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高校野球:大雨で開会式中止 「幻の選手宣誓」胸に力投

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2018年07月13日 09:23  毎日新聞

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毎日新聞

写真神戸村野工との初戦で力投する尼崎双星の西谷吏生主将=兵庫県尼崎市のベイコム野球場で2018年7月12日午後2時0分、黒詰拓也撮影
神戸村野工との初戦で力投する尼崎双星の西谷吏生主将=兵庫県尼崎市のベイコム野球場で2018年7月12日午後2時0分、黒詰拓也撮影

 第100回全国高校野球選手権記念東・西兵庫大会(兵庫県高野連など主催)は12日、東兵庫でも試合が始まった。大雨の影響で中止された7日の開会式で選手宣誓を行う予定だった尼崎双星のエース、西谷吏生(りお)主将(3年)が神戸村野工戦に登板し、0−7(八回コールド)で敗れた。


 すべての方々に感謝したい−−。「幻」となった選手宣誓を胸に、エースは思いきり腕を振った。尼崎双星のエース、西谷主将は、7日の開会式で選手宣誓を任されていたが、大雨の影響で開会式は中止に。「残念だったけれど、しっかり気持ちを切り替えることを意識した」。大舞台で披露するはずだった言葉を胸に「最高の仲間たちと一丸」になって戦い抜いた。


 幼い頃、甲子園で選手宣誓する球児の姿をテレビで見て、かっこいいと思った。「できれば自分もやってみたい」。だが、県内の出場校数は全国屈指の162校。選ばれることはないと思っていた。先月の抽選会で「尼崎双星」の名が読み上げられた時、驚くしかなかった。


 内容を一人で考えるのは正直、不安だった。最初に母親の直美さん(47)に相談した。「野球を始めた小学5年からいつも応援してくれた母は、きっと自分に合った助言をしてくれる」。母と話し合い、支えてくれた人への感謝の気持ちと、仲間と存分に野球を楽しむことを伝えようと決めた。


 100回という歴史の重みも意識した。上田友幸監督にも相談しながら言葉を紡ぎ、6月末に完成。部員に披露すると、全員、納得してくれた。選手宣誓は幻となったが、これまでの野球生活を振り返る良い機会になった。


 そして神戸村野工戦。強力打線に制球力で果敢に挑んだが、0−7で敗れた。「追い込んでからの変化球を打たれた。自分の力不足です」。涙をこらえながら「みんなに感謝の気持ちを伝えたい」と最後まで堂々と振る舞った。直美さんは「なかなか勝てなかったが、野球を通して学んだことは、これからの人生にプラスになると思う」とたたえた。【黒詰拓也】


選手宣誓全文


 宣誓 我々選手一同は、第100回記念大会を迎えるにあたり、歴代の先輩方がグラウンドで一生懸命プレーする姿で人々に感動を与えてこられたことに敬意を表するとともに、そんな先輩方の姿に憧れ、野球を始めたことを今改めて思い出しています。


 この記念すべき第100回大会のグラウンドに立てる自分たちが、最高の仲間たちと一丸となり、指導者、保護者、応援してくださるすべての方への感謝の気持ちを胸に、100年後の高校野球につなげるため、正々堂々と戦うことを誓います。


 平成30年7月7日


 選手代表 尼崎市立尼崎双星高等学校


 主将 西谷吏生


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