オランダ・エールディビジのVVVフェンロが下したある決断が、国境を越えた先のドイツでもニュースとなっているようだ。14日にケルンの地元紙『エクスプレス』が報じている。
現在VVVフェンロに所属している元U21ドイツ代表FWレンナルト・ティーが、白血病治療に必要な献血のため、一週間にわたるトレーニングへの不参加、および首位PSVアイントホーフェンとの試合への不出場を決めたことをクラブが発表している。
https://twitter.com/vvvvenlo/status/973189556685197315
ブレーメンの下部組織出身で、現在は宮市亮が所属するザンクトパウリからレンタルでVVVフェンロに加わっているティーは、ブレーメンでプレーしていた7年前に、白血病の幹細胞治療のために必要な血液バンクにドナーとして登録を行っていた。
そして、この度DNA検査で合致する白血病患者が見つかったことによって、ティーは献血のためにチームを離脱することを決めた。VVVフェンロもこの決断にリスペクトを示し、「我々はレンナルト・ティーの献身性を誇りに思います。なぜなら、時にはサッカーがそれほど重要ではなく、二の次になるようなこともあるからです」と、人の命の重さを尊重している。
この治療のためにDNAが合致するタイミングは限られており、事態は急を要していた。そんな状況にあって、選手とクラブがともにサッカーよりも人命を優先することを即断。この決断には、国内外から多くの称賛が集まっている。