セクハラやパワハラは政治の世界でも横行しているのでしょうか。先日、財務省の福田淳一事務次官のセクハラ疑惑がニュースになりました。福田事務次官のものとされる、女性記者への「おっぱい触っていい?」「手縛っていい?」などと言ったセクハラ発言が問題になったものの、「女性記者との間でこのようなやりとりをしたことはない」と本人は否定。真実が明かされることが望まれます。
こうしたセクハラ問題が紛糾すると、疑惑をかけられた本人の家族に与えるダメージは少なくありません。今回も、「真実だとすれば女性記者はもちろん、セクハラをした政治家の奥さんや子どもがかわいそう」「真実なら、私だったらセクハラ夫との離婚を考えるかも」という声が周りからも聞こえてきています。
最近は、セクハラはもちろん、モラハラ(モラルハラスメント)やマタハラ(マタニティハラスメント)といった、パートナーに不快感を与え、パートナーを悩ませる「ハラスメント」が原因で離婚に発展する夫婦も増えている傾向があります。
|
|
数多くのハラスメントのなかでも、夫婦関係を悪化させ、離婚という決断に向かって地味にダメージを与えるマイナスのパワーを持っているのが、「家事ハラ」です。家事ハラとは、せっかく夫が家事に協力しているにもかかわらず、妻が夫に対してダメ出しをする、というもの。たとえば、次のようなケースはよく聞く実例です。
(A子さん夫婦の「家事ハラ」のケース)
「週末など時間に余裕があるときに、家事の手伝いをしてくれる夫。世間からは「よき夫」と思われていて、結婚当初は本人も『オレって最高のダンナさんだよね』などと鼻高々でした。ところが、時間がたつにつれてわかったのは、夫は『仕事が雑』だということ。洗濯物を干すときも、きちんと伸ばして干さないからシワシワのまま乾いてしまう、食洗器への食器の入れ方もグチャグチャなのできちんと汚れが落ちていないことがある、など数え上げればきりがないほど。
はじめのうちは、『もっとちゃんとやってよ』『ダメじゃん、やり直してよ』というレベルのダメ出しをしていたのですが、まったく改善の余地が見られません。最近ではすっかりエスカレートして『そんな荒い仕事ぶりでよく会社をクビにならないわね』『そんなにデキないなら、もう一切やらないでよ』などと怒鳴ってしまい、かなり気まずい夫婦ゲンカに発展することも。周りの夫婦が上手に家事の分担をしている話を聞くと、罪悪感はあるものの、夫に対するイライラは消えません」
|
|
夫の家事の仕上がり具合が不満で、ついダメ出しをしてしまうA子さんのように、夫に対して無意識のうちに「家事ハラ」をしている妻は少なくありません。共働き夫婦が増えるなか、本来であれば夫婦で家事をうまくシェアしながら生活するのが理想的。にもかかわらず、妻は夫にイライラを募らせ、夫はいつでも機嫌の悪い妻に不満を抱え……という悪循環を繰り返しているうちに夫婦関係は悪化していってしまうのです。
そんなふうに、家事ハラで夫婦の危機を招かないためには、妻が夫を上手にコントロールすることが重要です。「すごい! 貴重なお休みの日に、そこまでやってくれたの?」「さすが、よく気がつくよねー」などと夫をおだてていい気分にさせておいてから、「ここをこうしてくれると、もう完璧!」「ここまでやってもらえちゃったら最高なんだけどな」とリクエストを付け加えましょう。ダメ出しをするよりも、ずっと気分よく夫が動いてくれるはずです。
ハラスメントで離婚の危機を招くことのないよう、パートナーへの「言葉選び」には気をつけたいものですね。
|
|