チームHRC高橋巧、ヤマハ中須賀との接戦に敗れるも「差は確実に詰まっている」/全日本ロード

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2018年04月26日 19:11  AUTOSPORT web

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レース2、高橋は中須賀と接戦を繰り広げた
高橋巧(チームHRC)が鈴鹿で魅せた。全日本ロードレース選手権第2戦のJSB1000クラス決勝レース2、中須賀克行(ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム)と激しい優勝争いを演じ、サーキットを沸かせたのだ。レース後、高橋は「中須賀選手との差は確実に詰まっている」と語る。

 第2戦の週末、土曜の予選から中須賀が2分4秒台のタイムを叩き出し、同日午後に行われたレース1でもトップ集団から抜け出して優勝を飾った。高橋はレース1、終盤にトップに立ち、後続を引き離しにかかった中須賀について2番手に出るも抜くには至らず、2位表彰台となっている。

 最後には中須賀を『逃して』しまったレース1。しかしレース2で、高橋はライバル中須賀と、文字通り火花が飛び散るようなレースを見せた。

 レース2、ホールショットを決めたのは2番グリッドスタートの高橋だ。高橋がトップで1コーナーに飛び込むと、観客席からは歓声と拍手が起こった。その後、渡辺一馬(カワサキ・チームグリーン)にポジションを奪われるも高橋が再びトップに立つ。

 高橋はこのときのオーバーテイクについて「3コーナーで渡辺選手(カワサキ)に抜かれてしまいました。しかし、そのままではいけないと思い、ダンロップコーナーで前に出て、強い気持ちで挑みました。」と語っている。

 その高橋に続くのは、中須賀。高橋が「中須賀選手が来るのは分かっていたので、一騎打ちに持ち込みたかったです」と言うとおり、トップの高橋とヤマハの中須賀は3番手以下を大きく引き離し、優勝争いはこのふたりにしぼられた。ふたりの順位は変わらないなか、周回だけが重ねられていく。

 それでも高橋と中須賀との差は大きく変わることはなかった。中須賀は常に高橋の背後にぴたりとつけている。そして15周目、ついに中須賀が仕掛けた。2コーナーで高橋に並びかける中須賀。これで中須賀が逃げの体勢に入るのかと思われた次の瞬間、高橋が負けじと3コーナーで抜き返す。さらにヘアピン、130Rとふたりはトップを奪い合う。

 ホンダとヤマハのエースがぶつかり合うオーバーテイク合戦だ。それでも、一枚上手だったのはヤマハの中須賀だった、ということになるのだろう。16周目にスプーンカーブで交わされると、高橋はそのまま2位でチェッカーを受けた。

「2コーナーで前に出られましたが、このままでは離されると思い、3コーナーでもう一度前に出ました。バックストレートではマシンが伸びていたので、もう一度勝負だと思っていましたが、およびませんでした。前半ペースを上げ過ぎてタイヤをキープすることが難しくなってしまったことなど、反省もあります」

 しかしそれでも、高橋はこのレースに着実な前進を感じているようだ。最後は2位に終わったとはいえ、中須賀と抜きつ抜かれつの戦いを演じた。高橋自身としても戦える手ごたえがあったのかもしれない。

「昨年に比べ、中須賀選手との差は確実に詰まっています。今回の反省を活かして、次は勝ちたいです」

 チームHRCの宇川徹監督も「今季での高橋選手の成長の角度は、中須賀選手よりも急角度で上昇していると思います。その差は確実に詰まっており、勝負できるレベルにあります」と語っている。

 ホンダとヤマハの両雄によるガチンコ勝負はまだ始まったばかりだ。

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