チャンピオンズリーグ(CL)は、4月3日からいよいよ準々決勝がスタートする。イタリアに拠点を置くデータサービス企業『ワイスカウト』が、8強入りを果たした各チームのフォーメーションを分析して、最も豊富な戦術を持つチームを割り出した。20日付のイタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じている。
『ワイスカウト』は、46万人以上の選手と4万2900を超えるクラブをデータベースに登録(3月20日現在)。独自のプラットフォームを介して提供される選手、監督のパフォーマンスや試合分析などの詳細なデータは、スカウティングに活用されている。
今回、同社はCL準々決勝進出を決めた8チームが公式戦直近10試合で採用したフォーメーションを分析。フォーメーションの種類ごとに試合で採用された割合を、総試合時間(分単位)をベースにパーセンテージで示している。
8強の中で最も多くのフォーメーションを活用しているのは、巧みな戦術で定評のあるマッシミリアーノ・アレッグリ監督率いるユヴェントス。4−3−3、4−4−1−1、4−1−4−1と4−2−3−1と4種類を使いこなしている。今シーズン全体を見てみると、さらにバリエーションが増加。試合終盤などで短時間のみだが、3−5−2、3−4−3と5−4−1も採用している。
一方、ユヴェントス以外の7チームは固定の基本フォーメーションを持ち、バリエーションは最少減に抑えている。
バルセロナは、当初、エルネスト・バルベルデ監督がオリンピアコス時代に土台としていた4−3−3を採用。だが、フランス代表MFウスマン・デンベレの負傷離脱によりフォーメーションを変更。合わせて守備面のカバーに有効な4−4−2が採用率60パーセント以上と定着している。
ローマもバルセロナ同様にフォーメーションは2つで、バイエルン、マンチェスター・Cとセビージャはいずれも1つ。レアル・マドリードだけが、4−4−2、4−3−1−2 と4−2−3−1の3つを採用している。
準決勝進出をかけてホームでレアル・マドリードとのファーストレグに臨むユヴェントス。注目の対戦へ、両チームがどの布陣で臨むのだろう。
■ユヴェントス
4−3−3(26.2%:試合開始から採用は4試合)
4−4−1−1(20.5%:試合開始から採用は2試合)
4−1−4−1(11.6%:試合途中からボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFミラレム・ピアニッチをボランチ起用して採用)
4−2−3−1(10.5%:2017年後半期に試合開始時から採用)
■バルセロナ
4−4−2(61%)
4−3−3(15.6%)
■レアル・マドリード
4−4−2(60.5%)
4−3−1−2(13.7%)
4−2−3−1(10.5%)
■ローマ
4−3−3(48.2%)
4−2−3−1(40%)
■バイエルン
4−3−3(83.3%)
■マンチェスター・C
4−3−3(83.3%)
■リヴァプール
4−3−3(91%)
■セビージャ
4−2−3−1(81.4%)