人類が片頭痛の“遺伝子”を残してきたのは理由がある!?

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2018年03月12日 19:00  citrus

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痛みで苦しまない人生を医学で導く痛み改善ドクター、富永喜代です。片頭痛は、体質遺伝です。ですから、片頭痛が起こる人は起こり続け、起こらない人はどんなにストレスをかけても頭痛は起こりません。

 

片頭痛の特徴は、天気が悪くなる前に頭が痛い、台風が近づくと調子が悪い、生理になるたびに頭痛が起こる、季節の変わり目に頭痛が増える、などです。

 

片頭痛が遺伝子で起こるのだとしたら、なぜ、天気の変化や生理のたびに起こるのでしょうか? それは、人類が片頭痛の遺伝子を保持することで、命を守ってきた歴史があるからです。

 

片頭痛の人の遺伝子は神経の興奮を高め、敏感性を上げる働きがあります。

 

今でこそ「気象衛星ひまわり」があり、みんなが明日の天気や台風の接近を知ることができるようになりました。でも、これは人類の歴史から見れば、ごくごく最近のことですよね。

 

天気予報がない時代に、気圧変化をいち早く察知することができる片頭痛の人なら、急な悪天候で大雨が降ることを予見することが特技となるでしょう。だって、川の近くから逃げる時間ができ、川の氾濫から身を守ることができますよね。

 

 

また、当院には地震が予知できる、とおっしゃる片頭痛の方もいらっしゃいます。地震の前には微弱な電磁波が出現しているという説がありますから、地震のわずかな磁場の変化を感知することができるのかもしれません。地震を察知できれば、危険な災害から身を守る確率が上がるでしょう。

 

生理のタイミングで頭痛が起こることにも意味があると考えられています。遺伝子の最優先事項は、自分の遺伝子を継続させることです。そこで遺伝子は、生命に子孫を作らせ、自分のコピーを残す仕組みを作り上げています。生理のタイミングを片頭痛という形で知らせることで、妊娠の確率を上げ、遺伝子を継続させているのではないか、と考えられています。

 

なぜ人類が、わずらわしい頭痛という形で遺伝子を残す仕組みを構築したのかは、まだ良く分かっていません。しかし、わずらわしいだけの存在なら、その遺伝子はとうに淘汰されているはずです。

 

日本人女性の14%に残り、日本人840万人を悩ませる片頭痛遺伝体質の存在は、きっと頭痛以外にも奥深い意味があると思っています。

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