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ワシントンで行列の「シリアフード」、朝鮮族の「漬物」は無限レシピだった 「bento」から見える世界

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2018年05月22日 07:00  ウィズニュース

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写真幕の内弁当のようなものは日本独特。ですが、食事を持ち運ぶ工夫は各国で行われています
幕の内弁当のようなものは日本独特。ですが、食事を持ち運ぶ工夫は各国で行われています

 ところ変われば品変わる。世界のあちこちに住む朝日新聞の特派員が、同じテーマで写真を撮ってきました。今回のテーマは「昼ごはん」。ランチは外食ばかりではありません。英語には該当する単語がないと言われる「弁当」(日本式のものはそのままbentoと表記する)ですが、持ち歩きのできる食べ物は各地にありました!(朝日新聞国際報道部)

【写真特集】上海・ウズベキスタン・シリア・ワシントン…、あなたの好みは? 世界の「弁当」集めました

上海の日替わり弁当
 まずは中国でも指折りのグルメ都市、上海支局の宮嶋加菜子記者がお弁当屋さんをご紹介。案内役は東京・国際報道部の神田大介です。

 《宮嶋記者:上海のオフィス街に人気のお弁当があります。野菜のおかず3品に肉料理1品、ごはん付きで13元(約220円)。上海人のおかみさん手作りのおかずは日替わりで、素材の味を生かしつつ、甘じょっぱくて、どこか懐かしい家庭の味がします。

 今日もここのお弁当を食べました。清潔さが売りで、地元っこ以外にも近所のオフィスで働く外国人にも人気です。味は、鶏ガラと塩と砂糖をベースにしたさっぱりした上海料理らしい味付けで、日本人好みだと思います》

 《宮嶋記者:昼時は急がないとあっという間に売り切れてしまいます。この日は12時過ぎに駆けつけたのに、人気のキュウリの和え物はあとわずか。

 色とりどりのおかずと、おかみさんの笑顔にいつも元気づけられています》

 中国ってこの手のお店が各地にあって、食いっぱぐれがありません。あと、どこに行ってもお湯があって、お茶を飲める。

 中国の人って、あたたかくない食事を好まないんですよね。日本のように「さめていてもおいしい弁当」という感覚は、あまりないようです。

 続いては、中央アジアの国々に出張中の中川仁樹記者。オフィスはロシアの極東・ウラジオストクにありますが、旧ソ連圏を中心に各地を飛び回っています。

ウズベキスタンのナン
 《中川記者「ウズベキスタンのアラル海を案内してくれたガイドのアヤップさんの昼ご飯は、クルダックというジャガイモと牛肉の炒め物とリピョーシカというウズベキスタンのパンでした。中央アジアでは外の食事でよく食べられる『お弁当』です。SUVの横に絨毯を敷き、その上で食べました》

 日本ではインド料理店のカレーにつけあわせることでおなじみの「ナン」ですが、そのインドを中心に、中央アジアから中東まで幅広い国々で、ちょっとずつ形を変えて愛されています。このリピョーシカも、ナンの一種のようです。きれいな焼き加減でおいしそう。

 それはそれとして、食べてる場所がすごかった。

 地平線が見えちゃってる。壮大! なお、アヤップさんのとなりにいるのが中川記者です。

 お次は中東のドバイから、高野裕介記者。

シリアの「弁当」、海を越える
 《高野記者:助手のサマルさんのお弁当は、かぼちゃスープとサラダに、ご飯はナッツと羊肉と豆が入っていました。

 サマルさんはシリアの首都ダマスカス出身の女性で、もう5年ほど朝日新聞ドバイ支局に勤務してくれています。ただ、いつもランチには苦労しているようです。アラブ首長国連邦はファストフードが多く、シリアとは違うので、なかなか慣れない様子。そして値段が高い……。

 週に2、3回料理をし、前夜の残り物をランチにすることが多いようです。『怠けて料理をできないときは朝食をいっぱい食べ、支局近くでサラダを買って昼食にしています』とのことでした。

 ちなみに、うちの支局はサマルさんがいないと何もできません……》

 そうなんです。取材のツテをたどり、現地の法体系や「暗黙のルール」を知り、さらには税務をはじめオフィスの事務の切り盛りなど、地元の事情に精通した助手さんの力なしに特派員の仕事は成立しません。

 しかし、肉ゼロですね。中東は全般にナッツ類が豊富で、好む人が多いです。それと、野菜を細かくカットしたサラダをよく食べます。

 続いてアメリカの首都ワシントンから、沢村亙記者。

 《沢村記者:ワシントンの官庁街では昼になると公園の脇にトラック屋台(フードトラック)がびっしり並びます。

 Bento(弁当)とかTonkotsu(豚骨ラーメン)なんかもあるけど、この日は『戦争を逃れてきたシリア人兄弟がやってます』と車体に書かれた『シリアフード』に行列ができていました。羊挽き肉とチーズのグリルをピタパン(のようなもの)で巻いたボリュームたっぷりの一品(見た目は今ひとつだけど、味は上々)を買い込み、公園のベンチで腹ごしらえ。税込み10ドル(約1100円)でした》

 なんと、ドバイとワシントンが「シリアの弁当」でつながりました。直線で約1万1000キロ、直行便で14時間超のフライトになる距離です。

 ご存じのようにシリアはいま内戦に揺れています。2011年に始まってから7年で、35万人以上が命を失いました。戦火を逃れるため、多くの人が国外へ出ました。難民の数は、トルコやヨルダンといったシリアのまわりの国々だけで、565万人超。国外へ逃れたシリア人は、さまざまな形で活躍しています。

 ところで、わたし(国際報道部・神田)は2016年2月、シリアに出張したことがあります。その時に見かけた地元の「お弁当」を紹介します。

 シリアの首都ダマスカスで、たまたま通りかかった総菜屋さんの店頭で見かけた「ウズィ」という食べ物。一つあたりゲンコツ1個分くらいありました。プラスチック製の容器に入れて売ってくれます。中をあけると、

 羊肉、グリーンピース、アーモンドなどの入ったごはんをパイ生地で包んで焼くという、とても手の込んだ料理でした。日本でたとえれば、おにぎり? 1個食べればおなかいっぱいです。

 シリアには他にも名物料理がいっぱいあります。早くふつうに食べられるようになることを願います。

朝鮮族のおつけもの
 最後は、北朝鮮との国境に近い中国・瀋陽支局の平賀拓哉記者から。

 《平賀記者:朝鮮族(中国にいる少数民族)の助手さんのお母さんがエゴマの葉の漬物やキムチといった朝鮮系の料理を支局にもってきて、助手のふるさとのお米を炊いて食べていますが、これがおいしいんです。
 ゴマの葉の漬物は、葉を綺麗に洗い、しょう油や唐辛子などに漬ける朝鮮族の常備菜。『キムチ作りは下手でも、ゴマの葉の漬物くらいは漬けられないとだめ』と言われるほど基本的な料理だそうです。エゴマの香りとしょう油の塩気、唐辛子のアクセントでご飯が進みます》

 《平賀記者:日本でもおなじみの山菜、タラの芽をしょう油や唐辛子などで浅漬けにしたものもあり、日本と同じように春の味覚を楽しみます》

 《平賀記者:中国で餃子の具などに使われるセリを漬物にしたものも。あっさりシンプルで、どこか懐かしい味がします》

 あー、これは白米がいくらあっても足らないヤツですね。山菜の浅漬け、おいしそう……。

 なお、平賀記者によると、朝鮮族の料理は一般的な韓国料理に比べ、あっさりとした味付けなんだそうです。

 というわけで、世界のお弁当でした!

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