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新背番号「15」のFC東京・久保建英が高校生Jリーガーの問題点を解決?!

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2018年01月14日 05:12  THE PAGE

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写真FC東京“16歳の至宝”久保建英が転校していた(写真・アフロスポーツ)
FC東京“16歳の至宝”久保建英が転校していた(写真・アフロスポーツ)

 16歳のJリーガーとして2018シーズンを迎えたMF久保建英(FC東京)が、通信制の高校に転校していたことが明らかになった。

 FC東京U-18に所属していた久保は、昨年11月1日にトップチームへ昇格。21世紀生まれで初めてのプロ選手となり、11月26日のサンフレッチェ広島とのJ1第33節、12月2日のガンバ大阪との同最終節に、それぞれ後半途中から出場している。

 迎えた今シーズン。昨年までガンバ大阪を率いた長谷川健太新監督のもと、13日から本格的に始動した新チームの一員として活動するうえで、懸案事項となっていたのが学業との両立だった。

 久保は昨春に都内の全日制高校に入学している。昨シーズンは5月にU-20(韓国)、10月にはU-17(インド)と2つのワールドカップに年代別の日本代表として出場し、さらには海外遠征などもあった日程を考慮して、出席日数が制約されることに理解のある高校を選んだ。

 実際、大会や遠征で授業を欠席するたびに、学校の教諭やクラスメイトたちの協力を得て、勉強の遅れをカバーしてきた。久保本人が希望した両立を目指して必死に頑張ってきたが、子どものころからの憧れだったプロとなると、次元がまったく異なる問題が頭をもたげてきた。

 Jクラブのトップチームの練習は、原則として午前中に行われることが多い。FC東京も例外ではなく、13日に行われた初練習も午前10時のスタートだった。全日制の学校に通っていれば、練習に参加すること自体が物理的に不可能となる。

 久保と両親、そしてFC東京側が慎重に協議を重ねた結果、同時期にプロ契約を結んだひとつ上のMF平川怜とともに、プロの活動を最優先させるために通信制の高校へ転向することを決めた。

 久保は中学3年生に進級する直前の2016年3月に、FC東京U-15むさしからカテゴリーがひとつ上のFC東京U-18へいわゆる「飛び級」で昇格。同年9月にはトップチームに2種登録され、ユースに所属したままJリーグの公式戦に出場できる状況となった。

 しかし、トップチームでのデビューは昨年5月3日、北海道コンサドーレ札幌とのYBCルヴァンカップ予選リーグまで待たなければいけなかった。心技体の準備が整わなかったこと以上に、トップチームの練習に参加できない状況がネックとなっていた。

 どんなに才能があり、無限のポテンシャルを秘めていても、ぶっつけ本番でトップチームの試合に出られるほどプロの世界は甘くない。クラブ側は高校が休みとなり、気兼ねなく練習に参加できるゴールデンウイークまで待ち、デビューの舞台としてコンサドーレ戦を選んだ。


 一方でFC東京は昨シーズンの久保の主戦場を、U-23チームを参戦させているJ3にほぼ専念させた。
 他の2種登録選手とともに、久保はプロの真剣勝負の舞台で21試合に出場。1629分間のプレーで2得点をあげるなど、2016シーズンの3試合、104分間、無得点からそれぞれ数字を伸ばした。

 そうした状況で迎えた昨年10月のU-17ワールドカップが、久保の考え方に大きな変化を生じさせた。決勝トーナメント1回戦でPK戦の末に日本を下し、最終的には優勝したU-17イングランド代表は、主軸選手のほとんどがプロの選手だった。

 ほぼ同じ世代の選手たちが、プロという厳しい舞台で日々鍛えられている。実力差だけでなく、自らが置かれた状況の違いに危機感を覚えた久保は、大会が開催されたインドから帰国した後にFC東京側と話し合いの場をもち、早期のプロ契約を決断した。

 J1が残り3試合という段階だった昨年11月1日に、トップチームへの昇格が発表された舞台裏にはそうした事情があった。話し合いの席ではもちろん高校の問題も取り上げられていて、すぐに転校への手続きが取られたことになる。

 昨年までは、平日は夕方から行われるFC東京U-18の練習に参加。高校が休みとなる土曜日にトップチームに合流し、U-23チームを合わせた全員が一緒に練習するなかで、連携などを即席で合わせながら翌日のJ3に臨んできた1週間のスケジュールも大きく変わる。

 9日から行われてきた自主トレにもすべて参加するなど、午前中に行われる練習のなかで、他の攻撃陣との熾烈な競争に身を置くことができる。自主トレから練習を見守ってきた長谷川監督も、久保の動きに思わず目を細めた。

「何日間か見てきましたけど、技術的にもまったく見劣りしないし、非常に高いポテンシャルをもった選手だと思いました。競争に勝てれば彼もゲームに出られるんじゃないかと思っていますが、前線のポジション争いは非常に激しいので。
 そのなかで彼の台頭でベテランや経験のある選手たちが発奮して、いい意味での相乗効果が生まれれば。まだ狭いピッチのなかでしかやっていないですけど、それでも非常に切れのあるプレーを見せてくれているので、非常に楽しみな選手ですよね」

 13日の夕方から調布市内で行われた2018シーズン新体制発表会後には新背番号も発表され、久保は昨シーズンの「41番」から「15番」に変更となった。一気に数字が小さなくなった分だけ、チーム側が寄せる期待が凝縮されている。

 一夜明けた14日からの沖縄・国頭キャンプを皮切りに、インドネシア遠征、そして31日からの沖縄・糸満キャンプを通して、プロ契約時に「誰が見ても『すごい』と、ひと目でわかる選手になる」と宣言した久保の、壮大なチャレンジが加速されていく。

(文責・藤江直人/スポーツライター)


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