子育てしやすい社会とは母親が「胸を張れる」社会

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2018年03月12日 17:00  citrus

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citrus

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先日の「男性支援」についての記事が意外にも反響を呼んでいて、ちょっと驚いています。

 

つぶやきの中でいくつかご指摘頂いている通り、サポートが必要なのは男女問わずなのは言うまでもありません。私が言いたいのは、女性支援が必要ないということではなくて、今政府がやっている女性支援は「支援」になってませんよということです。女性の負担は軽減されるどころか、妻と母と働き手の三役を強いられて、逆に増えていませんか? それなのに、もっと産めと言うんですか?ということを訴えたいのです。

 

男性が個人で頑張ろうとするのではなく、ちゃんと家事や育児を妻と分担しながらも、収入もポストも格下げせずに、安心して働ける環境を整えて下さいと言いたいのです。

 

もちろん、「適性」の問題はありますから、家事や育児が苦手な男性が下手に「お手伝い」してくれると手間が増えるというケースもあるかも知れません。そんな男性はぜひしっかり稼いでプロのサポーターを家庭に入れてあげて下さい。苦手なことを頑張る必要はないと思います。むしろ得意な人に任せた方が効率はいいし、雇用も生めます。苦手なことを全てパートナーに押し付けなければですが。

 

でも、「適性」について男性だけが主張できるのは不公平だと思うんですよね。女性が家事や育児が得意だって、誰が決めたんでしょう。それらが苦手な女性は家庭を持ってはいけないのでしょうか? 女性は「適性がないから」と言って家事や育児から逃げることは許されないことがほとんどです。

 

 

究極は、各カップル間でどちらが何が得意なのかを見極めて、不公平のないようにちゃんと分担できればよいのだと思います。誰が何をやった方がスムーズに進むかなんて、各家庭によって違いますから。

 

その、「公平な分担」ができるようにするためには、まず家に二人がいないと話が始まりませんよね。

 

ひとり親の家庭は、全く別視点でのサポートが必要になります。「分担」する相手がいないのですから。1人で、家事・育児・仕事のすべてを担うのではなく、どれかを公的なサポートにゆだねられる仕組みが必要ですが、今のところ「仕事」の部分をカバーできるほどの補助金は支給されていないと思います。

 

そして何より、不必要にひとり親にならなくても済むような教育を、10代の頃からしっかりしていくことも同時に必要だと日々感じています。

 

つぶやきの中で、もうひとつ気になったのが、「好きで産んだんだから自分で責任持てよ」という意見。こういった、「育児は母親がひとりで責任を持つもの」という考えがまだまだ社会全体にあるから、育てにくい国だと言われるのだと思います。

 

子どもは国の財産だから、社会全体で育てるもの、という認識があれば上記のような指摘はでないと思いますし、ベビーカー論争だって起きませんよね。母親が「孤育て」に悩むことだってありませんよね。

 

子どもは社会が育てるものです。母親ひとりが抱え込むものではありません。子どもが公共の場で騒いでも、ベビーカーが場所をとっても、母親が肩身の狭い思いをしなくてすむ社会を作ること、母親がいつでも胸を張って生きられる社会を作ること、それが本当の「子育て支援」なんじゃないかな〜なんて、ひとりの「母親」になってみて気づきました。

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