社会人として大事なことは「笑点」が教えてくれる

1

2018年03月12日 19:00  citrus

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

citrus

写真

4月から新社会人になるみなさん、あなたがもし、ほとんど「笑点」を見たことがないとしたら、それはたいへん由々しき問題です。次の日曜日の夕方5時半には、万障繰り合わせてテレビの前でスタンバイしましょう。録画という手もありますが、日曜日の夕方という少し憂鬱な時間帯に見てこそ、「笑点」の真価はさらに発揮されます。

 

すでに社会人だけど、会社内の人間関係がどうもうまくいかないとか、無駄にふくらんだ自意識を持てあましているとか、そういう人は「笑点」をあまり見ないまま年齢を重ねてしまったのではないでしょうか。もしくは、「笑点」的な世界にケチをつけることがカッコいいと勘違いしているのではないでしょうか。

 

ご承知の方にとっては自明の理ですが、社会人として大事なことは、みんな「笑点」が教えてくれます。毎週「笑点」を見ていれば、社会におけるコミュニケーションで大切なことは何か、大人として目指したい境地はどこにあるのか、それを肌で感じることができます。

 

今年の5月で50年目に突入する「笑点」。長寿というだけでなく、今も指折りの高視聴率番組です。もはや日本人にとっての宝とも言える「笑点」を見ることで、何を学ぶことができるか。無数にある中から、とくに大切な3つのポイントを上げてみましょう。

 

【その1】安定感のある安心できる笑いこそが人を幸せにすると実感できる

「斬新な笑い」とやらは、演じている側と「理解できる自分」に自己満足を与えるのがおもな役割です。「笑点」は、そんなものは求めていません。伝統的な公式と期待を裏切らないお約束をベースに、安定感たっぷりの安心できる笑いを提供してくれます。

 

「笑点」がもたらしてくれる心地よさを実感することができれば、オヤジ上司のひねりのないダジャレや、先輩社員の凡庸な人生哲学を披露されても、あたたかい目を向けられるでしょう。ありきたりの話題で成り立っている世間話も、無駄な違和感を覚えず、素直にかわせるようになるはずです。

 

 

【その2】目くじら立てずに笑ってしまうことが大切だと知ることができる

「笑点」では毎週のように、歌丸さんの葬式をネタにしたり、昇太さんが独身であることを冷やかしたり、木久扇さんをバカ呼ばわりしたりなど、「不適切な発言」が飛び交っています。しかし、単にテレビだからというだけでなくメンバーは誰も本気で怒ってはいないし、見ている側も嫌な気持ちにはなりません。

 

世の中には無神経な人や「わかっていない人」が山ほどいますが、いちいち目くじらを立てても疲れるだけ。「しょうがないなあ」と笑って流してしまえば、たいていのことはそれで済んでしまいます。「がんばっている自分」のフリをするために怒りを安売りしてないで、どうしても許せないことに対してだけ怒りましょう。

 

【その3】年齢や肩書きにビビる必要なんてないと感じることができる

「笑点」でせっせとくだらないこと(ホメ言葉です)を言い合っているのは、いちばん若いたい平さんで50歳、歌丸さんは78歳という立派なおじさんとおじいさんばかり。全員が真打なのは当然として、落語界ではそれぞれに偉い人たちです。

 

若いころは年長者にビビりがちですが、やっていることや頭の中身はじつはさほど変わりません。「日経新聞」ばっかり読んでいると年長者に無駄な畏怖や過大な幻想を覚えてしまいますが、「笑点」を見ていればその点は大丈夫。もちろん年長者を敬う気持ちは大切ですけど、同じ人間同士として普通に接すればいいと感じることができるでしょう。

 

ほかにも、お互いの持ち味を引き立て合う美しさや、チームワークの大切さなど、「笑点」が教えてくれることを数え上げるときりがありません。いつまでも続いてほしいと願いつつ、同時に「ま、そうはいかないけど……」という思いが頭をかすめて、人生は有限であるという極めて大切なことも教えてくれます。ああ、念入りに素晴らしきかな、「笑点」!

このニュースに関するつぶやき

  • 今 特大号で知りましたが 4月からは木7時からやってexclamationexclamationexclamationexclamation 私は水9時の 食後のゆるゆるとした時間で特大号を見るの好きやのに〜い
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

前日のランキングへ

ニュース設定