おばたのお兄さんの「五輪への夢」に見る、フジ・山崎アナとの格差婚がうまくいきそうなワケ

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2018年04月20日 00:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

おばたのお兄さんインスタグラムより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「僕は日体大出身なので、2020年にあらゆる形で声がかかるよう、今、種をまいているところなんです」おばたのお兄さん
(中西正男「なにわ芸能かわら版」インタビューより、4月18日)

 フジテレビのエース・山崎夕貴アナと結婚した芸人・おばたのお兄さん。

 売れているとは言いがたい芸人が、山崎アナとの結婚で知名度を上げたものの、大変なことも多いだろうと予想はつく。結婚の影響で仕事は一時的には増えるだろうが、それがずっと続くとは限らない。大きな仕事が来れば、「奥さんが有名だから」と芸人仲間にやっかまれることもあるのではないか。

 2人の結婚は、先輩からも完全に祝福されているとは言いがたい。『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、ダウンタウン・松本人志が「応援はしてるけど、いしだ壱成とここ、どっちが離婚早いかなぁ」と発言し、ヒロミも「最初は『山崎アナの旦那さん』と呼ばれることに抵抗がないが、数年たつと『だから、俺の女房が山崎なんだよ』となって別れる。女優さんと実業家のカップルにありがち」と付け加えていた。2人とも「今はいいけど、これから大変だよ」とほのめかしていると言えるだろう。

 妻の方が収入や知名度が上の格差婚は、夫に大きなプレッシャーがかかって、うまくいかなくなりがちというのは、一般論としては正しいと思う。しかし、Yahoo!ニュース「なにわ芸能かわら版」にて公開された、芸能ジャーナリスト・中西正男氏によるインタビュー「おばたのお兄さん、“格差婚”解消への秘策」を読むと、おばたは“例外”と思えてくるのだ。

 インタビューによると、『とくダネ!』(同)を担当している山崎アナは、朝の3時起き、対するおばたは、夜10時に帰宅するので、生活はすれ違い。金曜の夜か土曜くらいしか、ゆっくり顔を合わせる機会はないそうだが、山崎アナはライブを見にきてくれたり、マッサージしてくれたり、おばたに対するネットの否定的な書き込みにも、「あなたの良さをわかってるから、気にしないでね」と言ってくれたり、かなり夫を立てているそうだ。

■おばたの夢見がちすぎる五輪への抱負

 そんな妻のためにも、芸人としてブレークしたいというおばた。今後は『R‐1グランプリ』に出場することと共に、ターゲットを東京オリンピックに絞っているそうだ。「僕は日体大出身なので、2020年にあらゆる形で声がかかるよう、今、種をまいているところなんです」「同級生のコネクションも使って、そして、コーチングだとかストレッチの資格も取得して、2年後に向けて頑張っていけたら」と抱負を語っている。

 新妻のために奮起する夫というのは、大衆ウケしそうなストーリーだが、見通しが甘すぎることに気づかされる。2020年のオリンピックで仕事をもらうのに、18年の今、種をまいてたら間に合わないだろう。

 オリンピックは4年に一度開かれるスポーツの祭典だが、商業的イベントでもある。当然、多くの企業がビジネスチャンスを見込んで参入しているはずだ。旨味の多い仕事ほど取り合いになるのは必至で、その仕事を得るために、多くの企業が早めの対策を打つことが予想される。おばたが何の仕事を狙っているのかわからないが、目立つ仕事はあらかた決まっていると考えるのが自然ではないだろうか。

 同級生のコネクションという言葉も曖昧である。おばたは30歳。同級生も同じ年頃だろうが、ビジネスマンとしてはまだまだ若手で、仕事を分け与えられる権限がある人は少ないだろうし、仮にそのポジションにいたとして、おばたにオリンピック関連の仕事を与えるメリットがわからない。

 「〇〇さんとコネがある」「〇〇さんと飲み仲間」「〇〇さんは大学の先輩」といった具合に、業界の大物とのコネを強調する人はどこの世界にもいるが、「知ってる」くらいで仕事がもらえたら、世の中、苦労はないだろう。コーチングやストレッチの資格も、オリンピックの仕事とどう結びつくのかわからないし、そもそも、まだ取れてもいない。全てにおいて夢見がちで、ぼんやりしているのだ。

 しかし、この緩さ、甘さがおばたの良さなのではないだろうか。

 現実をしっかり見つめるタイプであれば、山崎アナとの格差を肌で感じて卑屈になったり、そう簡単に埋められない格差に自暴自棄になる可能性がある。しかし、そこがわからないからこそ、「すごい人と結婚したんだな」とか「(格差婚は)芸人として、ある意味ラッキー」などと、のんきなことを言えるのではないだろうか。

 山崎アナはかつて『ノンストップ!』で、メジャーリーガーなどの大物と結婚すると、常に自分が気を使わなくてはならないから嫌だというような旨の発言をしていたが、確かにおばたなら、山崎アナが仕事の話をしても「自慢している」といったふうに曲解せず、「よかったね!」と言ってくれそうな雰囲気がある。

 以前、この連載で、山崎アナについて「バカにされるのがうまい」と書いたことがある。山崎アナもおばたも、“ニブい”という意味でよく似ている。割れ鍋に綴じ蓋という言葉があるが、案外このカップル、お似合いだなぁと思えてきた。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
ブログ「もさ子の女たるもの」

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