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楽天復帰濃厚? なぜ岩隈久志はマリナーズを退団することになったのか

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2018年09月14日 11:51  THE PAGE

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写真マリナーズ退団が発表された岩隈(写真・アフロ)
マリナーズ退団が発表された岩隈(写真・アフロ)

 間に合わなかった、ということか。時間切れーー。

 昨年オフに右肩を手術した岩隈久志投手(37)の今季限りでのマリナーズ退団が11日発表された。

 今年、一進一退を繰り返した。昨年も経過だけをたどれば、同じようなものと映るかもしれない。

 しかし、痛みが出ないような投げ方を模索していた昨年とは違い、今年は岩隈本来のフォームに戻りつつあった。後は微妙な部分の微調整を行っており、例えば、上半身と下半身がうまく連動し、力が指先に伝わる感覚ーー本人の言葉を借りるなら、「バチッ」と来る瞬間を探していた。

 むしろそれこそ、彼が一番大切にしていたところ。一方で球団は球威を気にしていた。いや、そのはずだったが、最後はどうだったのか。

 岩隈に球威を求めるのは、ナンセンスにも聞こえる。打者との駆け引き、制球力でここまで150試合に登板し、63勝39敗、防御率3.42という数字を残した。

 もちろん本人は、「95マイル(約153キロ)とか、投げてみてぇ〜」と笑いながら話したことはあるが、球速がすべてではないことを、身をもって示していたからこそ、そんな話も自虐的に出来た。

 ただ今年は、4月20日から打者を相手に投げ始めたものの、なかなか球速が上がらない。それがメジャー復帰において一つの障害になった。というのもチームは、球速の回復を一つの目安としていたのだ。

 6月頃、メル・ストットルマイヤー投手コーチも、「肩に痛みがないことが前提だが、リハビリ登板で85〜86マイル(約137キロから138キロ)ぐらいまで上げて欲しい」と具体的な数値を口にした。

 そこまで上がれば、メジャーのマウンドではアドレナリンが出て、88〜89マイル(約142キロから約143キロ)に上がるだろう、という判断が裏にあるわけだが、果たして8月の終わりに始まったリハビリ登板はどうだったかといえば、1回目の最速は77マイル(約124キロ)、2回目は84マイル(約135キロ)、9月5日の3度目は88マイル(約142キロ)だった。

 つまりはこのとき、岩隈は課題をクリアしていたのである。

 ところがその後、非情の通告を受ける。岩隈が、「いける」という手応えを掴んで、1週間も経っていなかった。

 もうマイナーのシーズンが終わり、投げる場がない。今の状態では上で投げさせられない、来年は戦力と見ていないーー。チーム側はそうした事情を説明したようだが、となると、疑問も湧く。

 ちょうど昨年の今頃、岩隈はシーズン終盤の復帰を目指して、シミュレーションゲームのマウンドに立っていた。

 そこで投げられるところを見せられれば、というところだったが、終わってからストットルマイヤー投手コーチに話を聞くと口を濁し、フィールドからクラブハウスへ繋がる通路で岩隈を捕まえると、苦笑しながら言った。

「やばいっす。真っ直ぐが82(マイル、約132キロ)ぐらいしか出ないっす」

 岩隈が手術に踏みきったのは、それからすぐのこと。


 岩隈としては、なんとか昨季中に戻りたかった。チームがプレイオフ出場を争っていた、というのもある。彼自身がフリーエージェントになるため、投げられるところを見せておきたい、という思いもあった。

「ダメなら(引退も)よぎりましたからね」

 本当なら、もっと早い段階で手術すべきだったのかもしれない。しかし、昨年の途中で手術に踏み切れば、翌年ーーつまり今年の契約を断念せざるを得ない。それは事実上、引退に繋がる可能性もあったが、あのシミュレーションゲームの後、手術を勧めてきたのは、マリナーズ側だった。

「それならば、という感じでした」

 シーズンも終わろうとしている9月に、球団がFAになる投手に手術を勧めることは、普通ではありえない。あるとすればそれは来季も契約の意思がある、ということ。それで岩隈も手術に踏み切った。

 来季に関しては、仮に今年は投げられなくても、マイナー契約をオファーするのでは、と見られていた。状態だけで考えれば、昨年よりもプラス要素が多い。確かに年齢を一つ重ねたが、マリナーズにリスクはない。昨年の計らいのほうがむしろギャンブルで、こうなることも想定内だったはずである。

 昨年の今頃、もうだめか、と一時は諦めかけた岩隈。一方でチームは、手術をすれば復帰できると判断した。今年は、ここに来てようやく岩隈は手応えを掴んだ。しかしながら、チームはそうは捉えなかった。
 昨年と今年で両者の考えが対照的だが、岩隈が他球団への移籍を考えず、日本球界復帰に絞ったことは、そこにわだかまりはないことを教えてくれる。

 岩隈があくまでもメジャーにこだわるなら、どこかとマイナー契約を結ぶことが出来たはず。それをしなかったということは、マリナーズ以外のユニホームを着たくない、ということではないか。

 感謝こそすれ、後味の悪さはない。

 日本球界復帰に関しても、「いつかは」と岩隈は考えていた。その時はまだ余力がある段階で、と。であれば今回、日本球界復帰という選択は難しいものではなかったのかもしれない。

 楽天が早くも、獲得に乗り気だ。岩隈は、仙台に帰ることになるのか。

(文責・丹羽政善/米国在住スポーツライター)


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  • 過去の功績で岩隈、東北のヒーローだから吉田投手獲りなら石井GMは要らないじゃん。昔の名前で投げてますは安楽だけで足りてるだろ?GMは何て言ってるのさ?
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  • OKexclamation�������å����������Ф��͡�》東北樂天「復歸濃厚」岩隈久志
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