16歳息子の写真を許可なくFaceBookに投稿した母 息子に訴えられる(伊)

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2018年01月17日 15:53  Techinsight Japan

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息子の写真を許可なく投稿した母、プライバシー侵害に!(画像は『The Sun 2018年1月11日付「FACEBUCKS Mum facing £9,000 fine for putting photos of her son, 16, on Facebook without his consent」(Press Association)』のスクリーンショット)
我が子の画像や映像をソーシャルメディアに投稿している親は多い。しかし本人の意思とは関係ないところで行われると、問題になってしまうことも否めないようだ。このほどイタリアから、母親が16歳息子のプライバシー侵害で訴えられるというニュースが飛び込んできた。地元メディア『La Repubblica』をはじめ、英メディア『The Independent』『The Sun』などが伝えている。

2017年12月23日にローマの民事裁判所で行われた裁判は、母親がFacebookに16歳息子の画像や映像などを勝手に投稿したことで、息子がその母親を訴えたというものであった。

この一家は父親と母親が離婚して以来、少年と母親の間に諍いが絶えなかったという。というのも両親が別居してから、母親は少年の父へ当てつけのように息子の私生活をFacebookで綴り、莫大な数の画像を投稿し始めたのだ。しかも「息子は精神的に病んでいる。彼の行動は殺人犯に似たものがある」などといった書き込みもしていたという。少年は自分の生活が事細かにオンライン上で暴かれることに耐え難い苦痛を感じていたと同時に、両親の離婚問題に自分がこのような形で巻き込まれることに激しい嫌悪感を抱いていた。母親のソーシャルメディア上の行為によって少年は地元での高校生活を続ける気にもなれず、アメリカに引っ越して新しい高校で勉強を続けたいと裁判で判事に訴えたほどだった。

息子の生活が脅かされ、それでも本人の許可なく画像などを投稿し続けた母親に、モニカ・ヴェレッティ判事はこれまでに投稿した息子の画像や映像および息子に関するデータを2月1日までに全て削除するよう命じ、さもなければ1万ユーロ(約135万円)の罰金が科せられると言い渡した。

イタリアの法律では、著作権は写真撮影者ではなく被写体にある。それゆえ今回の場合は少年が著作権を所有しており、母親はFacebookの著作権侵害に関する規約に違反したことになる。なおフランスでは、同意なしの写真の使用、出版、配布の処罰はさらに厳しく、今回のように親が子供のプライバシーを侵害した場合は45,000ユーロ(約610万円)の罰金および最高1年の懲役刑が科せられるという。

今後は息子の画像を一切ソーシャルメディアに投稿しないことを固く約束させられた母親。夫との離婚問題に息子を巻き込み、まるでSNS上で息子の存在を利用したかのような行為に呆れる声も少なくない。このニュースを知った人からは「身勝手な親だからこそ、我が子の写真をSNSに投稿するのよ」「なんで母親でありながら息子の意思を考慮してあげられないの」「きっと何度も“止めて”と頼まれたのに投稿してたんだろうね」「著作権が彼にあるなら訴えて然るべきだ」という意見や、「確かに少年の意思に反したのだろうけど、この少年も母を訴えるってすごい」といった声もあがっている。

画像は『The Sun 2018年1月11日付「FACEBUCKS Mum facing £9,000 fine for putting photos of her son, 16, on Facebook without his consent」(Press Association)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

このニュースに関するつぶやき

  • 日本の親も色々気をつけた方がいいと思う。私は昔から子供たちの名前、写真などはネットにあげてない。
    • イイネ!23
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