金正恩は「いいやつ」「小柄で太めなのにバスケが上手い」

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2018年01月16日 19:42  ニューズウィーク日本版

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ニューズウィーク日本版

<独裁者は「ユーモアのある良い奴」? 謎に包まれた金正恩の素顔は一体...>


北朝鮮の独裁者として知られる北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長だが、実際の人柄については、あやふやで情報も乏しい。そんな中でも度々報道されてきたのは、正恩のスイス留学時代の同級生の証言。ここに来て、欧米メディアでも正恩の生い立ちや性格に踏み込んだ報道が目につく。


1月8日に34歳の誕生日を迎えた正恩がスイス・ベルンで教育を受けていたことはよく知られている。このときの親友は、ポルトガル移民のジョアオ・ミカエロという少年で、英デイリーメールによると現在はベルンのレストランでシェフとして働く。ミカエロはニュースサイト「デイリー・ビースト」のインタビューで、正恩を「良い友人」と話したこともある。


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正恩は12歳だった1996年にスイスに渡り、首都にあるベルン・インターナショナルスクールに入学したが、ここを1学期あまりで辞め、ドイツ語で授業を行う公立学校に通うようになった。同紙は、急な転校の理由を「授業料の節約のため」だったと報じている。ベルン・インターナショナルスクールの授業料は現在、年間で約1万6000ユーロ(約218万円)とされる。


スイスでは北朝鮮の大使館職員の息子「パク・ウン」として身元を偽り生活していたが、ミカエロには自分が北朝鮮の最高指導者の血を引く者であることを伝えていた。ただミカエロは、作り話だと思ってまともに取り合わなかったそうで、後に真実が発覚したときには驚いた。


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バスケットボールに取り憑かれた「ユーモアセンスのある子」


ミカエロは正恩を、バスケットボールに取り憑かれ、ユーモアのセンスを持っていたとしている。プレーの腕前は不明だが、身長は168センチで若干太めの体型でも「良い選手」として知られていたそうだ。また、マイケル・ジョーダンの大ファンで、ナイキのトレーナーを集めていた。学校の友人たちも羨ましく思っていたと言う。デイリー・ビーストに「一緒に楽しく過ごした。彼は良い奴で、たくさんの友達に好かれていた」と明かしている。


北朝鮮に戻ってからも正恩のバスケットボール好きは変わらない。元NBA選手のデニス・ロッドマンを度々北朝鮮に招き親交を深めており、2014年の正恩の誕生日にはロッドマンからバースデーソングの独唱が贈られた。


緊張が高まりつつあった2017年6月にもロッドマンは北朝鮮を訪れている KCNA-REUTERS


マルコ・インホフという友人も「(正恩は)面白かった」と話す。同級生からは「ユーモアのセンスがあり、たとえ相手が北朝鮮の敵国出身の生徒だとしても上手く付き合っていた」ように見えた。学校では政治に関する話題はタブーだった。


一方で勉強では苦労していたようだ。冒頭に登場したミカエロは、「私たちはクラスで最低レベルでもないが、決して出来がいいわけでもない。常に上位グループより下の層にいた」と話す。


ミカエロが知っているのは「学校の友人としての正恩」だ。かつての親友の今の姿はミカエロの目にどう映るのだろうか。


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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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  • 凶悪事件の犯人の場合も・・・学生時代の友人はいいやつだったというコメントしてますね。それと同じ事。
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