覚せい剤使用・密売で服役した元女囚が振り返る「薬物で逮捕された有名人2017」

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2018年01月07日 20:03  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

『ダメ女』(テイチクエンタテインメント)

 覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける中野瑠美さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。

■2017年目立ったのは「二世」

 2017年は、経営しているラウンジのお仕事とともに、「連載」という初めてのお仕事をいただき、忙しくも充実した1年でした。読んでくださっている皆様、編集部の皆様には本当に感謝しています。

 以前は考えたこともありませんでしたが、最近は有名人と薬物のニュースを見ると、「あ、この人もシャブいっとったんか。よっしゃこれでニュース書いたろ」と喜んでしまう自分がいてます(笑)。編集者さんも「ほんと、出版は他人様の不幸で食べてますよね」と苦笑していました。私なんかシャブでムショに行った自分のこともネタにしてるんですから、なんとも因果な商売です。でも、本業のラウンジ経営はお客様を癒やすお仕事ですから、バランス取れてるかなーとか勝手に思うてます(笑)。

 思えば昨年も薬物による有名人の逮捕は多かったですね。元「KAT-TUN」田中聖の大麻所持は不起訴になりましたが、あとは「二世」の事件が目立ちました。俳優・橋爪功の息子、作家で環境保護活動家・C・W・ニコルの娘、ものまねタレント・清水アキラの息子といろいろでしたね。このほか、私の地元大阪では「大物議員の二世逮捕」のウワサもあったものの、いつの間にか消えています。

 以前も書かせていただきましたが、「親が有名人だから」といって、いいトシをした「子ども」の不祥事について親を非難するというのは、どうなんですかね。親が記者会見までやって謝る必要があるんかなあと思ってしまいます。

 親に全く責任がないとはいいませんが、24時間の監視はムリですし、結局は本人の問題です。本人が気づかなければ一生治りませんよ。私もそうでしたが、程度はともかく、誰だって迷って悪いことに手を出すことはありますやんか。それを全部「親のせい」にするのはアカンですよ。

 そういえば、子どもではなく浅野忠信の「おとん」の例もありました。なんと前科もあったそうで、驚きですが、浅野さんの絶妙なフォローが話題になりましたね。ちなみにムショでは、「大物ヤクザの娘」とかはやっぱり知られていて、そういう「二世」は何度か見かけましたが、有名人の子どもは見たことなかったです。

 このほか元スノーボーダーや山梨県の村議、ヒップホップの「ヒルクライム」(DJ KATSU)などもいてましたね。私はやめられたので言いますけど、有名人が薬物で逮捕されるとどうなるのかは百も承知でしょうに、まだ薬物をやってる人がいるとは驚きですが、でも薬物とは、確かにそれくらい根深いものなんです。

 でも、ワタクシ的にやっぱりショックだったのは、16年の清原和博の逮捕です。高校球児の時から家族みんながファンで、よく応援に行ってたんです。私がようやくシャブを卒業して、仕事が順調になりはじめた頃の逮捕だったので、余計につらかったです。家族が逮捕されたくらい大きなショックを受けました。

 今のオーラのない清原の姿もちょっと衝撃ですけど、まずは「シャブ卒」を信じてます。「シャブ卒」といえば、私が最後に逮捕された時は、「もう逃げなくてええんや……」とむしろほっとしたものです。塀の中ではシャブは使えませんから、「逮捕(パク)られた時がシャブやめる時」なんです。あとは自分次第ですね。支えてくださる方がいれば、立ち直りも早いです。

 思えば、この年はASKAや元NHKの歌のお兄さん(杉田光央)、高知東生などもシャブで逮捕られていますし、のりピーこと酒井法子の元夫・高相祐一(危険ドラッグ)、高樹沙耶(大麻)などもいました。「コカイン疑惑」が話題になった成宮寛貴は、今は海外在住らしいですね。

 なんか16年のほうが、メンバーは豪華な気がしますけど、18年はどうでしょうか? 何度も逮捕がウワサされている有名人さんたちは、逃げ切れるんですかね。もちろん逮捕ではなく、薬物の常用から逃げる、ということです。ホンマに(笑)。

 シャブを卒業できた私ですから、いつでも相談に乗りますよ。

中野瑠美(なかの・るみ)
1972年大阪・堺市生まれ。特技は料理。趣味はジェットスキーとゴルフ。『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)や『新・情報7daysニュースキャスター』(TBS系)などへの出演でも注目を集める。経営するラウンジ「祭(まつり)

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