野猿、矢島美容室ら人気ユニット輩出 『とんねるずのみなさんのおかげでした』と“音楽”の歩み

19

2018年03月22日 07:02  リアルサウンド

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

リアルサウンド

写真

 本日3月22日、とんねるずが司会を務めるバラエティ番組『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)が最終回を迎える。『みなさん』や『みなおか』の愛称で親しまれ、前身番組『とんねるずのみなさんのおかげです』から含めるとその放送期間は約30年となり、世代を超えて愛される長寿番組である。


(関連:『カンナさーん!』主題歌歌唱の渡辺直美とブルゾンちえみにみる、“芸人と音楽”の新潮流


 「食わず嫌い王決定戦」や「博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜」、「モジモジくん」といった人気コーナーの数々は多くの視聴者から支持を得てきたが、最終回で放送されるのは「さいごのうたばん」。これは、石橋貴明が中居正広とともにMCを務めた音楽番組『うたばん』(TBS系)のパロディ「ほんとのうたばん」の最終回だ。今夜の放送では『みなおか』第1回ゲストでもある松田聖子、番組発ユニット・野猿といったゆかりあるゲストの出演がすでにアナウンスされている。同コーナーが番組の最後に選ばれたことを疑問視する声もあったが、振り返ると『みなおか』にとって“音楽”は大切なものだった。


 まず思い浮かぶのが、とんねるずとDJ OZMAがプロデュースを手がける、マーガレット・カメリア・ヤジマ、ナオミ・カメリア・ヤジマ、ストロベリー・カメリア・ヤジマによるユニット・矢島美容室。「新・食わず嫌い王決定戦」にDJ OZMAが出演した際にとんねるずと意気投合し、2008年5月に「とんねるず×DJ OZMAプロジェクト」として始動した。派手な衣装や化粧といった見た目のインパクトもさることながら、母・マーガレットの夫を探しに来日したという設定、「ニホンノミカタ -ネバダカラキマシタ-」に代表されるキャッチーなメロディと、不思議と頭に残る独特な歌詞も印象的だ。思わず真似たくなるダンスも含め、子供から大人まで世代を問わずファンを獲得し、一大ブームを巻き起こした。


 そして『みなおか』から誕生したユニットとして欠かせないのが、最終回にも登場する野猿だ。熱狂的なファンを生むほどの人気を博したユニットであり、1998年から2001年にかけて活動した。「ほんとのうたばん」内の企画を発端に活動を開始した彼らは、とんねるずの2人以外のメンバーは大道具・衣装・照明などの番組制作を支えるスタッフだった。つまり、特別なレッスンを受けた者たちではない。しかし秋元康が作詞、後藤次利が作曲を務める楽曲の数々は非常にクオリティが高く、メンバーのパフォーマンスも他のダンスボーカルグループに引けを取らないレベルだった。


 『Get down』から『Fish Fight!』まで、シングル全11作すべてがオリコントップ10入り、横浜アリーナや日本武道館、そして2001年の“撤収”時には国立代々木競技場第一体育館でライブ公演を行うなど番組発ユニットという枠を大きく超えて活躍してきた野猿。“撤収”後も関東裸会やWill callといった元メンバーによるユニットが結成されたり、メンバーが番組に出演する機会もあった。また2009年には番組中に野猿としてパフォーマンスを行ったことがあったが、急遽の出演だったこともあり、残念ながら、かつてのようなキレの良いダンスは見られなかった。最終回で野猿がパフォーマンスを行うかは明かされていないが、一視聴者としてはつい期待してしまう。


 「さいごのうたばん」では終盤、とんねるずが歌唱するという。芸人という枠を超えて活動してきた二人は、音楽活動においても「雨の西麻布」のヒットなど多彩な足跡を残してきた。31日にはナインティナインらによる『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)も最終回を迎え、自由な発想から新しい音楽やアーティストが生まれる場所がまた一つ失われてしまうような寂しさを感じる。彼らに次ぐ存在や、『みなおか』や『めちゃイケ』に続く番組が生まれることを願いたい。(村上夏菜)


このニュースに関するつぶやき

  • のざる?
    • イイネ!1
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(7件)

ニュース設定