『ママレード・ボーイ』衝撃展開は"最初から" 吉住渉が作品&実写化語る

2

2018年04月26日 17:03  マイナビニュース

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
●吉沢亮の顔面を知らしめてほしい
漫画家・吉住渉によって1995年まで少女マンガ誌『りぼん』(集英社)で連載、アニメ化もされた人気作『ママレード・ボーイ』が満を持して実写映画化され、27日より公開される。シリーズ累計発行部数1,000万部突破の人気コミックである同作は、2013年から本編の13年後を描いた『ママレード・ボーイ little』もコミック誌『ココハナ』で連載されており、今もなお幅広い世代から支持を受ける。

両親のパートナーチェンジしての再婚によって、同居生活することになった女子高生・小石川光希と、同い年の松浦遊……という衝撃的な設定に挑むのは今まさに旬をむかえている桜井日奈子と吉沢亮。伝説の少女漫画の映画化にあたって、原作者の吉住渉に話を聞いた。

○連載当時の反響は

――今、『ママレード・ボーイ』が実写化と聞いた時のお気持ちはいかがでしたか?

単純に嬉しかったです。映画が好きですし、実現するといいなと思いました。ちょうど続きに当たる『ママレード・ボーイ little』を連載していたので、あまり時代的な違和感がなかった、というのもあるかもしれません。

――私も世代で夢中で読んでいましたが、連載当時の反響はやはり大きかったのでしょうか?

ずいぶん人気も取れて、アニメにもしていただいて、イラスト集も出していただいて、楽しかったですね。ファンレターもたくさんいただきました。アニメになってお母さん世代が見てくださって、結構お手紙をくれて。小学生くらいだと銀太が好きという子も多かったけど、ママには遊が大人気でしたね。銀太はあまりママにはヒットしないんですよ(笑)。ちょっと子供っぽくうつるのかもしれないですね。

――最後の展開がかなり衝撃的だったんですが、それは最初から考えてらしたんですか?

最初の設定時から考えていました。

――当時の読者から、衝撃だったというような意見も届いていたんじゃ。

どうだったかなあ? 記憶にないけど、驚いてくれたなんて素直な読者さんで嬉しいです(笑)。

――今回は光希が桜井日奈子さん、遊が吉沢亮さんですが、キャスティングについての印象は。

2人とも好きな役者さんだったので、うれしかったです。吉沢くんは綺麗な顔なのにイケメン役を全然やらなくて、なんでだろう? と思っていたので、吉沢くんの顔面を知らしめてほしいと思いました(笑)。

吉沢くんを知ったのは仮面ライダーでした。お友達で芸人の松本美香さんがよく勧めてくれていたんですよ。吉沢くんが出ていた『仮面ライダーフォーゼ』は、劇団☆新感線の中島かずきさんが脚本だったので興味があって、見た時に「遊が現実にいたら、こんな感じかな」と思いました。映画化で吉沢くんの名前が出てきたので、「初めて吉沢くんを見た時に、遊だと思った」ことを思い出して。すごい偶然ですよね。

――今までにそう思った方はいたんですか?

若い頃の山P(山下智久)は、「遊っぽいな」と思ったことがありました。

●原作と違う世界を楽しんでほしい
○シリアスにも描かれている映画版

――映画の『ママレード・ボーイ』はかなりシリアスに描かれてもいて、こういう描き方もあるのかと面白く拝見しました。

原作だと8巻あったので、コミカルな楽しいシーンもいっぱいあったけど、映画はすごく真面目なラブストーリーになっていましたね。あの設定を抽出してやるとそうなるよね、と思いましたし、監督の世界として素敵でした。

――逆に、こんなシリアスになり得る世界が漫画ではポップに描かれてたなとも驚かされました。

私は割といつもそうなのかもしれません。家族でごちゃごちゃしたお話を、軽く描くのが好きなんです。自分は普通の家庭で育ったのですが、漫画なので楽しく、とは意識しています。

――このシーンが良かった、印象的だったというところを教えてください。

2人が幸せそうにしているところが、楽しかったです。落ち葉ぶつけ合ってるシーンとか、旅行で楽しそうにしているシーンがかわいかったです。

――それは先生としては、「光希と遊が現実に」というような感覚なんですか?

映画版の光希、遊は映画の中の人なので、原作の人とはまた違うというか……廣木監督の『ママレード・ボーイ』の中で、映画版の光希と映画版の遊が生きている、という感覚ですね。
○長く漫画家を続ける秘訣は

――ちなみにお友達の松本美香さんも観られたんでしょうか?

試写を観てくれて、やっぱり2人が仲良くしてるシーンがすごくよかったし、「桜井日奈子ちゃんはさすが岡山の奇跡」と言ってました。何人かで観て、帰りに「ママレ論」を戦わせたらしいです(笑)。若い人は泣いていたし「吉沢くんが超かっこいい」と言っていて、でも『ママレード・ボーイ』世代としては実写化に思うところもあったみたいで。原作者としては、原作ファンの方が思い入れてくださるのは嬉しいんですけど、映画は別物だし、ぜひ楽しく観て欲しいなと思っています。

――逆に原作を知らない新しい世代の方が、漫画を読んでみようと思われるかもしれないですよね。

文庫は今だけ限定で桜井さんと吉沢くんの大きな帯も付いていて、すごいかわいいんですよ。カバーに見えるけど、帯なんです。超かわいいので! 原作に時代を感じるところもあると思うけど、90年代の人たちの青春のお話として楽しんでもらえたらなと思います。

――それだけ時代を超えて愛されている作品ということだと思いますし、吉住先生は今も現役でバリバリ漫画を連載されていますが、長く続ける秘訣はありますか?

今までの担当さんがみんな優しい方ばかりでした。私はすごく原稿が遅いのに、みんな全然怒らないで優しくしてくれたので、それで続けられたのかな。怒られていたら辞めていたと思うので、担当さんたちのおかげです。あとは、働いて納税をしなければという義務感(笑)。今更他の仕事にもつけないからやらなきゃ、という気持ちで頑張っています(笑)。

■吉住渉

1963年6月18日生まれ、東京都出身。一橋大学在学中の84年に漫画家デビュー。少女漫画雑誌『りぼん』で長期連載された人気作品『ハンサムな彼女』に続き、92年同誌で『ママレード・ボーイ』を発表。同作は累計発行部数1000万部を突破する大ヒット作品となり、94年3月から95年9月にはテレビアニメ化もされ人気を博した。ほか代表作に『ミントな僕ら』『ランダム・ウォーク』『ウルトラマニアック』など。現在、『ママレード・ボーイ』の十数年後を描いた続編『ママレード・ボーイlittle』を月刊誌『ココハナ』(集英社)で連載中。(佐々木なつみ)

このニュースに関するつぶやき

  • 吉住さんがミーハーなのは単行本でも読めばわかることなので、こういうコメントになるよねw
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(1件)

ランキングゲーム・アニメ

前日のランキングへ

オススメゲーム

ニュース設定