子宮内膜の未熟免疫細胞数により妊娠が判断できる

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2018年02月07日 21:02  妊活・卵活ニュース

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子宮内の未熟な免疫細胞
ダブリン大学トリニティ・カレッジの研究チームは、「American Journal of Reproductive Immunology」にて、子宮内膜症の場合、子宮内における未熟なナチュラルキラー細胞(NK細胞)の数より、受精単の着床可否が判断可能であると発表した。

これまで、子宮内膜症では免疫システムを理由に子宮内微小環境が変化し、受精卵の着床率を下げると考えられてきた。

NK細胞と子宮内膜症
NK細胞は、妊娠期を通して、胎盤発達に伴う新たな血管の形成、子宮の変化を促す。一方、子宮内膜症は、NK細胞を含む免疫細胞の炎症誘発が活性化することによって生じるといわれる。しかしながら、NK細胞と女性不妊の関係性は解明されていなかった。

NK細胞と子宮内膜症による不妊の関係性
研究チームは、子宮内膜症の女性58人を対象に、NK細胞と子宮内膜症による女性不妊の関係性について調査した。被験者のうち、33人は生殖補助医療(人工授精、体外受精、顕微授精、凍結胚移植など)を受け、23人は妊娠に至った。25人は子宮内膜症の手術を行い、手術後に自然妊娠した。

被験者の子宮や血液に含まれるNK細胞量を測定したところ、妊娠の可否に関わらず、大差ないことが認められた。また、血中の前駆細胞(幹細胞から発生した初期段階の細胞)は、ほぼ同じ数であったという。一方、妊娠に至った女性は、子宮内膜の未熟なNK細胞量が多かった。

研究チームは、子宮NK前駆細胞の量により妊娠の可否が判断できると結論付けている。合わせて、子宮内のNK細胞と血中のNK細胞は、機能が明らかに異なると考える。

(画像はPixabayより)

Wiley Online Library

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