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西原理恵子がドクター高須を介護しない理由とは?

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2018年01月19日 13:02  AERA dot.

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写真さいばら・りえこ/1964年高知県生まれ。88年「ちくろ幼稚園」で本格デビュー。2002年から毎日新聞で連載した子育てマンガ「毎日かあさん」が、昨年6月に最終回を迎えた。同作などで05年文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞、手塚治虫文化賞短編賞、11年日本漫画家協会賞参議院議長賞を受賞。10月からは新連載「りえさん手帖」がスタート。そのほか女の子へのメッセージをつづったエッセー「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」、彼氏との熟年恋愛を描いたマンガ「ダーリンは70歳」など著書多数。子どもは長男(大学1年)、長女(高校2年)の2人(撮影/写真部・大野洋介)
さいばら・りえこ/1964年高知県生まれ。88年「ちくろ幼稚園」で本格デビュー。2002年から毎日新聞で連載した子育てマンガ「毎日かあさん」が、昨年6月に最終回を迎えた。同作などで05年文化庁メディア芸術祭漫画部門優秀賞、手塚治虫文化賞短編賞、11年日本漫画家協会賞参議院議長賞を受賞。10月からは新連載「りえさん手帖」がスタート。そのほか女の子へのメッセージをつづったエッセー「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」、彼氏との熟年恋愛を描いたマンガ「ダーリンは70歳」など著書多数。子どもは長男(大学1年)、長女(高校2年)の2人(撮影/写真部・大野洋介)
「卒母(母親を卒業)」を宣言した西原理恵子さんは「ウエストがないことが最大の悩み」で毎日、幸せだという。しかし、パートナーの「高須クリニック」の高須克弥院長を介護しないとも。そう決めた理由とは?

【写真】著書にサインする西原さん

*  *  *
――連載『毎日かあさん』開始当時は4歳だった息子さんが、先日、成人式を迎えたそうですね。おめでとうございます。

 もう20年ですよ。大人になっちゃったんだうちの子!と、ビックリしました。とにかく車にひかれず、事故にあわなくて良かったなと。志が低いと楽でしょ?(笑)

 でも「成人おめでとう」って言ったら、息子は「好きにやらせてくれて本当にありがとう」って言っていました。「お母さんの生き方はとっても良いと思うよ。よくわかんないけどさ、男尊女卑とかそういうものに縛られずに自由にやっていて自慢だよ」って。

■40歳からの40年をどう楽しむか

 1年間アメリカに留学していたので、家族への感謝は大げさに伝えなきゃいけないっていうのはホームステイでわかったんだそうです。あとは、ありがとうとごめんなさい以外に、こういうふうにうれしい、こういうふうに不愉快だって言わないと物事が何一つ前に進んでいかないと学んだって。外飯(留学)食わせて良かったなと思いました。

――連載終了時の「卒母宣言」から半年たちました。生活はどう変わりましたか。

 ものすごい幸せなゾーンに入りました。いま最大の悩みが体重っていう……。16歳かお前!みたいな(笑)。それぐらい悩みが何にもない。生まれてからいままで、実家の借金とか暴力とか、結婚したらまた夫の暴力とか病気とか、常に大きな怖い獣が後ろにいるような状態だったんです。子どもが生まれてからは、赤ちゃんのころは心配だし、学校に通うようになると帰ってくるまで車に引かれてないかとか、いじめられてないかとか……。でも、それが全部無くなって、ウエストがないことが最大の悩みっていう(笑)


――そんな域があるんですね!

 若い子はオバサンになったらおしまい、今のうちに遊んでおかなきゃって思ってるけど、「おばさんね、53歳の今が人生で1番幸せなの。すっごい楽しいよ」って伝えたいですね。人生80年あるんですよ。40歳を過ぎて容姿とか若さとか、世間様からチヤホヤされることが全部無くなったときに、残りの40年をどうやって楽しく笑えるか。いまは彼氏もいるし、自分のお金でお寿司も食べられるし、好きな服も買える、ジャージで駅前だって行けちゃうし。

 大概のことに耐性ができてきて、あの人が憎いとか、こんな私が許せないとか、そういうことがなくなるからね。人のことも自分のことも憎んだりしなくなって、達観力というか、ずぶとさというか、そういうことがすごくオバサンを楽にしてくれるの。若い頃って人にどう見られるとか、人にどう言われるとか、この先どうなるのかとか、不安があるけど、すごく鈍くなっていくんだから!

――連載が続いた15年間で、読者の母親たちの悩みも変わっていくんでしょうか。

 最初は子育てに悩んでいたのが、「離婚組」が出始めて、あとは「介護組」が出る。私も最初に子どものことに悩んでいたら、先輩のお母さんが「これから介護や離婚もあるんだから、こんなことでバテたらだめよ」って言われたけど、まさにそのとおりねって思う。

■彼氏を「介護しない」

――現在の彼氏である高須院長のことも「介護しない」と公言していますね。若い人でもメンタル面から体調を崩す人も増え、親の介護を抱える人もいます。家族はいつも健康で、安定しているわけではありません。どうやって乗り越えていけばいいでしょうか。

「潰れない会社や病気にならない夫はいません」。だから、危機回避はやっておかなきゃいけないし、家族が不調なときに1番やっちゃいけないのは、親戚のおばちゃんにアドバイスをもらうこと。病気はプロが治すものであって、家族の愛情では治りません。私の元夫はアルコール依存症で、上の子を妊娠したときに暴力が始まって、離婚までに6年もかかってしまった。素人判断と素人の介入が、うちみたいにこじれて、6年もさまようことになるんです。暴力も病気も、専門家が介入しなきゃいけない。


 だから彼氏を介護するつもりはありません。介護は老人ホームとか病院とか、専門家に任せて家族は後方支援。お花を持って行って、愛してるよって言うのが役割です。ちょっとお金はかかっちゃうけど、親の介護も自分では絶対にやっちゃいけない。

 本人が病院に行きたがらないっていう悩みも多いと思うんですが、まずは家族が病院に行って医学的な知識を持つんです。そうすれば、対処の仕方も習えるし、サイエンスで見ることができる。健康な家族でも30年間、同じネタで喧嘩するんだから、病気だとまず無理なんですよ。全員が沈没しちゃう前に、夫だけを切り離して、子どもを連れて逃げないといけないこともある。そこに道徳とかモラルが入ってくると、逃げ遅れちゃうんです。私も逃げ遅れました。医師とか専門家、家族会に相談して、絶対に自分で判断しない。こらえない。すぐに逃げることですね。

――理想の家族も、ときに諦める必要があると。

 暴力や浮気は、逃げる力がなくて反抗できないところを狙って発症します。それまではずっと他人をダマし続けられるのが、ああいう人たちの生存戦略。だから、先に知識を得て対抗するしかないんです。女の子は、主婦になったら夫がお金をくれないことは暴力であるとか、子どもを連れて逃げるシェルターがあるとか、暴言を吐かれてはいけないとか、そういうことを知識として必ず知っておいてほしい。その他にも、不妊治療にいくらかかって何歳まで治療可能なのかとか、いざという時には無料で相談できる法テラスがあるとか。

 素晴らしい愛のあふれた家庭だけじゃなく、初動が遅れたらものすごい貧困に陥って、そしたらあなたが子どもに対して加害者になってしまうってことを知っておいてほしくて、『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』という本も書きました。

――恋愛のアドバイスもされていますね。

 付き合った男の人がダメと思ったらすぐ別れてね。そのうち変わってくれるだろうって思っているのが1番いけないから。


 この本は、いま反抗期で何を言っても耳を貸さない娘に向けたものでもあります。おかあさんは失敗だらけだったからって。とりあえず言いたいのは、「家族仲良くなくてヨシ」。出産と子育ては神聖で、家族はわかりあってなきゃいけないっていうのが、みんなを苦しめている。家族は仲良くなくて良いし、娘も健康で元気でいてくれればそれが1番なので。

――自身の経験と反省が本に詰まっているんですね。昨年終了した『毎日かあさん』もそうだったんでしょうか。

 自分が家庭を作ったら怒らない家にしたいと、ずっと思っていました。それは、私が勉強もできなくてものすごく怒られて育ったから。うちだけじゃなく地域も貧しかったし、大人はみんないつも怒っていた。どこを見てもお父さんがお母さんを殴って、大人が平気で子どものことをぶん殴って。田舎だと、女の子は16歳ぐらいで妊娠しちゃって、18歳ぐらいで男を変えてまた子どもできて……っていうのが普通。貧乏だし、しょうがないんですよ。

 食事中に「あんたたちがいるから離婚しないんだよ」って言う、母親のグチね。言うなよそんなこと、何で人のせいにしてるんだよ、しかも飯食ってる最中に。このままじゃ私は「夫に殴られて、子どもを殴る親」になっちゃう。洗濯機を回しながらずっと怒っているお母さんになっちゃう。そういうのが嫌でしたね。笑いにあふれた家庭っていうとちょっと上品な言い方ですが、それは恐怖からきていましたね。子どもを叱って殴ってるお母さんになりたくない一心で。強迫観念ですよね。

 それに、目標になる女性もどこにもいなかったんです。きちんとした仕事を持ってる女性もいなかったし、立派な女性なんてテレビに出ている芸能人みたいな夢の存在。子どもながらに、それが手に入らないってわかっていたので、ここじゃないどこかに行きたいって考えたんです。

――そして、幸せなゾーンにたどり着いたわけですね。

 そう! 私は80歳までずっとお酒飲んでニコニコ笑って、ウエストがないって言い続けるの。せっかくいい服買えるのに、11号がきつくなってヤバイんだけど(笑)。高い服を買えるのは私ぐらいの年代なのに、どうして7号が1番キレイなように作るの!? アパレル業界に文句を言いたい! 16歳の女の子が1番キレイな服を作るでしょ。あれは困るね。どうにかならないかな(笑)

(聞き手/AERA dot.編集部・金城珠代)

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  • 老人がどんどん増え、お金のない老人の自殺率が上がっていくだろうなー。お金のある人は施設に行けるけど。もっと国は介護に携わる人の待遇をあげないと。消費税あげてもいいから福祉を充実させてくれ。
    • イイネ!1
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  • 精神論だけでなんとかなることはないので、「心を込めて介護すれば相手も返してくれる」とかいう気休めよりよっぽど共感できる。
    • イイネ!666
    • コメント 2件

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