イラストに釘付け!東大「あかちゃんラボ」監修、赤ちゃんが好きな絵本って?

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2018年07月15日 22:22  &Mama

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Photo by It Mama

泣いているわが子を前にまだ話せない赤ちゃんとのコミュニケーションに困った経験があるママも多いのでは?


そこで今回It Mama編集部は、赤ちゃんの“発達の謎”に迫るべく、ママライターのyurinaさん&1歳4ヶ月のお子さんと一緒に、東京大学にある『あかちゃんラボ』に伺ってきました!


そして「あかちゃんラボ」の室長であり、東京大学大学院 総合文化研究科 広域システム科学系 教授の開(ひらき)教授に、「あかちゃん学絵本プロジェクト」に関する秘話も伺いましたのでご紹介します。



▼「東京大学あかちゃんラボ」とは?何を研究しているの?

あかちゃんラボ」とは、赤ちゃんたちが発達していく過程で、感情やコミュニケーション能力、“自分”と“他人”の理解などをどのように獲得し、成長していくのかを科学的に調査・研究している研究室です。


その研究室は、東京大学駒場キャンパス内にあります。研究室はプレイルームのようになっており、赤ちゃんが遊べるおもちゃや絵本の他に、研究の際に使用する機械やモニターなどもあり、年間約300人以上の赤ちゃんが訪れているそう!


出典:あかちゃんラボ(東京大学 開一夫 研究室)

ここでの研究は、人間の認知的活動の解明およびその工学的・社会的展開を目的に行われ、研究に参加した赤ちゃんは、ママと一緒にモニターに流れる映像を見て、どのような目の動きをしているか?脳波や体温に変化はあったか?などを調べられます。


研究内容は非常に興味深く、例えば『赤ちゃんは正義の味方が好き?』というテーマの研究では、いじめっ子・いじめられっ子・いじめを止める正義の味方・いじめを止めない傍観者のキャラクターが登場するアニメーションを赤ちゃんに見せ、正義の味方と傍観者に対する赤ちゃんの反応を調査しました。


すると、赤ちゃんは正義の味方を好むという結果に! さらに複数の調査結果からは赤ちゃんは、いじめを止めるキャラクターを正義の味方として認識していることも確認したそう!


他にも、下記のようなものがテーマになっています。



●赤ちゃんも他人の顔色をうかがう?
●ホルモンが親子の絆を強くする?
●赤ちゃんは人間とアンドロイドを区別できるのか?
●お母さんのアイコンタクトは子どもの運動学習を助ける?
―『ひらきけん通信』より



「あかちゃんラボ」で解明された結果は、日本の研究機関にとどまらず海外の学術誌やメディアに掲載されることもあるんです。


「あかちゃんラボ」の研究がいつか、子ども達・ママ達の暮らしにもっと重要なヒントをもたらすことになるかもしれませんね。



▼「あかちゃん学」を研究する開教授にインタビュー!
Photo by It Mama

東京大学大学院 総合文化研究科 広域システム科学系 開(ひらき)教授は、「あかちゃん学」を専門とし、ユニークな研究を研究生と共に行っています。


開教授の数ある実績の中でも、“赤ちゃんが本当に好きな絵本を作りたい”という思いから立ち上げた『あかちゃん学絵本プロジェクト』から誕生した『もいもい』『モイモイとキーリー』『うるしー』(株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン、2017年)という3冊の絵本は、特にママ達に大きな反響があったようです。


Photo by It Mama

もいもい』は、赤ちゃんの目を釘付けにしたキャラクターが描かれた絵本。泣いている子も見つめてしまうほどなんだとか! 言葉がまだ分からない小さな子にオススメです。


モイモイとキーリー』は、実験をもとに、あかちゃんが持つ言葉のイメージをイラスト化した絵本。開教授によれば、イラスト集として大人が楽しむのもオススメだそうです。


うるしー』に関しては、赤ちゃんの投票(選択注視法)で選ばれた一番人気のキャラクターが主人公の絵本。言葉や物の名前が分かり始めた赤ちゃんにオススメのストーリーです。


実際に読み聞かせをしていると、教授が読む絵本のイラストに釘付けの様子!


開教授に、この3冊の絵本を読むママやお子さんにメッセージをいただきました。


Photo by It Mama

研究室にいらっしゃるママさんの中には、「知育には絵本の読み聞かせが良いのでしょうか?」「育児ってどうしたら良いんですか?」と育児に関して悩んでいる方もいます。
ですが、絵本はあくまでも赤ちゃんが大好きなママと一緒に何かをする・遊ぶ・共有するための“道具”に過ぎません。お子さんと向き合う中で、絵本を読んでみる行為は一つの“手段”なのです。
興味を示してくれたら一緒に読んでみる。ママさん自身の読み方で良いので、様々な道具の中から、この3冊絵本を選んでくれたのであれば、この絵本をキッカケに、ママと赤ちゃんが多くのコミュニケーションを取ってくれたら嬉しいです。




▼知育よりも大切なのは「赤ちゃんとのコミュニケーション」

開教授によると、“幼少期に赤ちゃんとママがどれほど多くコミュニケーションを取ったか”というのが、将来の子どもの発達・大人になった時の発達に関係してくるとのこと。


話したり、遊んだり、絵本を読んだり、歌ったり……手段は何でも良いので、赤ちゃんと過ごす何気ない時間を大切にするのが最も大切なことのようです。


教授のお話を聞いて、1歳4ヶ月の男の子の育児に奮闘するyurinaさんは…?




コミュニケーションが非常に大切と聞くことができ、勉強になりました!
わが家では、外出先でどうしようもない時以外はスマホを渡さないように意識しています。スマホに頼ってしまうと、息子としっかりコミュニケーションを取れないと思い、気をつけていました。息子の言葉だけでなく表情などもしっかり意識してコミュニケーションを取っているので、それは続けていきたいですね。
また、日頃から家で遊ぶより公園や児童館に行き、同じ月齢の子と遊ばせている影響か、人見知りもなく他のお友達も多くできました。今後も小さい赤ちゃん同士のコミュニケーションを取る機会も多く作ってあげたいなと感じました。



Photo by It Mama

赤ちゃんが何かをママに伝えた時、スマホを触ったまま赤ちゃんの方を見ずに返事する・無視するなどの“ママも他人からされたらショックなこと”は、赤ちゃんにもしないように気をつけたいですね。


インタビューを通して、「あかちゃん学」には医学・保育・脳の発達など様々な分野があり、開教授はその中でも母子のコミュニケーションや認知・発達の分野においてご活躍されていることが分かりました。


今回ご紹介した『もいもい』『モイモイとキーリー』『うるしー』は書店やインターネットで購入できるので、チェックしてみてくださいね♪


現在もあかちゃんラボでは、研究対象である生後0ヶ月〜2歳頃までの赤ちゃんを募集しているそうなので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?



【取材協力】
開一夫(ひらき・かずお)・・・東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系教授。「あかちゃん学」を専門とし、東京大学あかちゃんラボを運営。あかちゃんが本当に好きな絵本を作りたいと「あかちゃん学絵本プロジェクト」を立ち上げる。乳幼児も「正義の味方」を応援することを明らかにするなど、ユニークな研究を行っている。著書に、『日曜ピアジェ赤ちゃん学のすすめ』(岩波書店、2006)、『赤ちゃんの不思議』(岩波書店、2011)などがある。


あかちゃんラボ(東京大学 開一夫 研究室)お問い合わせ先
〒153-8902 東京都目黒区駒場 3-8-1
東京大学大学院 総合文化研究科 広域科学専攻 開 研究室
FAX:03-5454-4579
ホームページ:https://ardbeg.c.u-tokyo.ac.jp/ja/babywelcome/



【参考・画像】
※ 東京大学 開一夫 研究室「研究紹介」
※ 絵本の特設サイト – 株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン
※ もいもい  あかちゃん学絵本(市原淳 著、開一夫 監修)-  Amazon
※ モイモイとキーリー あかちゃん学絵本(みうらし〜まる著、開一夫 監修)- Amazon
※ うるしー あかちゃん学絵本(ロロン著、開一夫 監修)- Amazon
※ It Mama編集部撮影


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