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熊本地震2年:赤ちゃん救出、「危険」押し倒壊家屋に進入

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2018年04月16日 11:23  毎日新聞

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毎日新聞

写真熊本市東消防署特別救助隊の古田隊長(右)と小森隊長=同市東区で2018年3月20日、野呂賢治撮影
熊本市東消防署特別救助隊の古田隊長(右)と小森隊長=同市東区で2018年3月20日、野呂賢治撮影

 最大震度7を観測した熊本地震では多くの建物が倒壊したが、幼い命ががれきの中から助け出されるドラマがあった。当時、生後8カ月の女児を救出したのは、熊本市東消防署特別救助隊の古田祐一隊長(41)と小森博文隊長(44)=現在、小森隊長は別部署。余震による2次災害の危険性が高まる中、2人が果敢に屋内に進入した末の救出劇だった。【野呂賢治】


 2016年4月14日午後9時26分に前震が発生。休みだった2人も震度7を記録した熊本県益城町に向かい、倒壊家屋を調べていった。「赤ちゃんが閉じ込められている家が近くにある」。県警機動隊員の情報を元に駆け付けると、2階建て民家は1階が押しつぶされていた。女児の母や兄、祖父母は無事だったが、1階居間の隣室に赤ちゃんが取り残されているという。


 現場に先着していた救助隊は、余震で建物が次々に崩れていく状況に、2次災害を避けるため重機を入れる方針だった。だが、2人が到着した時は余震がやんでいた。「自分と古田隊長で中に入れさせてください」。小森隊長が上司に言った。「危険だ」。却下されたが、再三申し出ると認められた。


 捜索は、5分ごとに1度は外に出て中に入るのを繰り返し、倒壊家屋の中を進んだ。3回目で赤ちゃんがいた部屋の場所が推測できた。2人は隊員数人を率いて屋根に上がり、がれきを取り除きながら下りて行った。


 「アハハ」。笑い声が聞こえた。古田隊長は赤ちゃんの声だと確信した。


 体を潜り込ませて進むと、布団が目に入った。手を伸ばす。「プニッ」。古田隊長の手が赤ちゃんの柔らかい肌に触れた。布団を引き寄せると、あおむけの赤ちゃんがいた。直径40センチほどの太いはりの横にできたわずかなスペースだった。


 「生きてます」。古田隊長の声を聞いた小森隊長は屋根の上から声を張り上げた。「お母さーん、大丈夫ですよー」「おー、やったぞ」。地震発生から約6時間後。現場にいた警察官、消防隊員ら約50人が歓声を上げた。


 「余震で建物が崩れるのを見ていたら、怖くて入れなかったかもしれない」。2人は今そう振り返る。


 あの日から1年になろうとした昨年3月、女児の両親が面会に来てくれた。「抱っこしてください」。両親はそう言ってくれたが、女の子は泣いてしまいかなわなかった。古田隊長は言った。「もう少し大きくなって話せるようになったら会って話したい。君はすごいところにおったんよって」


このニュースに関するつぶやき

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  • 「『危険』押して倒壊家屋進入」←消防隊員の鑑ですね。こんな善行をしていても、一部の隊員の不祥事で「消防隊員は何をやっている!」なんてとばっちりを食らうのも本当に気の毒過ぎると思いますよ。
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