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中学受験 6年秋から「塾なし」は可能なのか?

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2018年10月12日 16:02  AERA dot.

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AERA dot.

写真塾との付き合い方は悩みが多い(※イメージ写真)/小川大介先生と「AERA with Kids」が運営する「中学受験オンラインサロン」が始まりました。「塾に行かない」選択をした子がどう学習をすすめていくかの内容も盛り込んでいます。ぜひ参考にしてみてください。https://lounge.dmm.com/detail/1249/
塾との付き合い方は悩みが多い(※イメージ写真)/小川大介先生と「AERA with Kids」が運営する「中学受験オンラインサロン」が始まりました。「塾に行かない」選択をした子がどう学習をすすめていくかの内容も盛り込んでいます。ぜひ参考にしてみてください。https://lounge.dmm.com/detail/1249/
 中学受験本番まで残り4カ月を切り、塾では志望校に向けての過去問対策や志望校対策が始まっています。そのような中、6年秋以降、「塾に行かない」選択をした家庭が毎年少数ではありますが出てきているといいます。受験本番が迫っている現在、塾に行かない選択をするのは親にとっても勇気がいるもの。そこで『AERA with Kids』(朝日新聞出版刊)では、サイト「かしこい塾の選び方」で主任相談員をしている小川大介先生に迷える家庭へ強力なアドバイスをいただきました。

*  *  *
――この時期に「塾に行かない」選択をした家庭はどういう理由が多いのでしょうか?

「体調を崩してしまって、子どもに塾に戻る気力がなくなってしまった」「成績が上がらず、親子ともども通塾の意味がわからなくなった」「友達や先生との関係が悪くなってしまった」など、理由はさまざまです。とくに6年の秋は、親子ともども疲れが出てきますし、成果が思うように出ないと、実際に塾を辞めるかどうかはともかく、「このままでいいのだろうか」と悩む家庭は多いと思います。

――実はわが家の娘も夏休み以降、通塾ができなくなりました。子どもは受験はしたいと言っています。親としては受験そのものを見直したほうがいいのでは?とも思うのですが……。

 お子さんの気持ちはよく分かります。子どもは「受験を辞める」とはまず言わないものなんですね。見栄という次元でなく、子どもにとっての今までの勉強は、子どもの人生の中で時間をかけてやってきたことなんです。それを辞めるとなったら、自分の存在意義がなくなってしまう。会社辞めたら、抜け殻になっちゃう大人もいるじゃないですか。子どもはまだ広い世界を知らないので、なおさらです。

 ただ、だからといって成果が上がらないことが見えているままに、塾を続けるのはどうかと思いますよね。

 そこで一つお話しておきたいのですが、6年の秋から塾に行くのを辞めたけれど、受験の帳尻は合わせた、という成功家庭は毎年一定数いらっしゃるのです。で、成功した家庭のスタイルはほぼ一緒です。

――そのスタイルとは?

「思い切って絞り込む」ということですね。あれもこれも全部!型の受験をやめて、成果の上がる勉強だけに絞るというスタイルです。

 まずは「志望校の絞り込み」です。不安だから、いろいろな学校の候補を残しておきたいとなるのが、普通のご家庭なのですが、塾辞めでの受験でいくなら、受験校を思い切って絞ることが大切です。

 学校を絞ることで、その志望校の出題傾向を見て、わが子の現状と照らし合わせ、何が足りないかを分析することができるようになります。つまり、結果につながる志望校の過去問対策がしっかりできるということです。

 そこでいらないものは切り捨てる。オールマイティーに通用する学力はもはや目指さない。秋以降塾を切って合格するパターンは全員これです。

――イメージはわきます。ただいざ実行するとなると難しそうですが。

 そうですね。簡単ではありません。特に気持ちの面で、ご家庭単独ではきついと思います。家庭がいきなり塾の代わりになれるはずはないわけですから。誰かプロがいないと無理なスタイルではあるでしょうね。

 過去問の分析をして、合格ラインにのせるには各科目何点乗せられるかを研究し、その子なりのプログラムを作らないといけません。『家でなんとかしよう』と思ってしまう親御さんもいるかもしれませんが、ちょっと考えてみてください。例えば、サッカーのクラブチームに入っていて、『このクラブでは上達しそうもないから辞めよう』となったとします。だからといって家での親子練習だけで子どもを伸ばすのは難しいですよね。それと同じです。それに、子どもだって親以外のプロの意見も欲しいのです。一定基準の確からしさのある人にアドバイスを聞いて、納得感を持てなければ子どももやる気がおきません。

 そういう意味で、支えとなってくれる専門家はいてもらった方がいいでしょうね。

――塾に行かないとなると家庭で学習する時間が増えますが、うまく過ごすためのポイントは?

 塾の最大のメリットは「決まった時間に勉強する枠」を作ってくれることです。本人単体でみたときに、果たしてそれが意味ある時間になっているかどうかは別の問題ですが。スケジュール管理を誰がするかも大切です。あとは居場所の確保ですね。ですから、塾辞めではその代わりをどこかに作った方が望ましいです。

 個別塾でも、自習室でもいいので、「出かける場所」や「気持ちを引っ張ってくれる空間」を作ったほうがいいでしょう。その頻度がどれぐらい必要なのかは子どもによっても違ってきます。

――塾に頼れないということは、親も覚悟と労力が必要ですね。

 そうですね。ただ、ここにきて塾に行かないと決めることは、親子ともども成長できるチャンスでもあるんですよ。一番まずいのは、塾に行くのが目的になってしまうこと。やはり私自身は、中学受験の目的は“子どもの成長”にあると思うんです。そこを改めて考え、実行できるチャンスととらえ、「塾にいかない」と決めたなら今までのことはすべてリセットすべきです。他の家庭との比較も無駄です。塾に行くか行かないかより、「あなたがちゃんと育つことが大事」であるという“親として軸”をちゃんと話をしてみてもいいと思います。

――親の心構えで必要のことは?

 完璧な学習を期待しない、ということでしょうね。期待しすぎると出来なかったときに焦るし、焦ってしまうと怒りになる。むしろ、つまずくときはある、やる気が落ちるときもある、と想定し、そのときはどうするか、準備をしておくことが大事です。予定どおり進まない日があっても、できたところを褒め、明日につなげさせる。やった分だけ力になるからと励まし、続けてみよう、と言い続けること。
そして親も一人で抱え込まない、ということです。相談できる人や場所は作っておくことが大事です。

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  • 志望校を絞るのは、大学受験でも同じ。
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