5人の障害児を養子にしたシングルファーザー 「どんな瞬間も子育てを楽しむ」(英)

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2018年10月18日 21:22  Techinsight Japan

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今回新たに5人目の障害児を養子にしたシングルファーザー(画像は『Mirror 2018年10月17日付「Superdad who has adopted five disabled children at the age of 34」(Image: Huddersfield Examiner)』のスクリーンショット)
男女にかかわらず、ひとりで子供を育てていくことは決して容易ではない。ましてシングルペアレントとして障害を抱える子供を養子にするとなれば、相当の覚悟も必要だ。しかしイギリスに住むある男性は、5人の障害児を養子にして日々子育てに励んでいる。障害に負けず生きる子供たちの大きな愛に包まれ、父親であることを楽しむシングルファーザーの姿を『Mirror』『Metro』などが伝えた。

ウエスト・ヨークシャー州に暮らすベン・カーペンターさん(34歳)が、初めて障害を抱える養子を迎えたのは21歳の時だった。

長男のジャック君(11歳)は、強迫性障害(OCD)に関連する自閉症を抱えている。また長女のルビーちゃん(7歳)は、小下顎症などを伴う先天性の複合的疾患であるピエール・ロバン症候群と脊椎(背骨)が側方に彎曲する脊椎側彎症、骨の欠損により両腕の動きが制限されてしまう障害を抱え、盲目である。ルビーちゃんと半分血が繋がっている妹リリーちゃん(6歳)は耳が全く聞こえない聴覚障害を抱え、ジョセフ君(3歳)は人工肛門袋を装着しているダウン症だ。様々な障害を抱えた4人の子供たちを育てるだけでも容易ではないはずだが、ベンさんは今回、ノアちゃんという生まれつき腕や脚が変形している深刻な障害を抱えた1歳3か月の養子を迎え入れ、5人の子供のシングルファーザーとなった。

世界初、最年少にしてシングルファーザーになったゲイ男性ではないかと言われているベンさんは、以前に特別な援助を必要とする大人や子供たちと接する仕事をしていた時から、いつか父親になりたいという夢を持っていた。世の中には温かい家庭を必要としている子供たちが大勢いるが、やはり学習障害や様々な障害を抱える子供たちが養子として受け入れられることは困難を極める。しかしベンさんは、自分こそがそんな子供たちの父親になれる選択肢を与えられたと思ったという。

「養子縁組の雑誌を見て、ノアのことを知りました。深刻な障害があることはわかりましたが、会ってすぐに大好きになりました。もちろん5人の障害児を育てていくことは容易ではありません。傷つけないようにと甘やかしてばかりでもダメですし、それはもう大変な時もありますよ。5人ともそれぞれに異なる複雑な問題を抱えていますからね。専門医の診察を受けるために、イギリス中あちこちの病院を行ったり来たりしなきゃならないですから、かなり疲れます。でも毎日のどんな瞬間も子育てを楽しむようにしていますし、日々不可能なことを達成する子供たちの姿を見ることは何にも勝る喜びです。」

「父親になって子育てをすることにとてもやりがいを感じています。庭で遊んでいる子供たちが笑顔を向けてくれた時など、そういう些細なことにとても喜びを感じるのです。子供たちはみんな素晴らしいし、障害に負けずに生きています。養子だからとか障害を抱えているとか関係なく、私は子供たちの父親であり、子供たちのためならどんなことでもしてやろうと思っています。」

普通であればなかなかできることではないが、ベンさんはあくまでも前向きに楽しく子育てをしている。今のところノアちゃんは「この先話すことも歩くことも、食事をまともにとることもできない可能性が高い」と言われているそうだが、ベンさんは全く動じていない。

「私の子供たちはみな、深刻な症状を抱えています。ルビーも最初は食べることも歩くこともできないだろうと言われていました。ですが今は、食べて歩くことだってできます。私は、絶対に不可能と言われていることが不可能なまま終わるとは限らないと思っています。」

ベンさんは現在、5人の子供たちと一緒に母親のリタさん(65歳)とも同居している。リタさんは子供たちのゴッドマザーや親しい友人同様、シングルファーザーとして日々奮闘するベンさんに惜しみないサポートを注いでいる。今週イギリスは国内養子週間となっており、ベンさんは今後養子を受け入れる人たちに向けてこのようなメッセージを送った。

「障害児を迎え入れることに特別なルールはありません。もちろん養父母となる全ての方が受け入れられることではないでしょうが、社会には障害を抱えているばかりに見過ごされている子供たちが大勢いるということを知ってほしいのです。今の世の中、学習障害を抱えている子は特に珍しいことではないし、血の繋がった子がそうだという家庭もあるでしょう。障害を抱えている子を受け入れることで、子供たちの人生は大きく変わります。そしてその子供たちの親となるあなたたちも、子供たちからの大きな愛を得ることになるでしょう。」

このニュースを知った人からは、「この人すごい」「こんないいパパに育てられて子供たちも幸せだろうね」「障害を抱える子供の世話は1人でも大変なのに、5人もなんて。ただただ素晴らしい」「この先もずっとこの子たちがパパと幸せな人生を送れますように」といった声があがっている。

画像は『Mirror 2018年10月17日付「Superdad who has adopted five disabled children at the age of 34」(Image: Huddersfield Examiner)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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