2018年の注目ワード?何かと話題な「投手の打撃力」

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2018年05月26日 12:11  ベースボールキング

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ベースボールキング

プロ初本塁打を放った菅野智之(C)KYODO NEWS IMAGES
◆ 菅野がプロ初本塁打

 5月18日(金)に東京ドームで行われた巨人−DeNAの一戦。この日は3試合連続で無失点投球を続けていたエース・菅野智之の投球だったが、2回にDeNAの主砲・筒香嘉智に2ランを浴びて失点。連続無失点は「29回2/3」で途切れてしまった。

 エースと主砲、それぞれの意地のぶつかり合い…。自身の記録に関しては「いつかは止まると思っていました」とお立ち台で語った通り、さほど気にしていない様子ではあったが、「筒香にとられたあとも梶谷さんのホームランは防げたと思うので、そこは反省しているところです 」と逆転してもらった後の一発の方を悔いる。

 しかし、同点とされた直後の5回裏。先頭で打席に入った菅野は、DeNA先発・石田健大からレフトスタンドまで運ぶ値千金の一発。プロ初本塁打が自身を助ける勝ち越し弾となった。

 結局、この日はふだんより短い6回で降板となるも、苦しみながらも3点でまとめて5勝目。本人も決して満足する素振りはなく、本塁打に関しては「まぐれだと思うので、まぐれが続くように頑張ります」とし、「きょうは6回までしか投げられなかったので、次回はしっかり9回まで投げられるように。打つ方はオマケで、1日1本くらい打てるくらい頑張りたいです」と意気込みを語った。


◆ プロ6年で40安打に到達

 「まぐれ」と謙遜した菅野であるが、どちらかと言えば“打撃のいい投手”という印象が強いファンの方も多いのではないだろうか。以下は菅野の年度別の打撃成績。

【菅野智之・年度別打撃成績】
2013年:27試 率.083(48−4) 本0 点4
2014年:23試 率.167(42−7) 本0 点4
2015年:25試 率.075(53−4) 本0 点2
2016年:26試 率.222(54−12) 本0 点3
2017年:25試 率.167(54−9) 本0 点0
2018年:9試 率.182(22−4) 本1 点1
[通算] 135試 率.147(273−40) 本1 点14


 コンスタントに安打を積み上げ、6シーズン目にして40安打に到達。この数字は一体どれほどのものなのか…。現役“投手”の通算安打数上位を調べてみた。結果は以下の通り。


【現役投手・通算安打数】
1位 115本 石川雅規(ヤクルト)
2位 54本 内海哲也(巨人)
3位 49本 ランディ・メッセンジャー(阪神)
4位 48本 大竹 寛(巨人)
5位 44本 能見篤史(阪神)
6位 40本 菅野智之(巨人)
7位 39本 中田賢一(ソフトバンク)
8位 34本 岩田 稔(阪神)
9位 32本 館山昌平(ヤクルト)
10位 31本 山井大介(中日)
※5月25日終了時点


 トップはヤクルトのベテラン左腕・石川で115本。2位に50本以上の差をつける独走状態となっている。今年も5月23日の阪神戦で安打を放ち、ルーキーイヤーから続く安打記録を「17年連続」に更新した。

 ちなみに、投手の連続安打は“ハマの番長”こと三浦大輔の「24年連続」というのが最長記録であるが、その三浦も通算安打数は123本。石川はいつまで、そして何本まで安打を積み上げることができるか。今後も注目だ。

 そして、菅野は現在第6位にランクイン。見上げてみても、振り返ってみても、セ・リーグで長く活躍した投手が多く、プロ6年目にしてこの中に割って入っているのは立派といえるだろう。

 今回取り上げた菅野の初本塁打や石川の連続安打のみならず、最近では“打撃大好き”松坂大輔が2安打放ったことが大きく話題になり、海の向こうでは“二刀流”大谷翔平が旋風を巻き起こすなど、なにかと“投手の打撃”に関する話題が豊富な2018年。プロ野球では交流戦の開幕も迫っているだけに、引き続き注目したい。

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