STC2000:開幕戦ブエノスアイレスは王者ルノー・フルーエンスGTが2連勝

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2018年03月21日 09:41  AUTOSPORT web

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開幕初戦のクオリファイレースを制した2017年王者のファクンド・アルドゥソ
アルゼンチンのツーリングカー選手権“スーパーTC2000”の開幕戦が3月17〜18日に首都ブエノスアイレスで開催され、ルノースポールの王者ファクンド・アルドゥソが予選レースで勝利。日曜メインレースもチームメイトのリオネル・ペーニャが制し、ルノー・フルーエンスGTが2連勝でシーズンをスタートした。  

 ホセ-マリア・ロペスやエステバン・グエリエリ、ネストール・ジロラミらワールドクラスのドライバーを多数輩出し、近年ツーリングカー大国としての躍進著しい南米アルゼンチンの人気シリーズがいよいよ開幕。

 昨季までWTCC世界ツーリングカー選手権との掛け持ちでシトロエン・トタル・アルゼンティーナから参戦していたグエリエリは、今季創設のWTCR世界ツーリングカー・カップに専念するため、シトロエンC4ラウンジのステアリングをルノースポールから移籍のファクンド・チャプルに託し、シリーズを離脱。

 その他、昨季はプライベーター・チームのフォード・フォーカス3セダンで目覚ましい活躍を見せていたダミアン・フィネンチがTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナに移籍し、ついにワークスカーとなるカローラをドライブすることが決定。また、チーム・プジョー・トタル・アルゼンティーナには、WTCCでボルボ・ポールスター・シアン・レーシングに所属したネストール・ジロラミが復帰し、2014〜15年に同チームでタイトルを連覇した元チャンピオンが堂々の凱旋となった。

 そんなフレッシュなラインナップが集った土曜予選レースは、ブエノスアイレス近郊のオスカー・ファン・ガルベスのトラックに時折の雨粒が落ちるダンプコンディションの中で開催され、上位勢には実力派ドライバーが揃う順当な展開となった。

 まずスタートで飛び出したのは、昨季王者でルノー・フルーエンスGTの1号車をドライブするアルドゥソとなり、その背後2番手に2016年王者アグスティン・カナピノ(シボレーYPFクルーズ)が続き、3番手には王者アルドゥソを援護すべくルノースポールのペーニャが控える。

 全12ラップにわたり首位アルドゥソのキャッチアップを試みたカナピノだったが、最終的にはわずかに及ばず。0.677秒差でシボレーを抑えきった王者が見事に初勝利を飾り、カナピノ、ペーニャが表彰台に上がった。

 トップ3に続くオーダーは、4位マリアーノ・ウェルナー(プジョー408)、5位マルティン・モッジア(ルノー・フルーエンスGT)、6位ベルナルド・レイバー(シボレーYPFクルーズ)、7位マティアス・ロッシ(トヨタ・カローラ)、そして復帰の元王者ジロラミが9位、ファクンド・チャプル(シボレーYPFクルーズ)が10位のトップ10となった。





 迎えた日曜決勝“フィーチャーレース”は、今季からスタート方式が変更となり、グリッドポジションは予選レース結果で変わらないものの、従来のローリングスタートからシグナル制のスタンディング方式に。これは同選手権がイギリス・ラディカル社製の2.7リッターV8自然吸気エンジン(スズキ製スーパースポーツ隼用の1300cc直列4気筒ブロックを72度でV8化したRP-V8)を採用して以降、初の試みとなった。

 クオリファイレースに続き、路面には微妙な雨量が残る難しいコンディションの中、各車無難にスタートを決めたかに見えたものの、ポールポジションスタートの王者アルドゥソを2番手カナピノが捉え首位で1コーナーへ。

 しかし、その背後ではトヨタのロッシがカローラのリヤアクスルに異常をきたしストップ。さらにスリックをチョイスしていたファクンド・コンタ(シボレーYPFクルーズ)がレインタイヤへの交換のためたまらずピットへ向かうと、同チームのマニュエル・マロのシボレーはマシントラブルでコース上にストップ。これでオープニングラップからセーフティカー(SC)が導入されることとなった。

 その間、雨脚は少し弱まる気配を見せ4周目にリスタートが切られると、今度はペーニャがチームメイトの王者をかわして首位のシボレーを猛追。

 その後も各マシンが雨量の変化に足元をすくわれ、各所でコースオフが発生する中、11周目にはプジョー408のクラッシュで2度目のSCがコースイン。この時点でコース上には22台中15台が残るサバイバル戦の様相となり、2番手ペーニャもSC先導中にわずかにオフトラックとなるも、なんとか隊列に復帰。

 そしてリスタート後の17周目には首位カナピノのマシンにも不運が襲い、彼のシボレーYPFクルーズはエンジンから白煙を上げストップ。これで2番手で粘っていたペーニャがついに首位浮上に成功する。

 その後、全33ラップかレース時間50分か、どちらかに到達した時点でチェッカーの規定が適用され、29周時点でタイムリミットを迎えた決勝はルノーのペーニャがトップフィニッシュ。2位に王者アルドゥソが続き、これでルノースポールが盤石のワン・ツー。最後の表彰台に、昨季も最終戦までアルドゥソとタイトル争いを演じたプジョーのウェルナーが入った。

 ルノースポール勢の完勝で開幕戦を終えたスーパーTC2000の2018年シーズン第2戦は、4月8日にロザリオで開催される。

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