レジェンドの引退と指揮官の交代…中日再建のカギ握る“ドラ1組”の奮起

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2018年10月12日 18:11  ベースボールキング

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今季限りで現役を引退する荒木雅博 (C) KYODO NEWS IMAGES
◆ CS真裏に今季最終戦

 プロ野球の2018年シーズンもいよいよポストシーズンの戦いに突入。13日からはセ・パ両リーグでクライマックスシリーズのファーストステージが開幕し、各リーグで日本シリーズ出場をかけた戦いがはじまる。

 一方、今季はクライマックスシリーズの開幕を前にしてセ・パともにまだ試合が残っている。豪雨や台風の影響もあり、消化しきれなかった中日−阪神とロッテ−楽天の2試合が13日のCSの“裏”に開催。この2試合をもって、ようやくレギュラーシーズンの全日程が終了となる。

 いわゆる“消化試合”ではあるのだが、なかでも中日−阪神戦は注目度が高い。今季限りで現役を引退する岩瀬仁紀・荒木雅博にとって、本拠地・ナゴヤドームで戦う最後の試合となり、試合後には2人の引退セレモニーも予定されている。黄金期を支えたレジェンドの最後の勇姿が見られるチャンスなのだ。


◆ 黄金期を知る選手が続々と…

 例年以上に大物の引退が続いている2018年秋。中日も上述した岩瀬・荒木に加え、同じく黄金期を支えた浅尾拓也、さらには2008年のドラフト1位・野本圭もユニフォームを脱ぐことを決断した。

 さらに、チームを率いた森繁和監督の退任も決定。次期監督候補として与田剛氏の名前が挙がるなど、中日は今大きな分岐点を迎えている。

 黄金時代が終わり、球団史上ワーストレベルの低迷期を迎えているチーム。かつてのレジェンドたちの引退、指揮官の交代という大きなターニングポイントを経て、再建の道を進んでいくことができるか。大きな注目が集まる。


◆ 求められる“ドラ1組”の奮起

 やはり再建のカギとなるのが、若手選手の奮起だろう。特に投手陣では近年ドラフト1位で獲得しながらもいまひとつ殻を破りきれない選手が多くいる。

 2013年のドラフト1位入団・鈴木翔太はプロ5年目の昨季ようやく初勝利を挙げるなど、15試合の登板で5勝(5敗)をマーク。飛躍のキッカケを掴んだかに思われたが、今季は春のキャンプから不振に苦しみ、わずか2試合の登板で0勝に終わっている。ブレイクに期待がかかっていただけに、復活が待たれる。

 2年目を迎えた2016年のドラ1右腕・柳裕也も、今季は開幕ローテに入りながら9試合で2勝5敗と結果を残すことができず。6月1日の日本ハム戦で1回6失点と炎上すると、登録を抹消された。以降は故障もあってなかなか調整が進まずも、9月に復帰を果たして10月13日のチーム最終戦の先発マウンドをゲット。来季につながるような投球を見せることができるだろうか。

 2015年のドラ1左腕・小笠原慎之介も、今年は高校の先輩にあたる巨人・菅野智之と投げ合ってプロ初完封勝利を挙げるなど、ひと皮むけた姿を見せていたものの、8月に左肘の故障が発覚。7月以降は3勝負けなしと調子を上げていた中、手術を受けてひと足はやいシーズン閉幕を迎えてしまった。

 今季も助っ人のオネルキ・ガルシアが期待以上の活躍を見せ、ベテランの吉見一起・松坂大輔といったところが奮闘。それだけに、今後のチームを背負っていくエース級の存在の台頭が待たれるところ。大きな期待を受けて入団してきた“ドラ1組”の本領発揮する姿が見られれば、チームの再建は加速していくことだろう。


 近年のプロ野球を振り返ってみても、世代交代に苦労するチームは非常に多い。功労者の引退をキッカケとし、本格的な世代交代を…。それなくして、Aクラス入りやリーグ優勝は見えてこない。大きく生まれ変わるであろう来シーズンの中日に期待したい。

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