紅白』を考える上で、東京に加えてもう1つの「軸」になる都市。それはおそらく「熊本」だろう。総合司会を初めて務める内村光良、初出場となるWANIMAは共に熊本出身。さらに熊本が誇るゆるキャラ・くまモンがWANIMAの応援に駆けつける。WANIMAが歌うのは“ともに”。熊本県が進めるドラマ制作プロジェクト「ともに すすむ くまもと」の主題歌である。彼らの奏でる音楽、熊本への想いが日本全国のお茶の間にあまねく届くことを祈りたい。

CINRA.NETではWANIMAからの直筆メッセージを掲載中。あわせて一読して欲しい。
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