有村架純、岡田健史のまっすぐな愛に揺れる 波乱の前兆を感じさせる『中学聖日記』

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2018年10月17日 14:11  リアルサウンド

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 第1話で早くも、中学生・黒岩晶(岡田健史)が、教師である末永聖(有村架純)に告白を果たした『中学聖日記』(TBS系)。2人の恋路の行方が注目されていたが、晶の告白はあっけなく聖に受け流される。聖は教職者としての役割を全うするために、晶を避けるようにするが、一方の晶は、告白を機に聖への好意をためらいなくぶつけるようになっていった。


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 第2話は、恋愛の喜びと痛みを、前後半に分けて描く。第1話では無口な印象が強かった晶だが、恋のエモーションの発露をためらわない子供らしさが、恋愛ドラマとしての本作に新鮮な響きをもたらしていた。「聖さんにも僕のことを好きになってほしいです」とためらいなく口にする晶はコミカルですらあるが、思ったことを言う純粋さは、憧れとしても視聴者の目に映る。


 晶に振り回される中、聖とその婚約者・勝太郎(町田啓太)両家の顔合わせが、急きょ開かれることに。勝太郎が仕事のトラブルで遅れる中、聖は両家の親に教師としての思いを伝えるが、暗に仕事をいずれやめるよう諭されて悩む。


 この顔合わせの場面では、初めて聖が勝太郎への思いをまっすぐに語る。聖は決して勝太郎に不満などがあるわけではなく、勝太郎について憧れの存在だと口にし、勝太郎も、聖の教職への思いを理解し、同棲を待つ。顔合わせの帰り道では2人の仲睦まじい様子が映し出される。その光景には間違いなく、一つの家庭としての幸せがある。今後その幸せに、晶の存在がどのような影響を与えるのか注目だ。


 聖自身もそれが“幸せ”であることを自覚して、晶と距離をとる。聖の赴任先・子星中学校では、体育祭が開催。そこで晶は、強引に自分を避ける理由を聖に問いつめるが、聖は教師として「迷惑だから」と晶の告白を拒否する。


 恋愛の喜びを感じさせる前半とは打って変わって、失恋の痛みや倦怠にイラつく晶を演じる岡田は、演技・表情の幅があることを見せた。落ち着いた雰囲気に、徐々に子供らしさが見え隠れするようになり、それはドラマのストーリーを振り回すスパイスとしての役割を果たしていた。


 晶は初めての失恋に落胆し、体育祭を無言で早退するが、その帰り道に自転車を滑らせてケガを負う。聖は、体育祭の帰宅途中に、ケガした晶に偶然遭遇。衝動で動く晶はとっさに聖を抱きしめる。聖は、なおもまっすぐ思いをぶつけてくる晶に困惑しながらも、ケガの介抱のために彼を自宅へ連れ帰る中、晶を意識し始めていることに気づく。終盤では、上司の原口律(吉田羊)のアドバイスを受けた婚約者・勝太郎が、聖の自宅を訪問。ついに三角関係となる3人が出会う形となった。さらに、晶の母親・愛子(夏川結衣)は、学校の掲示板から、晶が恋心を抱いている相手が、信頼を寄せていた聖と知る。


 晶の独りよがりだったはずの聖への恋心が、周囲の人を巻き込む様相を呈した第2話となった。“教職者”としてのスタンスを保ってきた聖も、初めて晶への意識を自覚するが、聖は晶のまっすぐ過ぎる思いをどう受け止めていくのだろうか。あまりにも前途多難な恋路が予想される。 (リアルサウンド映画部)


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