6か月未満の赤ちゃんのいる家庭は要注意。RSウイルス感染症の流行状況をチェックして

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2018年06月12日 13:01  QLife(キューライフ)

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早産や病気をもった赤ちゃんは重症化しやすい


アッヴィ合同会社が開催したメディア向けセミナーに登壇したタレントの福田萌さん

 インフルエンザや水ぼうそうなどの感染症。2018年3月の、沖縄県の「はしか流行」が記憶に新しい人もいるかもしれません。感染症には様々な種類がありますが、乳幼児が感染すると重症化する恐れがある感染症のひとつが、「RSウイルス感染症」です。特に、早産で生まれた赤ちゃんや、気管支や肺の病気、心臓の病気をもった赤ちゃん、ダウン症や免疫不全の赤ちゃんでは重症化しやすく、気管支炎や肺炎を発症します。最悪の場合は死亡することもあり、注意が必要です。

 タレントの福田萌さんは、長女を早産で出産したそう。医師からRSウイルス感染症に気を付けるようにと注意を促され、RSウイルス感染症が流行している時期には感染しないための注射を受けさせていたといいます。「この注射を通じて、初めてRSウイルス感染症の存在を知りました」という福田さん。細心の注意を払っていたため、長女は2歳を迎えるまでRSウイルスに感染することなく過ごすことができたそうです。

 RSウイルス感染症は、前述のような早産や病気のある赤ちゃんに加え、生後6か月未満の乳幼児でも重症化しやすく注意が必要ですが、たいていの子どもは2歳になるまでにRSウイルスに感染します。年長の子どもや大人では、RSウイルス感染症を発症しても、風邪と区別がつかないことが多くあります。福田さんも、早産で生まれた長女のときには気を付けていたものの、早産ではなかった長男の場合はあまり注意をしておらず、風邪のような症状で病院を受診した際に「RSウイルス感染症」と診断されたときには驚いたと話しました。

流行している時期には、うがい・手洗いをしっかりと


群馬パース大学大学院保健科学研究科教授 木村博一先生(左)慶應義塾大学医学部小児科教授 山岸敬幸先生

 RSウイルス感染症は、1年中流行しているわけではなく、流行する時期があります。かつては10月から3月が流行時期とされていましたが、近年、流行時期は早まる傾向に。昨シーズンは例年より1か月も早く流行時期に入っていました。群馬パース大学大学院保健科学研究科教授で感染症が専門の木村博一先生は、「RSウイルス感染症の流行時期は、地域によっても異なります」と、地域差についても注意を促します。「重症化しやすい乳幼児がいる家庭では、外からウイルスを持ち込まないよう、流行している時期には対策をしっかりしましょう」(木村先生)。

 それでは、RSウイルス感染症が流行している時期には、どんな対策をすればよいのでしょうか。慶應義塾大学医学部小児科教授の山岸敬幸先生によると、「RSウイルスは空気感染しません。感染予防には、接触予防策と飛沫予防策が有効です」とのこと。乳幼児のいる家庭では、赤ちゃんに感染しないよう、うがいや手洗いをしっかりすることが大切です。また、「RSウイルス感染症が流行している時期には、風邪のような症状でも軽く考えずに早めに受診しましょう」(山岸先生)

 お住まいの地域でRSウイルス感染症がどのくらい流行しているかは、自治体のウェブサイトで公表していますから、チェックしてみましょう。RSウイルス感染症の発症を抑える注射薬を製造販売しているアッヴィ合同会社でも、ウェブサイト「RSウイルスinfo」(http://rsvinfo.net/)を通じて、都道府県ごとの流行状況について情報提供しています。(QLife編集部)

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